自動車税を払い忘れたらどうなる?延滞金などの滞納リスクや対処法を解説|豆知識|トピックス|大阪の軽自動車・未使用車 専門店 軽の森
豆知識 2025年1月17日

自動車税を払い忘れたらどうなる?延滞金などの滞納リスクや対処法を解説

自動車税を払い忘れた場合、どうなるのでしょうか。
納付期限が過ぎると、延滞金などのリスクが発生し、車検を受けることもできません。

この記事では、自動車税を払い忘れた場合の支払い方法や滞納のリスクなどについてわかりやすく解説します。

自動車税とは

自動車税とは

自動車税(種別割)とは、自動車を維持するうえで支払わなければならない税金の一つです。
毎年4月1日時点に車を所有している人、つまり車の納税義務者宛てに納付書が郵送で届きます。

自動車税の対象となる項目は「排気量」。
この排気量は車により様々であり、大きければ大きいほど収める額が上がります。

軽自動車は各市町村が、普通車は県税事務所や府税事務所が管轄となります。

自動車税の金額

自動車税の金額は軽自動車・普通車によって設定されている金額が異なります。
それぞれ詳しく見ていきましょう。

軽自動車の場合

軽自動車の場合

2025年現在、軽自動車の排気量は0.660リットル以下と規定があります。
そのため、排気量別で自動車税の納税額が変わることは、軽自動車にはありません。

しかし、新車登録した時期によって、税額が異なります。
一覧で見てみましょう。

  乗用 貨物用
新車登録月 自家用 営業用 自家用 営業用
~2015.3.31 7,200円 5,500円 4,000円 3,000円
2015.4.1~ 10,800円 6,900円 5,000円 3,800円
13年超 12,900円 5,000円 6,000円 4,500円

参考:堺市/軽自動車税(種別割)制度について

多くの人が日常で一般的に使う車は、乗用モデルの自家用もしくは貨物用の自家用です。

「古い車は維持費が高くなる」と聞いたことがあるかもしれませんが、新車登録からの経過年数が13年以降は税率が高くなります。
そのため、13年をめどに車を乗り換える人が多い傾向があります。

普通車の場合

普通車の場合

普通車は、軽自動車と違って排気量に規定がありません。
車によって排気量は様々あり、0.660リットル以上が対象となります。
また、軽自動車では年単位で支払われていた自動車税ですが、普通車になると月割で計算されます。
そのため年度途中で車を新車を購入すると、年度末(3月31日)までの自動車税を月単位で支払う必要があります。

さらに、普通車も軽自動車と同様「13年経過」と共に税率がupし、新車登録月が令和元年9月以前と10月以降で税額が異なります。
消費税が8%から10%に引き上げるタイミングで、令和元年10月以降に新車登録した自動車税は、元々の自動車税よりも低くなっています。

それでは、私たちが一般的に使うことが多い「乗用自家用車」の自動車税を見てみましょう。
新車登録月別に一覧にしてみました。

令和元年9月以前に登録した車
排気量 13年未満 13年経過
1L以下 29,500円 33,900円
1L超-1.5L以下 34,500円 39,600円
1.5L超-2.0L以下 39,500円 45,400円
2.0L超-2.5L以下 45,000円 51,700円
2.5L超-3.0L以下 51,000円 58,600円
3.0L超-3.5L以下 58,000円 66,700円
3.5L超-4.0L以下 66,500円 76,400円
4.0L超-4.5L以下 76,500円 87,900円
4.5L超-6.0L以下 88,000円 101,200円
6.0L超 111,000円 127,600円

参考:大阪府/令和6年度自動車税(種別割)税額表

令和元年10月以降に登録した車
排気量 13年未満 13年経過
1L以下 25,000円 28,700円
1L超-1.5L以下 30,500円 35,000円
1.5L超-2.0L以下 36,000円 41,400円
2.0L超-2.5L以下 43,500円 50,000円
2.5L超-3.0L以下 50,000円 57,500円
3.0L超-3.5L以下 57,000円 65,500円
3.5L超-4.0L以下 65,500円 75,300円
4.0L超-4.5L以下 75,500円 86,800円
4.5L超-6.0L以下 87,000円 100,000円
6.0L超 110,000円 126,500円

