近年「白いナンバープレートが装着された軽自動車」を見かけることが多くなりました。
軽自動車には黄色のナンバープレートが装着されているはずが、白色のナンバープレート?あれ?普通車なの?と思われた方もいらっしゃるかもしれません。
今回は軽自動車の『白いナンバープレート』について解説いたします。
白ナンバーの軽自動車の正体は?
通常、軽自動車には黄色のナンバープレートが装着されています。じゃああの白いナンバープレートをつけた軽自動車はなんなのか?
その正体は下記のとおりです。
軽自動車につけることができる白いナンバープレートは、2024年現在1~3のナンバープレートのみです。
ラグビーワールドカップと東京オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレートは既に申込みを終了していて現在では手に入れることができません。
1.全国版図柄入りナンバープレート
画像引用▲国土交通省
国土交通省が、特別仕様のナンバープレートとして期間限定で交付するのが全国版図柄入りナンバープレートです。全国どこの地域に居住していても申し込むことができます。
全国版図柄入りナンバープレートは「日本を元気に!」というコンセプトで、全国47都道府県の県花がデザインされており、どなたでも選択可能なモノトーンの図柄と、交付料金に加え1,000円以上の寄付に応じた方のみ選択可能となるフルカラーの図柄があります。寄付金は自動車事故防止などに資する取り組みに活用されます。
画像引用▲国土交通省
写真を見てもらえば分かるとおり白いナンバープレートと言えど、軽自動車では黄色のフチ取りがされています。また、「図柄入り」の名前どおり白地のプレートに県花の図柄が入っているので、完全に真っ白なプレートというわけではありません。
ですが、黄色の縁取りに関してはナンバーフレームを装着すればあまり目立ちません。
交付期間や料金については下表のとおりです。
- 交付期間 2022年4月18日~2027年4月30日
- 事前申込 2022年3月22日~
- 交付料金 およそ8千~1万円程度(地域によって異なる)
全国版図柄ナンバープレートは期間限定です。
交付期間終了後は、新規申込のほか、住所変更や破損・汚損等によりナンバープレートの交付が必要な場合も、図柄入りナンバープレートは選択できないので注意してください。
2.地方版図柄入りナンバープレート
画像引用▶国土交通省
”走る広告塔”として地域の風景や観光資源を図柄としている、地方版図柄入りナンバープレートも白地に図柄が入った白いナンバープレートです。こちらは全国版と異なり導入地域が限られているので、どこに住んでいても申し込める訳ではありません。
地域の風景や観光資源を図柄とする地方版図柄ナンバープレートは、地域の魅力を全国に発信することを目的に交付が開始しました。寄付金なしの場合はモノトーン、交付料金プラス1,000円以上の寄付に応じた場合はフルカラーの図柄になります。寄付金は導入地域における交通改善、地域振興などの取り組みに活用されます。
画像引用▶国土交通省
地方版も全国版と同じく、軽自動車では黄色のフチ取りがされています。
図柄に関しては各地域によって異なりますが、全国版のお花よりも、より目立つ図柄が多い印象を受けます。
交付期間や料金については下表のとおりです。
-
- 申込開始時期
《第1弾41地域》 2018年10月1日~
《第2弾17地域》 2020年5月11日~
《第3弾10地域》 2023年10月23日~
- 交付料金 およそ7千~1万円程度(地域によって異なる)
全国版ナンバープレートには交付の期限がありますが、地方版ナンバープレートには申し込みや取得に特に期限はありません。
3.大阪・関西万博特別仕様ナンバープレート
画像引用▶国土交通省
2025年に開催される、日本国際博覧会(大阪・関西万博)の開催を記念した期間限定で交付されるナンバープレートが「大阪・関西万博特別仕様ナンバープレート」です。
大阪・関西万博公式ロゴマークのフォルムをモチーフにデザインされています。『大阪・関西万博の開催に関連した交通サービスの充実など』を支援する、交付料金に加え1,000円以上の寄付をするとフルカラー版を選択でき、寄付金なしの場合はモノトーンのみになります。
大阪・関西地域在住に限らず、全国どこに居住していても申込が可能です。
画像引用▶国土交通省
全国版・地方版図柄入りナンバープレートと同じく、軽自動車では黄色の縁取りが施されています。
公式ロゴマークが散りばめられた図柄が入っており、フルカラー版では赤の図柄が印象的です。
交付期間や料金については下表のとおりです。
- 交付期間 2022年10月24日~2025年12月26日
- 事前申込 2022年9月26日~
- 交付料金 およそ8千~1万円程度(地域によって異なる)
こちらも全国版同様に期限があるので、申込みする時にはご注意ください。
【申込終了】ラグビーワールドカップ・東京オリンピック・パラリンピックの特別仕様ナンバープレート
