走行距離が長ければ長いほど車自体の使用感は大きくなっていきますよね。また部品の消耗も避けられないポイントで、シートのクッションのへたりや汚れ、部品の交換の必要性などは走行距離の浅い車の方が少ないでしょう。
しかし中古車の品質は、「走行距離が短い車が良くて、長い車が悪い」というわけではありません。
重要なポイントは車の年式と走行距離のバランスです。
年式が古いのに走行距離が短い車はあまりエンジンを動かしていないことになる為、返って部品が痛んでいる可能性もある為注意が必要になります。
今回は車選びの際にひとつの目安となる「走行距離」に焦点をあててご紹介していきます。
車の走行距離とは
中古軽自動車の走行距離とは、自動車が製造されたタイミングから現在までのトータルの走行距離を指します。
総走行距離は、運転席前面のメーターパネルの中で確認することができます。
走行距離は「1年:1万km」が目安
走行距離の目安は、国土交通省によるデータの収集・分析によると自家用乗用車は年間平均走行距離は10,575km(2004年の記録)とされており、1年約1万キロと広く認知されています。
例えば、新車登録より5年経過している車の走行距離が約5万kmであれば、バランスよく使用していた車だということがわかります。
初度登録より経過年数が少ないにもかかわらず、10万km以上走行している車であれば、車に負担が多くかかっている場合があるということを頭に入れておきましょう。
参考資料:国土交通省/自動車の使用実態
走行距離の調べ方
車の走行距離を調べるには、メーター内にある「オドメーター」を確認します。
「ODO」と表示されており、製造時より何km走行したかが把握できます。
また、同じメーター内に表示される「TRIP」は、区間走行距離を指します。
これはリセットできるので、今日どれだけ走ったかを知りたい場合は、トリップモードを確認しましょう。
【用途別】走行距離の目安の違い
1年で1万kmとなると、毎月おおよそ830km走行している計算になり毎日27km(1時間くらいの運転)走行していると平均的な数値になります。
通勤などでお車を使用している方は年間だと1万キロを超えるかもしれませんが、反対に週末しか車に乗らない方などは5,000km~と到底1万kmに届かない数値でしょう。
また営業マンの足として使用させる社用車は1万kmを優に超えてくるでしょうし、近所の買い物がメインのちょい乗りが多い使い方だと5,000kmにも満たない程度だと覚えておくといいですね。
用途1:街乗り
主に街乗りで車を使用する場合は、年間走行距離5,000km以内を目安と考えます。
10年経過したとしても、総走行距離は50,000km程度。
平均的な年間走行距離1万kmの、半分ほどしか走っていないことになります。
中には、初度年式が古いわりに車体価格が高めに設定されている中古車もあるでしょう。
使用用途が街乗りの中古車は、走行距離が浅く外観も比較的綺麗な状態で保たれているため、価格設定が高めなことは理解しておきましょう。
用途2:通勤通学
主な使用用途を通勤・通学とする場合、目安とする年間走行距離は10,000km以内と考えましょう。
週5日通学(通勤)するとして、1日に走る距離を表にまとめました。
年間でどれほどの走行距離になるのか、参考にしてみてください。
〈往復距離〉 | 〈年間走行距離〉 |
---|---|
20km | 5,200km |
30km | 7,800km |
40km | 10,400km |
通勤通学で使うだけでなく、街乗りとしても普段使う場合はさらに走行距離は多くなります。
年間走行距離が1万kmを超えたからと言って、絶対に故障するのか、何か不具合が生じるのか、というとそうではありません。
1万kmというのはあくまで目安です。
定期的なメンテナンスを行っている中古車であれば、問題ありません。
用途3:レジャー
主にレジャーや家族旅行等で使用する場合は、年間走行距離5,000km~6,000kmを目安と考えましょう。
レジャーや旅行で使う場合は、遠出することも多くなります。
通勤通学のように毎日使うことはなくても、1度出かけると数百km走ることもあるはずです。
頻繁にレジャー等遠出する頻度が高まると、年間走行距離も5,000km~6,000kmで収まらないこともあります。
用途4:社用車
社用車として車を使用する場合、年間走行距離は15,000km程度を目安にしましょう。
社用車は短距離走行ばかりでなく、長距離を移動することもあるでしょう。
メンテナンスをきちんと行われている車であったとしても、過走行車扱いになる可能性があるということを理解しておきましょう。
中古軽自動車の走行距離ごとの価格相場と状態目安
中古車の価格を決める際、走行距離・年式・車種・傷や修復歴等で決定されますが、今回は走行距離のみにフォーカスして説明いたします。
同じ年式の車でも走行距離が少なければ損傷や劣化も少なく価格は高くなる傾向があります。
では、走行距離が多くなれば価格はどう推移するか下図をご覧ください。
