豆知識 2024年4月25日

中古軽自動車の購入で即納は可能?納車期間を短縮する方法とは

自動車を契約後、一般的には実際に車を乗り始めるまでに手続き上、時間が必要です。
では、中古の軽自動車を購入するときは「即納(即日納車)」することは可能なのでしょうか。

本記事では、中古軽自動車の納車期間について解説します。
ぜひ参考にしてください。

中古の軽自動車の即日納車はできる?

中古の軽自動車の即日納車はできる?

結論から言うと、中古の軽自動車の即日納車はほぼ不可能と言っていいでしょう。

必要書類を揃えれば、当日に間に合うケースもあるかもしれません。
しかし、車のメンテナンス・納車前点検や、名義変更の手続き等を1日で終わらせることはかなり困難だと言えます。

必要書類を揃えていたとしても、第一に車が納車できる状態になっていないといけません。
未使用車ならまだしも、中古車となれば話は変わってきます。
交換部品がある場合や、車検が切れている状態で販売している車もあります。
中古の軽自動車の場合、納期は最低でも1~2週間の日程を見ておくことが現実的です。

中古の軽自動車の即日納品が難しい理由

中古の軽自動車の即日納車はほぼ不可能と言われる理由は、以下の4つが挙げられます。

車の名義変更が必要

車の名義変更が必要

軽自動車に限らず、自動車を購入すると「自動車検査証(通称:車検証)」に使用者・所有者を登録しないといけません。

もともとは販売店の名義になっているので、契約者は住民票を用意し、名義変更する手続きを行います。
書類の手続きは、自動車販売店の多くが代行してくれるお店が多いようです。

軽自動車の場合、書類の提出先は使用者の管轄の軽自動車検査協会となります。
代行となると、その日のうちに!というわけにはいかないので、名義変更の手続きには数日かかることを理解しておきましょう。

車庫証明書の取得が必要

車庫証明書の取得が必要

軽自動車の場合、車庫証明は中古であっても新車であっても、車検証が完成してからの手続きとなります。
車庫証明は、車検証に記載された【使用の本拠の位置】を管轄する警察署で手続きします。
一般的に軽自動車の車庫証明の手続きは、申請後2~3日で承認されます。
車庫証明を即日発行してくれる警察署も中にはあるようですが、ほとんどの場合、数日時間を必要とします。
スムーズに届出を済ますためにも、事前に書類は集めておきましょう。

車庫証明申請時に必要な書類

・自動車保管場所届出書
・自認書もしくは保管場所使用承諾書
・保管場所の所在図・配置図
・車検証の写し

また、軽自動車はすべての地域で車庫証明を取得しないといけないのかというと、そうではありません。
地域によって不要なこともあります。
その場合も車検証の【使用の本拠の位置】で決められています。
申請不要な地域の場合は、車庫証明の書類を準備する必要はありません。

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保険加入の手続きが必要

保険加入の手続きが必要

自動車には強制保険と言われる「自賠責保険」と「車両任意保険」の2種類があります。

中古車や新車にかかわらず、自賠責保険は必ず加入していないと公道を走ることはできません。
中古車の場合、自賠責保険の名義は、前の持ち主の名義人となっています。
自賠責保険には車の車台番号が必ず記載されており、車に対してかけられている保険となります。
そのため仮に他人名義の自賠責保険であっても、基本的には問題ありません。
しかし、万が一の事故で自賠責保険の保険金の手続きを行う場合、名義が違うと通知が届かない等のトラブルが起こる可能性もあります。
スムーズに手続きを行えるよう、自賠責保険の名義も変更できるのか販売店に相談してみましょう。

一方の車両任意保険は、自賠責保険ではカバーできない補償を対応する保険です。
これは、自賠責保険とは異なり強制ではありません。
しかし自動車を運転する上で、誰にでもリスクは発生します。
モノにぶつかってしまうだけでなく、人を怪我させてしまう恐れもあります。
運転に自信があったとしても、車両任意保険は加入しておきましょう。
名義変更が終わったらすぐ乗れるよう、保険会社と連携をとっておく必要があります。

軽の森のように窓口を一本化しておくと、手間を省けることでスピーディに納車することができますよ。

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車の整備が必要

車の整備が必要

展示されている中古車の多くは、必要最低限のメンテナンスがされています。
だからといって中古車を購入後すぐに乗れるのか、というとそうではありません。

以前にメンテナンスはされていても、販売先が決まると改めて点検は必要となります。
安全に車に乗るためにも、この工程を省くことはできません。

「納車前点検」と呼ばれることがある作業ですが、車によってかかる時間は様々です。
自動車は多くの消耗品でつくられているので、点検時に交換が必要と判断されれば交換の段取りを組まなければなりません。
通常であれば1週間前後で点検を済まし、納車の準備を行います。
車検が切れている状態の軽自動車の場合は、車検を通す作業が加わるので、2~3週間程度の日数を見ておきましょう。

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早すぎる「即納」を謳う販売店は要注意!

