豆知識 2024年4月19日

ブレーキオイルの交換は必要?役割や適切な交換時期の目安、かかる費用を解説

ブレーキオイルは、車のブレーキシステムを動かすのに欠かせないオイルです。

ブレーキオイルは使用するほどに劣化するので、定期的に交換が必要となります。交換せずに劣化したものをずっと使っているとブレーキの効きが悪くなり、事故につながりかねません。

今回は、ブレーキオイルの適切な交換時期の目安や費用に加え、ブレーキオイルの役割についても詳しく解説していきたいと思います。

ブレーキオイルとは

ブレーキオイルとは

ブレーキオイルは多くの人に「ブレーキオイル」と呼ばれていますが、正式な名称は「ブレーキフルード」と言います。

現在油圧式ブレーキに使用されているブレーキ液は、オイル(油)ではなくポリエチレングリコールモノエーテルという物質を基につくられたフルード(流体[液体や気体のこと])です。

ですからブレーキフルードが正しい呼び名なのですが、昔はブレーキ液に鉱物油やひまし油などのオイル(油)が使われていたため、今でもブレーキオイルと呼ばれることが多いのです。

この記事では、一般的に呼ばれることの多いブレーキオイルという呼び名で解説をすすめていきます。

ブレーキオイルの役割

ブレーキオイルの役割は簡単に言うと、ブレーキシステムの作動時に安全かつスムーズに車を減速させることです。

どのようにブレーキオイルが車の減速に関わるかは、油圧式ブレーキの仕組みを理解する必要があります。

油圧式ブレーキの仕組みは、まずドライバーがブレーキペダルを踏むと、踏力が倍力装置(ブレーキブースター)により増長されマスシリンダーに伝わります。伝わった力をマスシリンダーが油圧へと変換し、ブレーキオイルによってブレーキラインという配管に伝達します。ブレーキオイルで満たされたブレーキライン内から、さらに油圧の力をブレーキキャリパーのピストンへと伝達。最終的には、ピストンがブレーキディスクを押し出しブレーキパッドがディスクを挟み込んだ摩擦で車を減速させます。

つまり、ブレーキオイルはペダル踏力を各ブレーキ装置に伝える仲介役といえます。

ブレーキオイルの種類

ブレーキオイルには大きく分けると3つの種類があります。

・グリコール系

・シリコーン系

・鉱物油系

一般的に車に使用されているのは、ゴム系素材やシールなどとの相性が良くブレーキオイルとしての安定性が高いグリコール系です。

シリコーン系はサーキットを走行する車両などに使用され、鉱物油系は今ではほぼ使用されていません。

 

種類とは別に規格もあり、規格は一般的に米国連邦自動車安全基準(FMVSS)の「DOT(ドット)規格」を用います。

沸点や粘度などの相違によって「DOT3」などのようにドットの後に数字が表記されます。通常の車にはDOT3かDOT4が使用されることがほとんどです。数字が大きくなるほどに沸点が高く、激しいブレーキングなどを行うサーキット車両にはDOT5が用いられることもあります。

ブレーキオイルとエンジンオイルの違い

車に必要とされる油脂類にはブレーキオイルの他に、エンジンオイルもあります。

一般的に「オイル交換」というとエンジンオイルのことを指す場合が多く、それほど車にとって身近な存在であるのがエンジンオイルです。

エンジンオイルには、エンジン内部の部品同士の摩擦を低減したり隙間を密封したりする作用があります。さらにエンジン内部の冷却、防腐、清浄作用もあり、エンジンをスムーズに効率よく動かすという役割を担っています。

ブレーキオイルは車を減速・静止させるときに欠かせないオイルですが、エンジンオイルは車を動かすときに欠かすことのできないオイルと言えますね。

ブレーキオイルを交換しないとどうなる?

ブレーキオイルを交換しないとどうなる?

ブレーキオイルには寿命があり、時間経過とともに劣化していきます。

ですからブレーキオイルは定期的に交換する必要がありますが、交換を怠りそのままにしておくとどうなるのでしょうか?

