ダイハツ「タント」は、広々とした室内とフルフラットにできるシートを有する、実は車中泊で存分に活躍できる軽自動車です。
とはいえ、本当に軽自動車で車中泊ができるのか疑問ですよね。
今回は、タントが車中泊に適している理由とその魅力をご紹介します。
DIYのやり方や快適に過ごすためのアイデア、あると便利なグッズ、車中泊の注意点など知っておくべきポイントも分かりやすく解説します。
軽自動車のタントで車中泊は可能?
結論からご紹介すると車中泊は可能です。
しかし、いくつかの条件や妥協点もあります。
タントはシートアレンジでフラットなスペースをつくることが出来ますが、毛布やマットなどを敷き、段差を埋める作業を行うことがおすすめ。
大人でも足を伸ばして寝ることができ少人数であれば快適に過ごすことも出来ますよ。
車中泊などのアウトドアでも活躍する車
タントは日常遣いだけでなく、アウトドアでも活躍できる軽自動車です。
街乗りはもちろん、ひとりキャンプには十分すぎる!と言っても過言ではありません。
しかしながら車内空間は広くても横幅は限られている為、3人以上の車中泊には向いていません。
大人2人分の就寝スペースは確保できる
タントは本来は4人乗りの車であることから、荷物の収納を工夫すれば大人2人でも十分にスペースをとることは可能です。
2人で車中泊を行う際には後列シートは前倒しではなく、後ろ倒しが適しているでしょう。少し傾斜は出来てしまいますが、足も延ばせるので眠ってしまえば気にならない程度です。
収納面などの工夫は必要となりますが、余裕を持って過ごすなら一人がベストだと言えるでしょう。
アウトドア仕様車「タントファンクロス」も
キャンプやレジャー等アクティブに使うのであれば、SUVスタイルの「タントファンクロス」もおすすめです。
アウトドア仕様になったものの、スタイルは標準のタントとほぼ変わりありません。
ミラクルオープンドアや、シートアレンジ方法は継承されています。
タントファンクロスのリヤシート背面・デッキボードには、撥水加工が施された素材を採用しています。
汚れにも強いことが特徴です。
実は車中泊向き!ダイハツタントの5つの魅力
タントとは国内自動車メーカーダイハツからファミリー層をターゲットに2003年11月発売された軽スーパーハイトワゴンです。
スライドドア付きの軽自動車で、乗降性の向上を目的に助手席側のセンターピラーを失くし開口幅1,490㎜も開くミラクルオープンドアが大きな特徴です。
\軽の森YouTube動画はコチラ/
車中泊利用での魅力1:車内がフルフラットになる
シートアレンジによりフルフラットモードにすれば大人でも足を伸ばしてくつろげるスペースをつくることが出来ます。
上の画像のようにアレンジすれば、室内長212.5cmを最大限活用することができます。
車中泊のアイテムやサーフボード等、アクティビティ関連の荷物を積みやすいこともタントの強みです。
フルフラットにする手順も工程が少なく簡単なので、力の弱い女性でも短時間で行えます。
日常でのショッピングで荷物が多くなっても、タントであれば問題ありませんね。
タントで車中泊できるシートアレンジを行う場合、前席は後方へ倒します。
車種によってはフロント座席を前方へ折りたたむように収納できるモデルもありますが、タントの助手席・運転席ともに上の画像のとおり前方へはこの角度が限界です。
車中泊利用での魅力2:室内高が高い
タントの特徴でもある室内高の高さは、車中泊の観点から見てもとても大きなメリットになります。タントの室内高は1,370㎜と程よい高さで小さなお子さんなら車内で立って移動することも可能です。
同じ奥行・幅の広さでも頭上のゆとりの有無で体感的にも大きく差が出てきますよね。
天井が高いことで圧迫感なく過ごせることがタントの強み。
また、釣り竿やサーフボード等が収納できるスペースを頭上に設置することも可能です。
車内で横になって一晩過ごすとなると、居住空間の広さは重要なポイントでしょう。
グレード別一覧や他軽自動車との違いもご紹介
車中泊利用での魅力3: 普通車と比べて価格や維持費が安い
軽自動車であるタントは金銭面でも普通車に比べて車両価格や維持費も抑えられる為、気軽にオートキャンプに挑戦できる点でもタントは魅力的ではないでしょうか。