早すぎる「即納」を謳う販売店は要注意!

先に説明したとおり、中古の軽自動車は納車前に必ず点検が必要となります。
購入時に必要書類を揃え、翌日に書類上の手続きが終わったとしても、車が納車できる状態でないと乗り始めることはできません。

「納車は即日!」
「どこよりも早く納車します!」

など、即日納車を謳う販売店には注意が必要です。
納期を早めることで、実施しないといけない点検が省かれるなんてことがあっては大問題です。
書類の手続きは完了しているかどうか見てわかりますが、点検は車に詳しい人でないときちんと施されているか見てわかりません。
「早く納車できてよかった!」と思っても、十分な整備が行われてないと納車後まもなくどこかしらの不調はでてきます。

納車の早さだけを見ての中古車購入は、おすすめできません。
自分の手元に来るまでに、適切な手順を踏んでいるお店を選ぶことがポイントです。

「即納」は難しくても、納車を早める工夫とは?

中古の軽自動車の即日納車は、ほぼ不可能ということはお分かりいただけたでしょうか。
しかし、即納が難しくても納期を早めることはできます。
納車を早めるために抑えておくポイントを7つご紹介しいましょう。

必要書類を事前に揃えておく

中古の軽自動車を購入すると決めたら、契約時にすべて書類がそろっていることが理想です。
「書類が足りない!」となった場合、お店が自宅から近かったらまだしも、遠方から来ている時は、わざわざ取りに帰る手間がかかります。
郵送のやり取りとなれば、尚更乗り始めるまでに時間はかかりますね。

そうならないためにも、購入前に必要書類をお店に問い合わせ、事前に用意することがポイントとなります。

中古の軽自動車の名義変更には、住民票が必要となります。
その他、お店の契約書に印鑑が必要な場合等、販売店によっては契約時に必要な書類が多少異なることがあります。
購入しようとしているお店に、必要書類を問い合わせることがおすすめです。

一回の手続きで済ますことが出来れば、納車まで最短で手続きが行われるでしょう。

ローン審査を事前に済ませておく

車の購入前に、購入金額の目安を決めて「仮審査」しておくことも、納車を早めるポイントです。
いざ購入したい車が決まったとしても、ローン審査で落ちてしまってはまた一から車を検討しなおさなければなりません。
ローンを利用しようと思っている人は、スムーズに手続きを進めるためにも事前審査しておくことがおすすめです。

また、ローンの本審査は複数同時に申し込むと、本来通るような金額であっても通らなくなる可能性があると言われています。
金融取引の履歴は全て記録されているため、返済能力が怪しいと思われてしまっては審査は通りません。

しかし、ローン審査に影響する場合は、本審査を複数同時に申し込んだ場合のみです。
「ローンの仮審査」を複数申し込んだとしても履歴は残りますが、審査自体に影響することはありません。
仮審査であっても借入と年収のバランスが適正か等、支払い能力が判断されるため、仮審査で通らない場合は本審査でも通る可能性は極めて低いです。

車検の有効期限内の車を選ぶ

どの中古車であっても、納車前点検はお店や整備工場等で行われます。

しかし【車検】を受けるとなると、話は変わります。
車検は書面上のやり取りだけではありません。
実際に車を見て、正常に使うことができるか、適正な部品が取り付けられているかなど、検査員の確認作業が必要となります。
指定工場であれば工場内で車検作業はできますが、認証工場の場合は車検場へ行って車検を受けなければなりません。
認証工場は、移動の手間や平日しか車検場で受けることはできないため、圧倒的に指定工場のあるお店で車を購入する方が早く手続きが済みます。
仮に購入する中古車が車検切れの場合、指定工場のあるお店を選ぶことが納車への近道となります。

ですので、この車検作業を省くことができるのであれば、その分納車は早くなります。
購入前には、車検の満了日を必ず確認しましょう。
目安としては、車検満了日から半年以上の日数がある車を選ぶことがおすすめです。
車検時には重量税や自賠責保険料の他、中古車のため交換部品費用も多く必要となることを頭に入れておきましょう。

日柄を選ばない

出来るだけ納車を早く望むのであれば、日柄を選ばないことがおすすめです。

日本では「六曜」と言われる、毎日の良し悪しを占う考え方があります。
車の納車日にも「縁起がいい日」「最良の日」を選ぶ人が多く見受けられます。
ですので【大安】や【先勝】を納車日に選ぶ人が多いことも事実です。

納車日が他のお客様と被ってしまうと「この時間はご予約が入っており…」と断られることもあるでしょう。
仮に、次の大安で…となると、車が納車できる状態であっても最良の日を選ぶことで時間をロスしてしまうことになります。