 

ブレーキオイルが劣化する原因は、水分を取り込んでしまうという点です。

多くの車に使われているグリコール系のブレーキオイルは吸湿性の高い成分で構成されており、空気中にある水分を取り込んでしまいます。水分を取り込んだブレーキオイルの沸点は低くなります。沸点が低いと液体は沸騰しやすくなり、ブレーキオイルが沸騰すると気泡が発生しやすくなります。気泡は圧力の伝達を妨害するので油圧が各ブレーキ装置に伝わりにくくなり、ブレーキペダルを踏んでもブレーキが効きにくいという事態を招きます。

ブレーキオイルを交換せず劣化したままにしておくと、最終的には全くブレーキが効かなくなる『ペーパーロック現象』を引き起こしてしまう可能性があります。

ブレーキが効かないということは、ドライバーや同乗者が危険にさらされるだけでなく、周囲の車や通行人なども危険にさらすことになります。ゆえにブレーキオイルは適切な時期にきちんと交換し、未然に大事故を引き起こさないようにすることが大切です。

ブレーキオイルの交換時期

ブレーキオイルの交換時期

安全な走行のためにも交換が必要なブレーキオイルですが、交換するのに適切な時期はいつ頃なのでしょうか?

ここでは、ブレーキオイル交換の目安やタイミングなどをご紹介致します。

・ブレーキオイルの色で判断する

・走行距離や使用期間を基準にする

・車検ごとに実施する

・ブレーキ警告灯が点灯した場合はすぐに点検を

ブレーキオイルの色で判断する

新しいブレーキオイルと古いブレーキオイルの色の違い

ブレーキオイルはボンネット内にあるリザーバータンクに入っています。

新しいブレーキオイルは薄く黄色がかった透明な液体ですが、使うにつれ空気中の水分が入って茶色く濁り、最終的に黒ずんできます。

タンクを見てブレーキオイルが茶色く濁っていたら交換するタイミングです。

走行距離や使用期間を基準にする

ブレーキオイルの寿命は、走行距離だと2万キロ前後、使用期間だと2~4年程度と言われています。

交換するタイミングはそれを目安にとも言われますが、スポーツ走行をする場合などは劣化が早く1年ごとに交換したほうが良いケースもありますので、使用状況なども考慮し交換するタイミングを見計らうようにしましょう。

車検ごとに実施する

一番簡単なのは、車検ごとにブレーキオイル交換を実施することです。

車検は必ず2年に1回のタイミング(新車の場合は3年)で受けるものなので、その時に交換すると決めておけば交換忘れを防止することができます。また、2年ごとというのはブレーキオイルの寿命的にもちょうどいいタイミングと言えます。

しかしながら、車検時にブレーキオイルの交換が必須というわけではないので、点検の結果まだ交換しなくても良いとされる場合もあります。

ブレーキ警告灯が点灯した場合はすぐに点検を

車には、ドライバーに車の異常や故障を知らせたり、正しい操作が行われていないことを注意喚起するための警告灯がメーターパネル内に備わっています。

そのなかの一つで、ブレーキシステムに異常があった場合に点灯するのがブレーキ警告灯です。ブレーキ警告灯が点灯する原因には、サイドブレーキの解除し忘れやブレーキオイル不足、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)のトラブルなどがあります。

サイドブレーキを解除し忘れていた場合は直ぐに元の位置に戻しましょう。元の位置に戻しても点灯が消えない場合は、ブレーキオイルが漏れ出し不足しているか、ABSシステムに異常がある可能性があります。

ブレーキシステムの異常は命にかかわる危険があるので、すぐに車を停止し、ロードサービス等に連絡して修理工場などでブレーキの点検をしてもらうようにしましょう。

ブレーキオイルの交換ができる場所

ブレーキオイルの交換ができる場所

ブレーキオイルの交換は、車の整備が可能な業者であればどこでも依頼が可能です。

主に下記のような業者で交換を依頼することが可能です。

・自動車整備工場

・ガソリンスタンド

・民間車検業者

・カーディーラー

・カー用品店

カーディーラーではメーカー指定のブレーキオイルに交換してくれるので安心感がありますが、工賃は他の業者に比べ若干高めとなります。

カー用品店ではブレーキオイルの種類がたくさん揃っているので、あまり一般的ではないスポーツ走行用のDOT5のブレーキオイルに交換してもらうことも可能だったりします。工賃も他の業者より安いのが特徴です。