参考:大阪府/令和6年度自動車税(種別割)税額表

13年経過すると、15%重課される規定になっています。
上の表は概ね15%加算した額であり、10円単位は切り捨てて計算しています。

自動車税の納付期限

自動車税の納付期限

自動車税の納付書{軽自動車:軽自動車税(種別割)納税通知書兼領収証明書・普通車:自動車税(種別割)納税通知書兼納付書(領収証書)}は、毎年4月中旬から5月上旬にかけて納税義務者宛てに郵送で届きます。
納税義務者とは、車検証に記載している所有者が該当することが多いですが、ローン会社等が所有者の場合は使用者課税になるケースがあります。
支払いが完了しても、車検手続きで必要となるため手元に残しておかなければなりません

軽自動車と普通車とでは管轄部署が異なるため、納付書の書式は異なりますが、自動車税の納付期限は共に同じ期日です。
<5月31日まで>の支払期限が、納付書に記載してあります。

自動車税の支払い方法

自動車税の支払い方法

自動車税の支払い方法は、以下の7つの方法があります

・金融機関の窓口
・都道府県税事務所
・コンビニ
・口座振替
・クレジットカード
・インターネットバンキング
・スマートフォンの納税アプリ

納付書を銀行窓口やコンビニに持って行って支払わなければならないと思っている人も多いかと思いますが、支払い手続きの手間を省ける手段があります。

それは、口座振替です。
銀行窓口で口座振替の登録を行えば、毎年自動的に口座から自動車税が引き落とされます。
口座にお金を入れておかないといけませんが、手続きの手間はゼロです。

他にも、クレジットカードやネットバンキング、スマホ専用の納税アプリも令和4年12月から追加されています。
納税アプリではPayPayや、d払い、amazon pay等の電子マネーで自動車税を支払うことが可能です。
この場合は、24時間いつでも手続きが可能ですので、夜間の時間帯も問題ありませんね。

参考:自動車税(種別割)の納付について(よくあるご質問)

自動車税の払い忘れや滞納のリスク

自動車税は、自動車を所有するうえで支払い義務が発生し、必ず払わなければなりません。

では、自動車税の支払いを滞納することで、どのようなリスクが生じるのでしょうか。
事例をもとに見ていきましょう。

<リスク1>督促状や催告書が届く

<リスク1>督促状や催告書が届く

自動車税の支払いを期日までに済まさなかった場合、まず「督促状」が届きます。
支払期日過ぎて20日以内に督促状の手配が行われるため、6月~7月上旬には督促状が届く流れになっています。
1度目の督促状は、納付書と同じ内容になっていますが、支払期日だけが更新されています。

更に、支払いが滞っている場合、2度目の督促状が届きます。
これは9月ごろにかけて届く手配となっています。
この督促状でも支払いが確認できない場合は、「催告書」が届きます。
この催告書とは、金融機関が法的手段として取る、言わば最終警告です。
「いよいよ滞納処分しますよ!」という意味であるということを理解しておきましょう。

<リスク2>延滞金が発生する

<リスク2>延滞金が発生する

期日を守らなければ、延滞金が発生します。
1度目の督促状では延滞金は発生しません(延滞金を算定する場合、滞納額に1,000円未満の端数があるときは、これを切り捨てます。また、その全額が2,000円未満であるときは、延滞金はかかりません。引用:大阪府/延滞金)が、2度目の督促状から「延滞金」が加算されて納付書が発行されます。
延滞金は、期限の翌日から納付日までの分を年14.6%で計算されます。

割合は同じですが、税額によって延滞金は異なるので注意しましょう。
延滞金が1,000円であったとしても、そもそも期日を守っておけば支払う必要のないお金です。
期日を守って、納付するよう心がけましょう。

<リスク3>車検に通らない

<リスク3>車検に通らない

3年に1回、または2年に1回(商用車の場合は1年毎)に車検を受けなければなりません。
この車検を受けられる条件の一つが「自動車税(性能割)」を全額納付していること。