しかし【仏滅】や【赤口】を納車日に選んだからと言って、何か悪いことが必ず起きるということではありません。
六曜の歴史や解釈が多くあるように、縁起が悪い日ととらえるのは人それぞれです。
それぞれのベストな考え方で、スムーズに納車日が決められるといいですね。

カスタマイズを依頼しない

自分好みのオリジナルな車に仕上げることを【カスタム】と言います。

自動車に付属する後付け部品を付ければ付けるほど、作業時間は多くかかります。
ドレスアップ等、大掛かりな作業となれば納車を早めることはできないと考えておきましょう。

また、お店の在庫にない部品を注文する場合にも注意しましょう。
その部品を取り寄せるために何日必要なのか、取り付け作業はどのくらいで終わるのか等、カスタマイズしてからの納車は確認しておくことが重要です。

「納車も急いでいる!カスタマイズも譲れない!」という場合は、初めから欲しいパーツが装備された状態で販売している車を探してみることも、納車を早めるポイントです。
一般的な中古車販売店でなく、ドレスアップ専門店などカスタムされた車だけを扱うお店で車探しをすることもいいでしょう。
初めからカスタムされた車であれば、納車前点検と書類の手続き等で納車されるため、大掛かりな作業を省くことができます。
カスタムされた、お気に入りの車と出会えるかもしれませんね。

自分で車を取りに行く

自宅へ車を届けてくれるのであれば、車を取りに行く手間が省けます。
しかし、早く納車したいのであれば自分でお店に車を取りに行くことをおすすめします。

「この日に届けてほしい!」と営業マンに伝えたとしても、陸送会社が混んでいると思い通りの日程が組まれないこともあります。
特に自動車業界の繁忙期と言われる3月に納車する場合、陸送会社も繁忙期となり車が届くまで通常よりも多くの日数がかかってしまうでしょう。

納期を短くすることを優先するのであれば、自ら車を引き取りに行く方法が最善策です。
お店に車を取りに行くことを前提に、自宅から近いお店を選ぶこともポイントですね。

契約時に希望の日時を伝えておく

自動車の契約書を交わしている際に、納車の希望日を前もって担当営業と話しておくことも大切です。
早く納車してほしいという意思表示を契約時にするだけで、少しでも時間があればスケジュールに納車を組み込んでくれる可能性も大いにあります。

しかし、車の整備等、予想以上に時間がかかってしまうこともあるため、契約時に決める納車日はおよその日程です。
希望の日程に間に合うように手続きはしてくれますが、「納車日がズレてしまうこともあり得える」ということを理解しておきましょう。

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よくある質問

よくある質問

中古車の納車までの期間に代車を借りることはできる?

A.借りることはできます。

しかし、これはケースバイケースです。
中古車の納車までにメンテナンス等で時間がかかってしまうため代車を貸してくれるお店もあれば、納車までの期間の代車の提供はしないお店もあります。
一般的に大手の中古車販売店やディーラーでは、納車待ちの期間に代車を提供してくれるケースが多いようです。
小規模なお店で中古車を購入する場合は、購入前に代車の有無を確認しましょう。
代車の提供がないとわかっていれば、納車まで下取りとして出す車を納車まで乗り続けることが基本です。
つまり、納車時に車を入れ替えるということですね。
その場合は下取り車の車検満了日も関係してくるので、車検期限が迫っていればスピーディな納車が望ましいです。

万が一下取りに出す車も無く、代車の用意も無い場合はレンタカーやカーシェア等、一時的に車が必要なときに使えるサービスを調べてみましょう。
しかし、車の購入代金とは別に料金が発生してしまうことを忘れてはいけません。

できるだけ早い納車をご希望の方は軽の森にご相談ください!

中古の軽自動車は、即納が不可能とは言い切れませんが、不可能に近いと言えます。

点検・メンテナンスが終えた状態の中古車であっても、納車前には必ず納車前点検を行います。
車検が残っている車で車検作業を省ける車であったとしても、名義変更の手続きは行わなくてはなりません。

全てのタイミングが一致し、1日で作業を終えることが出来れば当日に納車はできるかもしれません。
しかし、購入時に「中古車の即納可能!」「中古車をスグ納車できます!」等、中古車なのに即納を謳うお店には注意しましょう。

どの中古の軽自動車でも、即納できるかというとそうではありません。
適切な点検を行わずに納車されてしまうと、結果、即納はできるかもしれませんが、納車した後に車の不具合が出てしまっては元も子もありません。

安全な中古車に乗るためにも、自分の手元に来るまでに、適切な手順を踏んでいるお店を選びましょう。

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この記事を書いた人
営業
森田龍太朗
Ryutaro Morita
ヨシダオートサービスに入社して7年目。整備士を経て現在は営業や仕入れの業務をしています。 ブログ記事を通して自動車販売店独自の目線でお客様にお得でタメになる情報をお届けしていきます。 資格としては自動車整備学校にて二級自動車整備士を取得しております。