走行距離 | 新車価格 との対比 |
状態の目安 | 新車時200万円の N-BOXの一例 |
2万km未満 | 70% | 良い |
140万円 |
2万~3万km | 65% | 130万円 | |
3万~4万km | 60% | それなりの 使用感 |
120万円 |
4万~5万km | 55% | 110万円 | |
6万~9万km | 50% | 部品交換の 必要性 |
100万円 |
10万km~ | 30%~ | 60万円~ |
※車種や色、傷や年式にもより販売価格は上下します。また走行距離だけで判断することは困難で、過去のメンテナンス状況にもよりお車の状態は大きく異なります。状態の目安はあくまでも平均的なものになります。
比較的状態の良い車が欲しい場合は【3万キロ台】
中古車でのご購入を希望しているけれど、前のユーザーが使っていた使用感などは気になるという方におすすめなのが、比較的状態の良い3万キロ以内の中古車です。
3万キロ以内だとまだシートもへたってきておらず、キレイに使われていた車両だとキズや汚れも目立つものはないでしょう。
新車と比べて大きく値が落ちている印象もあまり受けず、新車価格の7割程度の価格帯になります。
目安としては3年落ち程度で現行モデルと同じモデルの車両も多くあるでしょう。費用はかかってしまいますが安心して乗れる中古車とも言えますね。
価格と状態のバランスが良い車が欲しい場合は【5万キロ台】
せっかく中古車にするのであれば、価格面でもしっかりお得を感じたい。という方におすすめなのが、価格と状態のバランスが良い5万キロ以内の中古車です。
外装・内装ともにそれなりの使用感が感じられる車両が多くなってきますが、価格面でも新車価格の5割~6割程度となっており、新車だと手が届かなかった車種にも手を伸ばしやすくなっていることでしょう。
お車選びの上で様々な条件が浮かび上がってくるものですが、条件に優先順位を付けておくことがお車選びをスムーズに行うポイントですよ。
とにかく安い車が欲しい場合は【10万キロ台】
お車の状態よりも、なるべく安く価格重視である方には10万キロ前後の中古車がおすすめです。
年式の目安も10年落ち前後の車両が多く、型落ちなどの車も含まれてくるでしょう。
またシートのへたり具合や、走行時に小石や砂でついた細かいキズなども車両によっては目立ってくるものがあり、ある程度は目をつむる・部品交換の必要が出てきます。
新車価格の3割以下で購入できる車両も中古車市場には多くありますが、走行距離の長い中古車はそれだけ残された寿命も短いことを念頭に置いておきましょう。
走行距離の長さが車の寿命に影響する?中古車購入時に知っておきたいこと
例えば先ほどの社用車として使用されていた1年で1万km以上を走る過走行車や、近所にしか出かけないちょい乗りばかりを繰り返しているとシビアコンディションという、エンジンに負担のかかってしまう走行環境に当てはまってしまいます。
平均的な走行を行っていた車体よりも、シビアコンディションの環境下であった車体はエンジンが劣化している可能性も否めません。
エンジンパーツに限らず目に見えない部分の車のコンディションが良くない場合もあるため、年式と走行距離のバランスが大きく崩れている車両には注意が必要になります。
車選びのコルや失敗しないためのポイントを解説!
年式が古く走行距離が短すぎる車は要注意!
走行距離の目安となる年間1万kmとかけ離れている車には、注意しましょう。
走行距離が短い中古車を探している中で、年式が古く極端に走行距離が浅い車と出会うこともあるでしょう。
例えば、初度登録(新車登録された日)から10年経過しているにもかかわらず、走行距離が1万kmの車です。
一般的な年間走行距離の目安は1万kmとされているわけですから、通常であれば10年前に新車登録された中古車であれば走行距離は10万km程度になっています。
このような極端に走行距離が少ない中古車は、どのような用途で使われていたか予想することが難しくなります。
また、自動車に使われる消耗品は、使用していなくても保管している環境等によって、日々劣化していきます。
走行距離が短いからと言って、メンテナンスを怠っていては安全に乗り続けることはできません。
年間の走行距離が長くてもメンテナンス次第で大丈夫なケースも
初度登録と走行距離がわかれば、年間の走行距離を把握できます。
年間走行距離が1万kmを超えていたとしても、メンテナンスを定期的に行っている中古車であれば安心して乗ることができますね。
メンテナンスの歴を知るためには、メンテナンスノートを確認しましょう。
メンテナンスノートには今までにメンテナンスした履歴(整備点検記録簿)や車の状態等、作業した店舗まで正確な情報が記載しています。
しかし、中にはメンテナンスノートを紛失している状態で販売している中古車もあります。
購入時にはメンテナンス歴を把握するためにも、メンテナンスノートの有無を確認してから購入手続きへと進みましょう。
今は10万kmを超えていても問題ない