ガソリンスタンドは、全てのガソリンスタンドで交換ができるわけではないので注意が必要です。セルフのところだったり、整備のための設備が整っていないガソリンスタンドでは交換不可なので、交換することが可能か事前に問い合わせることをおすすめします。

ブレーキオイルの交換にかかる費用や時間の目安

ブレーキオイルの交換にかかる費用や時間の目安

ブレーキオイルの交換を業者に依頼した場合、交換に費やす時間は20分~30分程度です。

業者によっては予約が必要となったり、混雑時には待ち時間が発生したりするので、詳細な時間に関しては事前に問い合わせておくのがおすすめです。

 

交換にかかる費用については業者によって変動しますが、工賃だけで大体4,000~6,000円ぐらいのところが多いようです。

また工賃に加え、ブレーキオイル自体の購入費用もかかってくることも頭に入れておきましょう。ブレーキオイルの費用は、種類やメーカーによって変動しますが、大体2,000~4,000円程度です。

工賃とブレーキオイルの費用を合計すると、大体6,000~10,000円程度というのがブレーキオイルの交換にかかる費用となります。

ブレーキオイルを自分で交換するのはリスクが伴う

ブレーキオイルを自分で交換するのはリスクが伴う

ブレーキオイルの交換を自分で行うことは不可能ではありませんが、安全性の面からおすすめできません

車のブレーキはドライバーや同乗者、さらには周囲の車や歩行者の命にも関わる重大な装備です。専門的な知識や技術のない素人が交換し、作業ミスをしてしまうとブレーキの効きが悪くなったり、最悪ブレーキが故障してしまう可能性もあります。

現に、ブレーキオイルの交換はエンジンオイル交換のように、ただ古いオイルを抜いて新しいオイルを注いで終わりという簡単なものではありません。

専用の特殊な工具を必要とし、タイヤをジャッキアップして外したりする作業も伴います。また、エア抜きと呼ばれる作業は1人で行うのが難しく、エア抜きが正常に行われなかった場合、ABSユニットに空気が入り込んで抜けなくなったり、劣化していなくても「ペーパーロック現象」が発生してしまう可能性があり非常に危険です。

さらに、ブレーキオイルは車の塗装面に付着すると塗装の深部まで浸透し、修復するのが不可能となってしまいます。付着してもすぐに洗い流せば大丈夫ですが、オイルの飛散を気にしながら慣れないブレーキオイルの交換を行うことは困難でしょう。そのためブレーキオイルの交換はプロの業者に任せた方が安心で確実です。

ブレーキオイルの交換は軽の森までご相談ください!

軽の森 外観

ブレーキオイルは、車のブレーキシステムを正常に作動させるために欠かせない大事なオイルです。

ブレーキは命に関わる重要な装備なので、ブレーキオイルの交換をせず劣化したままにするとブレーキが効かなくなり大事故を起こしてしまう可能性もあります。したがってブレーキオイルは必ず定期的に交換するようにしましょう。

 

ブレーキオイルの交換作業は難しくリスクも伴うため、安易に自分で交換すべきではありません。

軽の森では、確かな整備スキルと実績をもった整備士がブレーキオイルの交換を行っております。適切な交換時期を見極め交換作業を行いますので、ブレーキオイルの交換をお考えの方はぜひ軽の森までご相談ください。

皆さまのお問い合わせ・ご来店を心よりお待ち致しております。

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この記事を書いた人
営業
森田龍太朗
Ryutaro Morita
ヨシダオートサービスに入社して7年目。整備士を経て現在は営業や仕入れの業務をしています。 ブログ記事を通して自動車販売店独自の目線でお客様にお得でタメになる情報をお届けしていきます。 資格としては自動車整備学校にて二級自動車整備士を取得しております。