バッテリー上がりの原因とは?バッテリーが上がりやすい時期や前兆、対策なども紹介
メンテナンス 2022.09.20

バッテリー上がりの原因とは?バッテリーが上がりやすい時期や前兆、対策なども紹介

車を所有していると「車のエンジンがかからない?!」といったトラブルに遭遇することがあります。

その一つの原因として挙げられるバッテリー上がり
ロードサービス『JAF』2021年の出動理由もダントツでトップとなっています。
バッテリー上がりとは、バッテリーの電圧が低くなり、エンジンを始動できない状態のこと。

この記事ではバッテリー上がりの原因や、バッテリーが上がりやすい時期や車の特徴、予防策をご紹介します。

車のバッテリー上がりとは?
どんな状態?

エンジンルーム

バッテリー上がりとは

バッテリーは車の様々な部分を稼働するために、電気を供給する役割があります。
電気が供給されないと、もちろんエンジンも稼働しません。

「バッテリー上がり」とは、電気の供給量が使用量を上回ってしまったときに起きる症状のことを指します。

バッテリー上がりの見分け方

車の知識がない人でも、バッテリー上がりかどうかを確かめる方法は3つ。
3つともあてはまる場合は、バッテリー上がりを疑いましょう。

1.エンジンが稼働しない
2.ルームランプが点灯しない
3.スマートキーが反応しない

ブレーキを踏みながらいつも通りエンジンを始動させるときに「カチカチ‥」や「ジジジジ‥」といった音だけが鳴る場合は、バッテリーが上がっている可能性が高くなります。

また、バッテリーが上がっているということはルームランプも点灯しなくなり、スマートキーも反応しなくなります。

エンジンが稼働しない他にも、ルームランプの点灯・スマートキーの反応を確かめてから「バッテリー上がりの状態にある」と判断することがポイントです。

バッテリー上がりの状態

バッテリーが上がると、車に搭載されたバッテリーの電力不足により、セルモーターが動かなくなりエンジンは稼働しなくなります。

エンジンが動かないということは、電気を必要とする電飾系(ルームランプ・ライト・メーター等)は一切点灯しなくなります。

バッテリー上がりと似た状態・間違われやすい状態

バッテリー上がりの状態とよく似た、あるいはバッテリー上がりと間違ってしまうような症状は3つ。

1.ガス欠
2.セル(スターター)モーターの故障
3.オルタネーターの故障

1.ガス欠

ガス欠

燃料を使い切った車の状態を『ガス欠』と言います。

ガス欠になると、燃料(ガソリン)をもとに動くエンジンはかからなくなります。ここで確認するポイントはガソリンメーターを見ることです。
残量がほとんどない場合や「E:EMPTY(空っぽという意味)」マークを下回りガソリンマークが点灯している場合には、ガス欠を疑いましょう。

2.セル(スターター)モーターの故障

ル(スターター)モーター

セルまたはスターターと呼ばれるモーターは、エンジンを回転させ始動する役割があります。
このモーターが故障すると、バッテリー上がりとの症状の違いはエンジン始動時に異音が確認されます。

また、エンジンがかかったりかからなかったりすることもあります。
バッテリーの電力をもとにセルモーターが動く仕組みとなっているので、バッテリーがあがっていなければ室内の電飾系は通常通り点灯します。

ガソリンの残量もあり、メーターパネルやルームランプも異常がないのに、エンジンがかからない場合にはセルモーターの故障を疑いましょう。

3.オルタネーターの故障

オルタネーター

オルタネーターとは、エンジンの稼働中に使われた電力を発電し、バッテリーを充電する重要な部品です。
この「自動車の発電機」も消耗品の為、寿命は約10年ほどと言われています。

バッテリーを新品交換したにも関わらずエンジンがかからない他、電飾系が付かない等バッテリー上がりの症状になる場合には、オルタネーターが原因と考えられます。

バッテリー上がりで多い原因

バッテリー上がりで多い原因

よくある原因一覧

バッテリー上がりの車に見られる、主な原因は3つ。

1.ルームランプやヘッドライト等、ライト類のつけっぱなし

2.車の使用頻度が少ない場合(自然放電)