現在は申込が終了し手に入れることができませんが、2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップを記念して交付された「ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート」と、2020年に日本で開催された東京オリンピック・パラリンピック競技大会を記念して発行された「東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート」も軽自動車に取り付けることができる白いナンバープレートです。
ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート |
画像引用▲国土交通省
東京オリンピック・パラリンピック競技大会仕様ナンバープレート |
画像引用▲国土交通省
2019年に交付が始まったラグビーワールドカップの記念プレートが、軽自動車にも白いナンバープレートを付けることができる発祥となったプレートです。ただこの時は、周りの認知度が低くあまり多く普及しませんでした。
しかし、その後発行された2020年の東京オリンピック・パラリンピックの記念プレートで、一気に軽自動車に付けることができる白ナンバーが広まりました。
特に人気が高く多くの需要を生んだのが、右上に公式ロゴが入る無地の寄付金なしのバージョンです。図柄が小さなワンポイントのみで、現在のように黄色の縁取りもなく、遠くから見たらほぼ登録自動車と同じ白いナンバープレートのように見えることが人気の理由でした。
軽自動車を白ナンバーに変更する方法
軽自動車に図柄入りの白いナンバープレートを付けるには、下記の3つの方法があります。
・予約センターに電話し自分で申し込む
・WEBから自分で申し込む
・ディーラーや整備工場に委託する
ここではWEBから自分で申し込む際の具体的な方法を解説します。
※予約センターに電話する場合はコチラから
ナンバープレートの数字はそのままで、デザインだけ変更する場合
今乗っている車のナンバープレートの番号は変えず、デザインだけ白ナンバーに変更する手続き方法は下記の通りです。
必要書類
① 車検証
➁ 自動車登録番号標交換申請書
①申込みにはプレートがついている車の情報が必要です。
➁管轄の運輸支局等または軽自動車検査協会事務所にて、ナンバー受取り手続きの時に必要です。
料金
各自治体によって金額は変わってきますが、大体7,000~9,000円ほどかかります。
また寄付金付きのものを選択する場合には、寄付金(最低1,000円~上限なし)がプラスされた金額となります。
交付までの期間
通常のナンバープレートと異なり、図柄入りナンバープレートはオーダーメイドとなるため、申込み(入金後)から交付まで大体12日程度(土、日、祝日、年末年始を除いた日数)かかります。
希望番号を申し込む場合
車の購入時などにナンバーを希望する番号で申し込む場合にも、図柄入りナンバープレートを選択できます。
希望番号には「※抽選対象希望番号」と「※一般希望番号」の2種類があります。
希望番号で白ナンバーを申し込む手続き方法は下記の通りです。
必要書類
① 所有者の委任状※所有者の認印の押印があるもの
➁ 車検証
③ 希望番号予約済証
④ 手数料納付書
⑤ 軽自動車税申告書
⑥ 申請書(軽第3号様式)
① 委任状は所有者本人が申請を行う場合は省略できます。
➁ 申込みを行うにあたって申請するプレートがついている車の情報が必要です。
③ 希望番号予約済証は、図柄ナンバー申込サービスで図柄ナンバーの申込み手続きの完了後、希望番号予約センター(運輸支局に隣接した建物)で受け取れる書類です。
④ 手数料納付書は、名義変更や住所変更、番号変更など各種手続きをする際に手数料を納めるための書類です。
⑤ 軽自動車税申告書とは、軽自動車検査協会で名義変更や廃車手続き、住所・氏名変更などを行う際に軽自動車税を申告するための用紙です。
⑥ 申請書(軽第3号様式)とは、車検証再発行や番号変更などの際に新しい車検証をコンピューターで発行するために必要なOCR用紙のことです。
※④、⑤、⑥は運輸支局窓口に用紙があるので当日に対応可能です。
料金
各自治体によりますが、大体7,000~9,000円ほどかかってきます。
寄付金付きのものを選択する場合には、寄付金(最低1,000円~上限なし)が加わった金額となります。
交付までの期間
希望番号を申し込む場合も、予約センターで交付手数料(寄付金ありの場合は寄付金もプラス)の入金が確認されたあと確定され発注となるので、そこから交付まで12日程度(土、日、祝日、年末年始を除いた日数)かかります。
※「抽選対象希望番号」の場合は、抽選にかかる日数も加算されるので注意しましょう。
希望番号を申し込むことができる条件
希望番号は、下記のいずれかの条件に当てはまる場合にのみ申し込むことができます。
取得する方法を解説!