軽自動車・普通車ともに納税証明書が、車検時には必要です。
支払った後の納税証明書が手元にあれば問題ありません。
しかし、紛失してしまった場合は軽自動車のみ管轄の役所で「納税証明書」を取得しないといけません。
この手間を省くため、2025年現在はICチップが組み込まれた車検証が採用されています。
普通車も同じくICチップ付車検証が採用されており、納税証明書が無くても納付の確認を車検手続き時に現場で行うことができます。
ただ、納付直後に車検を受ける場合はデータが更新されていない恐れもあるので、念のため納税証明書を持参しましょう。

<リスク4>車の売却ができない

<リスク4>車の売却ができない

車を自動車販売店やディーラー等に売却する際、多くの場合「納税証明書」の提示を求められます。
自動車税を滞納した状態の車を、どのお店も買い取ろうとは思いませんよね。
トラブルを避けるためにも、自動車税の支払いが絶対条件の自動車販売店も多く存在します。

普通車の場合は特に以下の点に注意しましょう。
普通車は先述したように、自動車税は月割計算できますが、4月1日現在の所有者が1年間分の自動車税を支払う義務があります。
よって、年度途中で車を売却するにしても、基本的に3月31日までの残りの期間分の自動車税は戻ってこないと考えておきましょう。

<リスク5>最終的には給料や財産が差し押さえられる

<リスク5>最終的には給料や財産が差し押さえられる

2度の督促状や催促状でも支払いの確認が取れない場合、最終的には「財産差し押さえ」になるケースがあります。
財産差し押さえが決定すると、車はもちろん給与や預貯金までもが差し押さえの対象となります。

しかし、財産が差し押さえになるには、幾度となく通知が届きます。
さらに、突然差し押さえられるのではなく、差し押さえ執行前には裁判所から「支払督促」という通知が裁判所から届きます。

「期限を1日過ぎたら即差し押さえ」というわけではなく、督促状が届き催促状が届き、支払督促が届き・・・。
と、支払うタイミングは数多くあります。

自動車税の支払いは、支払いが面倒、また今後支払おうと、後回しにしてしまっては絶対にいけません。

【ケース別】自動車税を払い忘れた場合の対処法

未納の自動車税がある場合の対処法をご紹介します。
自動車税の支払いをうっかり忘れてしまったという人は、ぜひチェックしましょう。

納税通知書を持っている場合

納税通知書が手元にあれば、支払う場所によっては支払期限を過ぎていても支払いが可能です。

なるべく早めに追納する

納付期限が過ぎていても、自動車税を支払うことができます。
しかし、支払い方法によっては、期限が過ぎているため新しい納付書を貰わないと払えないこともあります。
期限を過ぎるとコンビニでは対応できません。

支払期限が過ぎている納付書の場合は、銀行窓口、もしくは都道府県税事務所で支払うことがおすすめです。
これらの支払い場所であると、そのまま納付額を納めることができます。

支払いが難しい場合は分割納付の相談を

仮に支払いが困難な場合、管轄の都道府県税事務所へ相談しましょう。
相談することで、分割で納付書を作成してくれるケースがあります。
分割にする明確な理由を伝えることが重要です。

しかし、分割にすることで5月末までに自動車税を完納することはできないため、延滞金がかかってしまうことを理解しておきましょう。

納税通知書をなくした、又は届かない場合

「あれ?納税通知書どこに置いたっけ?」「そういえば納税通知書届いてない?」と、5月を過ぎて思う人も中に入るでしょう。
再発行してもらおうと管轄の税事務所へ連絡しても、どのケースであっても納税通知書の再発行はできません。
無くしたのであれば、督促状が届くことを待たなければなりません。

また、届いていないのであれば、都道府県税事務所や各管轄のコールセンターへ問い合わせてみましょう。
納税義務者の住所が引越しなどで変わった場合、軽自動車検査協会や運輸支局で手続きを行わなければなりません。
手続をしていないと、過去の住所に送付されている可能性があります。