3.バッテリーの老朽化

1.ルームランプやヘッドライト等、
 ライト類のつけっぱなし

ヘッドライト

エンジンを止めた後によくあるルームランプの消し忘れ。

ルームランプの消費はヘッドランプほど多くはありませんが、長時間の点灯はバッテリー上がりに直結する危険があります。

一方、ヘッドライトはルームランプより電力の消耗が激しくなります。
ヘッドランプのつけっぱなしを防ぐため、最新モデルの車にはアラームでドライバーに気付かせるシステムが導入されています。

エンジンを切って車を降りる際には、ライト類の消し忘れを滞ることのないようにしましょう。

2.車の使用頻度が少ない場合(自然放電)

エンジンがかからない自然放電

「久しぶりに車に乗ろうと思ったら、エンジンがかからない?!」といった経験をされた人もいるでしょう。
これは「自然放電」という症状によるもので、車を全く使用していない状態でもバッテリーの電力が消費されているためにおこる現象です。

エンジンを始動しないと、バッテリーの充電も行われません。
車の使用頻度が少ない場合は、走行しなくても定期的にエンジンをかけるよう心がけることがポイントです。

3.バッテリーの老朽化

バッテリーの老朽化

バッテリーは消耗品の為『寿命』があります。

寿命が近づいてくると電力を蓄える機能を果たせなくなり、エンジンがかからない状態になってしまいます。

バッテリーの寿命は、ハイブリッド車やガソリン車によって多少誤差はありますが、およそ2年から3年での交換が推奨されています。
トラブルに遭遇しないためにも、定期的な交換を心がけましょう。

バッテリー上がりの原因になりにくいもの

バッテリー上がりの原因と直結しないつけっぱなしの例として挙げられるのが『ワイパー』です。

電飾系とは違い、ワイパーはONの状態であってもエンジンをきると同時にワイパーもオフになります。

ただバッテリーの寿命が近づくと、ワイパーの動きが鈍くなったりルームランプ・ヘッドライトの明るさが暗くなる等、症状が現れます。
バッテリー上がりの直接的な原因にはなりませんが、普段との違いを感じられたら車のメンテナンスをお勧めします。

バッテリー上がりの原因不明の場合

燃料には余裕がありバッテリーも新品に交換したところ等、エンジンがかからない原因が不明の場合には、ぜひヨシダオートサービスグループをご利用ください。

お客様の状況を把握し、料金内訳をお見積りさせて頂きます。

企業名  株式会社ヨシダオートサービス
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夏と冬は要注意!
バッテリーが上がりやすい時期

バッテリーが上がりやすい時期

バッテリーが上がりやすい気候や理由

車のバッテリーは外気温に左右されやすく、猛暑などの夏場や極寒な季節にバッテリーが上がってしまうことがあります。

夏場にバッテリーが上がってしまう第一の原因はエアコン(クーラー)です。
外気温が30度を超えると常にクーラーをつけている人も多い傾向にありますが、電力の消費量は大きくなります。

また、炎天下で渋滞に巻き込まれたりアイドリングの多い走行になってしまうのも、バッテリーに負担がかかり発電量が少なくなります。

一方、冬場のバッテリーは外気温によりバッテリー液の温度が低下します。
それにより、電気の充電や供給を十分に行うことが出来なくなります。
エンジンを稼働するパワーすら供給することが困難となり、バッテリー上がりという症状になります。

季節や使用環境によって、バッテリーが上がりやすい場合があるということを理解しておきましょう。

バッテリーが上がりやすい時期の対策

この時期の対策はバッテリーの状態をチェックすることです。

しかし、バッテリーの状態をチェックするといっても、バッテリー液の残量の補充や電圧の測定など専門の知識がなくては判断が難しくなります。

自動車の点検等で整備工場へ行く予定があれば、プロに点検してもらうことがベストです。

専門知識がなくても、バッテリー上がりを防ぐ対策はあります!