注意!白ナンバーを取得できない車
全部の軽自動車が白ナンバーに変更できるわけではありません。
取得できない軽自動車は下記のとおりです。
以上、5タイプのプレートは白ナンバーを付けることができません。ナンバープレートを変更したい車両について事前に確認しておきましょう。
軽自動車を白ナンバーにするメリット
軽自動車が黄色のナンバープレートから白色のナンバープレートに変更するメリットとは何なのでしょうか?
- 見た目
- イベントや地域を寄付金という形で支援できる
- 記念になる
見た目
軽自動車のナンバープレートは、普通車と軽自動車を区別するために黄色く目立つ仕様になっていますが、自分好みの車のボディカラーと合わないといった思いをされている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
その面では落ち着きのある”白”ナンバーになると、どのボディカラーにも馴染みます。
また、軽自動車に乗っているからといって恥じることは全くないのですが、見た目のコンパクトさや低価格で購入できることから、コンプレックスを持っている方も中にはいるようです。
最近では厳重な取り締まりが行われていますが、軽自動車だからといって”あおり運転”のような危険行為に遭遇することも不安要素の一つです。
そのような考えの方には、白ナンバーを付けることによってコンプレックスの緩和になるのではないでしょうか。
イベントや地域を寄付金という形で支援できる
大阪・関西万博特別仕様ナンバーにおいても、全国・地方版図柄入りナンバープレートにおいても、寄付金という形で支援することができます。
国際博覧会の開催や地域に貢献できることは嬉しいことですね。しかも支援するとカラーのデザインのプレートを選択できます。カラフルな図柄がイラストされたプレートを付けているとひと際目立ちますね!
記念になる
全国版図柄入りナンバープレートは2027年4月30日まで、大阪・関西万博特別仕様ナンバープレートは2025年12月26日までしか申し込むことができません。
期間を過ぎてから白ナンバーに変更したいと思っても、もう手にすることができないのです。今しか購入できないナンバープレートは、記念にもなります。
白いナンバープレートに変更後、車を乗り換えたりあるいは廃車するとなった場合、本来ならナンバープレートは返納しなくてはいけません。しかし、記念品として保管することができます。
そのままの状態でプレートを手元に置いておくことはできませんが、穴を開ければ使用できない状態になったプレートを持っておくことができます。
名義変更または廃車の手続きを行う各軽自動車検査協会にて、対応してくれます。
白ナンバーにするデメリット
白ナンバーにすることによって発生するデメリットとはどんなことでしょうか。
- 交換費用が高い
- 交付されるまでに時間がかかる
交換費用が高い
希望番号を申請せず連番の番号でプレートを取得する場合、かかってくる金額は1,500円前後と低価格です。
黄色のナンバープレートで希望番号を申請した場合、4,000円~5,000円程度です。
白ナンバーになると、7,000円~9,000円と一気に上がります。
金額を聞いてそこまでして白ナンバーに変えなくても良いかな…と思いとどまるユーザー様もいらっしゃいます。
交付されるまでに時間がかかる
連番の番号でプレートを取得するときには即日、黄色のナンバーで希望番号申請時には平日2~3日で交付されるのに対し、白ナンバーは時間がかかります。
交付されるまでに申請してから、大体12日前後の日数が必要になります。
早く手続きを終わらせたい方にとっては、デメリットとなります。
白ナンバーへの変更に関するQ&A
では白ナンバーへ変更することによって何か変わってしまうことはあるのでしょうか?