支払ったかどうか覚えていない場合

納税証明書が手元になく納付したかどうか覚えていない場合は、都道府県税事務所に問い合わせてみましょう。

また、督促状が届くのを待ってから支払うのもひとつの手段です。
督促状が届いてすぐに納付すれば特別なペナルティはありません。
4月・5月・6月に支払ったかどうかの記憶が曖昧な場合は、一旦保留しても問題ないでしょう。

自動車税を払い忘れたままにすると罰則の可能性も

自動車税を払い忘れたままにすると罰則の可能性も

最終手段として、裁判所から差し押さえの通知が来たとしても、支払う姿勢を見せ、納税すれば罰則の対象とはなりません。

しかし、差し押さえを見据えて口座に入っている現金をおろすことや、対象の自動車を隠す・損壊する等の不適切な行為が認められた場合には、罰則の対象となる可能性もあります。
つまり「悪質な行動」と判断された場合。

このような場合には、地方税第177条の22種別割に係る滞納処分に関する罪として、3年以下の懲役もしくは250万円以下の罰金に値することになります。

数万円の支払いを滞納すると、懲役刑や何十倍もする罰金を支払わなくてはいけなくなるのですから、期限内に収めておくべきだと思いますよね。

参考:税務研究会/法令集

自動車税の払い忘れでよくある質問

自動車税の払い忘れでよくある質問

自動車税の支払いを失念してしまったときに、よくある質問をまとめてみました。
ぜひ参考にしていてください。

Q1.自動車税の納付期限が切れてても銀行やコンビニで支払える?

A1.銀行窓口で支払いは可能ですが、コンビニは不可です。

銀行窓口では、納付期限が過ぎていても納付することは可能です。
しかし、コンビニではバーコードで読み取るため、期日が過ぎてしまうとエラーが表示され支払うことができません。

納付期限が過ぎている納付書をお持ちの際は、金融機関の窓口で支払い手続きを行いましょう。

Q2.自動車税を滞納していても廃車できる?

Q2.廃車できるケースと、できないケースがあります。

自動車税を滞納していても廃車できるケースは、未納期間が1年だということ。
さらに、他の税金で未納が無く差し押さえ状態になっていないことが条件になります。

一方で、未納期間が2年を超えている場合は廃車手続きは行えません。
また、車が差し押さえられている場合も、廃車はできません。

Q3.自動車税を支払わなくてもいいケースはある?

A3.あります。

自動車税を支払わなくて良い状態にするには、車を使えない状態つまり「抹消手続き」をする必要があります。
抹消手続きには「一時抹消登録」と「永久抹消登録」の2種類があります。
再度、車検を受けて車を乗れるようにしたい場合は一時抹消を、解体など今後一切車を使用できないようにする場合は永久抹消登録を行います。

しかし、この抹消登録は、ナンバープレートを返納するため公道が走れなくなります。
「税止め」の手段として手続するのであれば、再び公道が走れるようになる一時抹消登録を行いましょう。

自動車税の払い忘れに関するご相談は軽の森へ!

納税通知書は、自動車を所有していると納税義務者宛てに4月中旬から5月にかけて必ず郵送で届きます。
毎年送付される書類ですが、初めて車を購入した人にとってはわからない点も多いかと思います。

自動車税に関して不明点や払い忘れ・紛失等ございましたら〈軽の森〉や〈車の森〉にぜひご相談ください。
また、軽の森は国内オールメーカーの軽自動車を扱っております。
新たに自動車をお探しの方や乗り換えをご検討中の方、皆様のご来店・お問合せを心よりお待ちしております。

 

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―――出典―――

軽自動車検査協会/軽自動車とは

この記事を書いた人
営業
森田龍太朗
Ryutaro Morita
ヨシダオートサービスに入社して7年目。整備士を経て現在は営業や仕入れの業務をしています。 ブログ記事を通して自動車販売店独自の目線でお客様にお得でタメになる情報をお届けしていきます。 資格としては自動車整備学校にて二級自動車整備士を取得しております。