特に暑い季節や寒い季節のときには、3つのポイントを押さえておきましょう。

1.定期的に車を走らせること
2.エンジンの始動音の確認
3.エンジンのオフとともに電飾系もすべてオフに

バッテリーは電力の供給だけでなく、エンジン稼働時に充電する役割もあります。
短時間の走行では、十分に電気を蓄えることができなくなります。

また、エンジンスタートの音が「キュルキュル」鳴り出したら、バッテリーが弱っている証です。
この季節は特に注意が必要ですが、普段から電飾系の消し忘れには気を付けましょう。

バッテリー上がりを予防する3つの対策

3つの対策

バッテリー上がりを予防する対策一覧

バッテリー上がりを予防する対策は、主に3つ。

1.電飾類の過剰使用を避ける

2.季節にかかわらず定期的に車を走らせる

3.定期的な車のメンテナンスを行う

1.電飾類の過剰使用を避ける

ルームランプ

バッテリー上がりの原因の1つにも挙げた、電気類(ライト類)のつけっぱなし。

特に、エンジンを切ってからの過剰使用に気を付けなければなりません
「寒いから」「暑いから」という理由で、アイドリングストップ時に使うエアコン(クーラー)等は大きな電気を必要とします。

バッテリーが持つ電力を上回らないためにも、適度な電気類の使用を心がけましょう。

2.季節にかかわらず定期的に車を走らせる

四季

バッテリーが上がりやすい気候は特に夏と冬になりますが、エンジンをかけていない状態が続くと季節にかかわらず、春でも秋でもバッテリーがあがるときがあります。

長期間使用していないと、自然放電が起こる可能性が高くなるためです。

また、1回の使用時間が10~20分以内であると十分な電力が蓄積されずに、バッテリーが上がってしまうことも。
維持費削減で車の使用頻度を減らしすぎると、バッテリーの機能を十分に果たせません。

3.定期的な車のメンテナンスを行う

メンテナンスを行う

自動車を購入した販売店や、整備工場等で定期的に車の点検をしてもらうことも重要です。

バッテリーの状態を正確に確認できることはもちろん、その他車のトラブルにあわない予防対策もできます。

オイル交換や車検・点検の際にはプロにバッテリーの電圧を計ってもらうようにしましょう。

また、バッテリーはホームセンター等で充電器を購入し、各ご家庭で充電することも可能です。

充電器さえ車内に積んでおくと、外出先でのバッテリー上がりにも充電してエンジンを始動することができますね。

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バッテリーが上がりやすい車の特徴・前兆

バッテリーが上がりやすい車の特徴・前兆

まず、バッテリーが上がりやすい車の前兆は4つ。

1.ルームランプ・ヘッドライトが暗い
2.エンジンがかかりにくい
3.パワーウインドウの開閉が遅い
4.アイドリングストップ機能が始動しない

どれも、目視や聴覚など体感でわかる反応です。

「あれ?いつもと違うな・・・」という症状が車に現れたら、直近のメンテナンスはいつどの部分を行ったか確認しましょう。
バッテリーの交換を行ったところであれば、別の部品の故障や不具合が現れているかもしれません。

また、バッテリーが上がりやすい車に共通する点は『寿命』です。

充電・放電を繰り返していると、定期的に車を乗ってメンテナンスを行っていたとしても、消耗品のバッテリーは劣化が進みます。
バッテリーをいつ交換したか、どの程度の寿命なのか把握しておくこともトラブルを未然に防ぐポイントです。

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バッテリーが上がりが多発する場合の注意点

注意点

バッテリー上がりを一度起こすとどうなる?

バッテリーが上がってしまっても、応急処置を行うとエンジンが始動する場合もあります。

しかし「エンジンが動いたから大丈夫!」というわけではありません。
バッテリーが上がるということは、電気を蓄える機能が低下していると考えられます。

エンジンの復旧後、30分~1時間は走行することが推奨されます。

短時間のエンジンパワーでは十分な電気を蓄えることができないので、数分でエンジンを切ってしまうと再びバッテリー上がりの状態となり、エンジンが始動しなくなります。

また、バッテリーがあがってしまうと再発しやすいというわけではありませんが、バッテリーが弱っている証拠です。

充電することにより十分な電圧を確保できるようであれば交換する必要はありませんが、定期的に20分~30分の走行を行っているにもかかわらず、バッテリーが上がる場合は寿命が近づいている可能性もあります。

2年以上バッテリー交換を行っていない場合は、交換を検討しましょう。

バッテリー上がりが多発する車は乗っていても大丈夫?