ここでは白ナンバーに変更する際にでてくる疑問点についてお答えします。
白ナンバーへの変更で高速料金はどうなる?
白ナンバーに変更したからといって、高速料金が普通自動車の料金になるわけではないので安心してください。
ただし高速料金をETCではなく現金払いする場合、料金所の方が白いプレートをみて普通自動車と判断し、普通自動車の料金を請求されるケースもあるようです。その場合は車検証を見せ軽自動車であることを証明しましょう。
自動車税はどうなる?
軽自動車が黄色ナンバーから白ナンバーに変わるということは、自動車税も上がるのでは?と心配する方もいるかもしれませんが、安心して下さい。白色にナンバープレートを変えたからといって、軽自動車は軽自動車です。自動車税は何も変わりません。
軽自動車を黄色ナンバーから白ナンバーに変えるという行為は、実用的な面でのメリットもデメリットもない、あくまでファッションのひとつだということですね。
黄色と白のナンバープレートどちらが耐久性が高い?
通常の軽自動車につける黄色のナンバープレートと、図柄入りの白のナンバープレートでは塗装の仕方が異なります。
黄色のナンバープレートは、アルミ製のプレートの上に黄色のペイントを塗装しています。
対して図柄入りの白色ナンバープレートは、アルミ製のプレートに塗装しているのではなくラッピングシートを焼き付けたものとなります。
一般的に塗装したプレートの耐用年数は10年~15年程度、ラッピングシートは耐用年数5年ほどと言われており、図柄入りの白色ナンバープレートは耐久性の面で黄色プレートより劣ります。そのため飛び石や洗車機の使用、経年劣化などで塗装が剝がれる可能性が黄色プレートより高くなります。
軽自動車のナンバープレートなぜ黄色い?
軽自動車に黄色ナンバーが使用されるようになったのは1975年からです。普通車と識別するために黄色となったのですが、識別しなければならなかった理由は以下のことからです。
識別しなければならなかった理由
- 平成12年10月以前までは、高速道路での最高速度が普通車と軽自動車では異なっていた為、取り締まる際に見分けがつきやすいように。
- 高速道路の料金が普通車と異なるため、料金所の係員が判別しやすいように。
上記2点が普通車と軽自動車のナンバープレートを分けた理由だったと言われていますが、現在、速度制限は普通車と軽自動車が同じな上、高速道路を利用する車輌の90%以上がETCを搭載しています。
現在の状況を踏まえると黄色である理由は必要ないように感じますよね。
まとめ
いかがでしたでしょうか。白いナンバープレートをつけた軽自動車の謎は解けたことかと思います。
現在軽自動車で選ぶことができる白ナンバーは、黄色い枠がつき図柄が入ったもののみですが、全体が黄色に塗られたナンバープレートよりは様々なボディカラーに馴染みやすいのではないかと思います。
「全国版・地方版の図柄入りナンバープレート」、「大阪・関西万博特別仕様ナンバープレート」は軽の森でも承っております。軽自動車でもナンバープレートは白色がいい!という方は是非ご相談ください。
他にも気になる点・在庫確認等ございましたらお電話やお問い合わせフォームよりご連絡ください。
皆様のお問い合わせを、心よりお待ちしております。
▼国土交通省
https://www.mlit.go.jp/jidosha/jidosha_tk6_000032.html
▼軽自動車検査協会
https://www.keikenkyo.or.jp/procedures/procedures_m_000361.html