新車価格でタントは1,353,000円~1,771,000円、タントカスタムは1,749,000円~1,991,000円とグレードが多く金額の幅も広くなっています。
税金面でも年間で自動車税が10,800円・自動車重量税が3,300円とお得です。車中泊にもよく活躍される人気車種「ホンダ ステップワゴン」と費用面を比較すると次のようになります。
メーカー 車種名 |
ダイハツ タント |
ホンダ ステップワゴン |
|
新車価格 | 1,353,000円~ | 3,169,100円~ | |
税金 | 自動車税 | 10,800円 | 30,500~36,000円 |
車両重量税 | 3,300円 | 16,400円 |
画像引用:ステップワゴン
軽自動車とミニバンではボディサイズもエンジンも大きく異なりますが、費用の面ではタントがグッとお得に感じられますよね。
車中泊利用での魅力4:ミラクルオープンドアで人も荷物も載せやすい
中心のピラーをボディに採用することで、ワイドな開口部を実現している「ミラクルオープンドア」。
タントならではのスライドドアであり、他の軽自動車よりはるかに乗降性は向上しています。
小さな子供やおじいちゃんおばあちゃんの乗降時はもちろん、荷物の積み下ろしの際にも負荷が軽減されるでしょう。
車中泊利用での魅力5:純正アクセサリーで車中泊仕様に改造できる
タントの後席両側には、格納式サンシェードが装備しています。
日焼け対策として使うこともおすすめです。
画像引用:サンシェード(フロント)
プライベートな空間を保つため、追加で純正アクセサリーを使うこともおすすめです。
▼参考価格(2024.7月時点)
フロント:7,700円
サイドウインドウ:15,400円
画像引用:カータープ
専用のカータープを設置することもできるので、タントと共に手軽にキャンプを楽しめます。
軽自動車のタントであっても、充実したアウトドアライフを送れるでしょう。
▼参考価格(2024.7月時点)
35,200円
タントでの車中泊のやり方~快適に過ごすための工夫と注意点~
タントで車中泊を行う際には、利用人数によっておすすめのシートアレンジが異なります。
【人数別】おすすめのシートアレンジ
■1人で車中泊を行う場合
①助手席・後列左側の座席のヘッドレストを外す
②助手席は最前までスライドさせて背もたれを後方に倒す
③後列左座席の背もたれを前方に倒す
片側だけをフルフラットにした状態で、全体右側に荷物を寄せて、左側で寝る事が可能です。
現行モデルのタントは、運転席側は最前までシートを寄せることが出来ない為片側のみフルフラットとなります。
■2人で車中泊を行う場合
①前列座席のヘッドレストを外す
②前列シートの背もたれを後方に倒し、後列シートとの隙間を埋めるようにスライドさせます
③後列シートの背もたれも最大まで後方に倒します
2人以上で車中泊を行う場合には、このようなシートアレンジがおすすめです。
荷物は足元などのスペースを使用することが可能です。クッション性のあるアイテムを使うと更に快適に車中泊を行えます。
タントでの車中泊の準備・おすすめグッズ
タントで車中泊を行う際には1人であっても2人であっても、寝袋や毛布・マット等のクッション性の高いモノは必需品であると言えます。
クッションなどはどれも荷物になりにくいタイプを選ぶことがおすすめ。
座席用のクッションなど兼用できるアイテムを選びましょう。
またご自身の車のエンジン音や、野外の音や光を防いでくれるアイマスクや耳栓も持って行くとよりぐっすりと身体を休めることが出来ますよ。
寝袋や毛布
荷物を減らす為に、寝袋を省略するのはおすすめしません。夏場でも山奥に行くと、案外夜は寒さを感じる程気温が下がる場合もあり薄手のモノでも持って行っておくと安心です。
マットやクッション
タントで車中泊を行う場合、クッション性のある素材は必須です。
フルフラットな状態にしても段差や傾斜があるので、快適に過ごすためには隙間を埋める作業は必要不可欠となってきます。
アイマスクや耳栓