バッテリーが上がり、充電をしても再びバッテリーが上がるような症状になるときは、交換するサインかもしれません。

1度ならまだしも、2度3度とバッテリーが上がってしまうようであれば、交換の目安として認識しましょう。

「バッテリー上がりが多発してしまっても、エンジンさえつけばそれでいい」という考えは大間違いです!
バッテリーに負荷がかかっている状態であることに違いはありません。

バッテリーの現状把握・点検を怠ってしまえば立ち往生等、バッテリーが元で様々なトラブルを引き起こす恐れがあることを把握しておきましょう。

また、早急に復旧作業を行えば使用できるバッテリーでも、バッテリーが上がった状態で車を放置してしまうと劣化は進みます。
すると、エンジンを始動する電気の貯蓄が出来なくなる恐れがあります。
長期間放置することで燃料のガソリンも劣化が進みヘドロ状となり、ガソリンが詰まって様々なトラブルを引き起こす可能性もあるので、注意が必要です。

もしバッテリーが上がってしまったら?バッテリー上がりの対処法

バッテリー上がりの対処法

バッテリー上がりになった場合の対処法

ここからは、バッテリー上がりになった場合の対処法を3つご紹介します。

ここでの対処法は応急処置となります。
3つの対処法でもまたバッテリーあがりを繰り返すようであれば、交換することを検討しましょう。

1.ロードサービスを呼ぶ

2.ジャンプスターターを使用する

3.ブースターケーブルを使用する

1.ロードサービスを呼ぶ

自動車保険に加入している場合は、保険会社にロードサービスを要請しましょう。
保証内容によっては、無料で対応が可能な場合もあります。

また、有料となりますがロードサービス『JAF』を利用することもお勧めです。

▶JAFを呼ぶ

2.ジャンプスターターを使用する

ジャンプスターター

バッテリーの充電を補うジャンプスターター。

他の車から電気をもらうブースターケーブルとは違い、この機械を用いて充電を行います。
家庭で充電さえしておけば、万が一の時に重宝するアイテムです。

安いものであれば5,000円前後で購入することが可能なうえ、コンパクトなのでトランクに積み込んでも邪魔にはなりません。

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3.ブースターケーブルを使用する

ブースターケーブル

ジャンプスターターとは異なり、ブースターケーブルを使用するときは送電元となる「車」が必要となります。

お互いのバッテリーへケーブルをつないで、同時にエンジンを始動する方法です。

もしバッテリー上がりが多発するなら
買い替え時期かも

軽の森

「新しいバッテリーに交換してもエンジンがかかりにくい」
「何度もバッテリー上がりの症状が現れる」

など、車の調子が悪いと感じた場合は、一度プロに点検してもらうことをお勧めします。

交換してトラブルがなくなるのであれば問題ありませんが、交換する部品や修理箇所が多く、高い費用がかかる場合は車の買い替え時期が近づいているのかもしれません。

軽の森では、バッテリー交換等のメンテナンス・点検はもちろん、国内オールメーカー全700台を届出済未使用車として取り扱っております。

また、在庫にない軽自動車をお求めの場合は、中古車や新車でお探しさせていただくことも可能です。

今乗っている自動車の乗り換えを検討、または新たにお車のご購入を考えられている方は、ぜひ届出済未使用車専門店『軽の森』へご相談ください!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人
営業
森田龍太郎
Ryutaro Morita
ヨシダオートサービスに入社して7年目。整備士を経て現在は営業や仕入れの業務をしています。 ブログ記事を通して自動車販売店独自の目線でお客様にお得でタメになる情報をお届けしていきます。 資格としては自動車整備学校にて二級自動車整備士を取得しております。