エンジンを切ってほんの少し窓を開けて眠る場合も、エンジンをつけたまま眠る場合もどちらにしてもアイマスクや耳栓はあると便利なアイテムです。
キャンプ場は夜になるととても静かになりますが、あたりが静かであると余計に普段気にならない音がとても大きく聞こえてしまいます。
かさばる荷物でもないので、バッグに忍ばせておくといざという時に使用できるので安心ですね。
LEDランタンやポータブル電源
車中泊を行う際は、ポータブル電源があると車内も快適に過ごせます。
スマホの充電はもちろん、LEDランタンも充電式であれば適切な車内の明るさを保つことができるでしょう。
また、近年ではポータブル電源にラジオ機能が追加しているものも販売されています。
ソーラー式や電池式等、多くの種類がありますので、購入前には使える機能を確認しましょう。
タント用に市販されているベッドキット
タント用のベッドキッドは純正では販売されていませんが、数多くの市販セットが通販サイト等で流通しています。
ベッドキッドを使うことでフルフラットになり、車中泊するのであればはずせないアイテムです。
また、ベッドキッドにも種類があり、おすすめは収納できるベッドキッド。
空気を入れて膨らますタイプや折りたたんで収納できるベッドキッドを選びましょう。
タントでの車中泊の注意点
タントで車中泊を行う前に以下のポイントに注意が必要です。
- 普通車に比べると車内が狭い
- 荷物の置き場所が少ない
- 静粛性の低さ
普通車に比べると車内が狭い
「タントは車内空間が広い」と言っても、それは軽自動車を基準にした時の話。
オートサイトなどでよく見かけるミニバンやSUVと比較すると広々としているとは言い難く、車中泊も2人が限界。といったところでしょう。
少人数でのキャンプであれば問題ありませんが、2人以上でのキャンプの場合にはテント内など寝る場所を分ける工夫が必要です。
荷物の置き場所が少ない
タントで車中泊をしようとなるとシートを目一杯広げなくてはならない為、ラゲッジスペースはほぼ消滅してしまいます。
手荷物程度の軽い荷物であればスペースの隅に置いていても気になりませんが、クーラーボックスや着替え等家では無い所で一晩過ごすとなると荷物が増えてしまうのも仕方ありません。
タントであれば車高の高さを活かしたエアロベースキャリアや、ルーフラックなどの純正アクセサリーを取り入れてみるのもおすすめです。
空きスペースを最大限に利用して、荷物はなるべく最小限にすることが快適なタントでの車中泊のポイントですね。
静粛性の低さ
本来事故を防ぐ為にエンジンは切って寝る事が推奨されていますが、暑さ・寒さの厳しい時期にはエアコン無しでは体調を崩してしまう。といった方もいらっしゃるかもしれません。
エンジンをかけたまま寝る場合には、静粛性の低さにも注意しましょう。
軽自動車は軽量化を重視されている為、遮音材は普通車に比べると十分とは言えないものが多く、普段そこまで気にならないエンジン音も夜あたりが静かになってくるとうるさく感じてしまうケースも考えられます。
タント以外に車中泊に適した軽自動車
普段使いをメインに、たまに行くキャンプで車中泊をお考えの方に最適なタントですが、「もっと車中泊を快適に過ごしたい!」といった方には軽自動車の中でも軽キャンピングカーや商用車として販売されているスズキ エブリイもおすすめです。
軽キャンピングカー |
|
スズキ エブリイ |
|
おすすめの関連記事
失敗・後悔しない車種の選び方もプロが解説
グレードごとの特徴を徹底解説します!
タントや車中泊に適した軽自動車の購入は軽の森へ
普段使いとしても人気の高いダイハツ タントは、これから車中泊に挑戦してみようという方にもおすすめの軽自動車です。
限られた車内空間ですが、寝床の作り方や荷物の収納場所を工夫することで少人数であれば快適にキャンプを楽しむことが出来るでしょう。
今回ご紹介してきた「軽の森」は南大阪を拠点にした届出済未使用車専門店です。タントはもちろん、他にも国内オールメーカー全てのお車を取り揃えております。
タントのご購入をご希望の方や、違う車種と見比べてみたい方も是非一度お電話やメールにてお問い合わせ下さい!
皆さまのご来場・お問合せ心よりお待ちしております。
ダイハツ公式ホームページ