どの車も走行距離が10万kmを超えていると「危険な車」か、というとそうではありません。
定期的なメンテナンスを行っていれば、20万km、30万kmの走行距離の車もあります。
点検の有無によって、車の寿命は左右されます。
ただ、メンテナンスを行っているから問題ないというわけではありません。
車は多くの部品でつくられています。
そのため、消耗品の交換や点検を正しく行っていたとしても、走行距離が10万kmを超えている車は、故障や不具合が生じるリスクが高いということは理解しておきましょう。
年式や走行距離などの選ぶ基準や購入のポイントを解説
メーターの交換や改ざんに注意
走行距離が短い方が市場価値が高いことから、昔はメーターの交換や改ざんを行い、本来の走行距離よりも短く見せる行為がありました。
現在では改ざん行為などが行われないよう対策が進んでおり、メーターの改ざんを行う業者はとても少なくなってきていますが、まだゼロとは言えない状況にあります。
明かに使用感がある車なのに走行距離が極端に短くなっているなど、違和感を感じるような車には要注意。
またメーターに表示されている数値と、販売店が用意する契約書の走行距離が異なる場合にもメーターの交換の可能性があります。
改ざんがされた車は適切なメンテナンスが行われず、トラブルの原因にもなってしまいます。怪しいと感じる車には手を出さないようにしましょう。
中古軽自動車選びでよくある質問
ネットでは解決しにくい、中古車選びに関するよくある質問・疑問についてまとめました。
中古車選びに関する疑問が残っている方はぜひチェックしてみてくださいね。
自動車の走行距離は何万キロが限界?
自動車の走行距離の限界は一概には言えません。しかし10万キロが限界と言われていた昔の車と比べて、現代の車はとても性能が上がっているので、しっかりと適切なメンテナンスを行いながら使用されている車は、20万キロ以上走ることも出来ます。
日頃の走行環境やメンテナンス状況によっても自動車の限界の走行距離は変わってくるため、お乗りのお車を少しでも長く乗り続けたいとお考えの方は特に、定期的なメンテナンスを怠らずに行うことがおすすめですよ。
走行距離と年式はどちらを優先すべき?
年式を優先して選ぶと、安全機能などの機能面でも比較的新しい機能が搭載されていることがメリットです。一方で走行距離を優先して選ぶと「走行距離が短い=あまり使用されていない」ということになるため、シートのクッションのへたり具合などがなく使用感が少ないことがメリットだと言えますね。
お車選びの際には年式・走行距離どちらも重要ですが、どちらかを優先すれば良いというわけではございません。自分の目的に応じてバランス良く考える事がポイントで、最も大切なのは年式でも走行距離でもなく「車のコンディション」です。
車を状態を知る為にその車のメンテナンス履歴や前の所有者について販売店のスタッフに確認してみる事をオススメします。
車は何年で乗り換えるのがお得?
車を新車で購入した場合の平均保有期間は7年程度と言われています。
これは3回目の車検のタイミングでもあり、車検を通して乗り続けるか車検を受ける前に乗り換えるかで、後者を選ぶ方が多いということですね。
新車登録から7年であればまだ買取り査定額もまとまった金額で、そのまま次の車の頭金にしやすくなることが考えられます。
一方で7年以上経過すると査定額がガクッと落ちてしまうことから、車を乗り潰すまでお乗りになられる方が多い印象があります。
車に愛着を持って乗り続けられる方も、リセールバリューが高いうちにお乗り換えをされる方も、どちらも素敵な乗り方だと言えるでしょう。
車の寿命は20万km?
軽自動車の寿命は、普通車と同様に使用環境や運転状況、メンテナンスの頻度など様々な要因によって異なります。
コンパクトで軽量モデルの多いことから、普通車に比べて寿命が短く捉えられがちな軽自動車ですが、適切なメンテナンスをしっかりと行い運転状況も良好な状態であれば10年以上使用することも安易なことでしょう。
しかし10年を超えてくると経年劣化で大きな部品交換が必要になってくるケースもあり、元々普通車にくらべると軽自動車は車両本体価格が低いことから「修理・部品交換を行って高額な代金を支払うのであれば、いっそ新しい車に乗り換える」といった選択をされる方が多いのが現状です。
長く乗るために必要な整備や費用を徹底解説
走行距離の少ない中古軽自動車なら「未使用車」がおすすめ
届出済未使用車 | 中古車 | |
走行距離 | 1,000km以内 | 上限無し |
価格 | 高い | 低い |
修理の必要性 | 低い | 高い |
中古車は前所有者から購入するわけではありませんので、どんなオーナーでどんな使い方をしていたのかを聞くことはできません。
整備点検を行って初めて損傷の大小が判明しますが、いつどこの部品交換したのかまでの詳細は分かりませんよね。
その点、届出済未使用車は前所有者はおらず名義登録されただけのお車です。
届出は済んでいるので、未使用車ではありながらも書類上では中古車に分類され新車同様にピカピカなのに新車よりもお得な価格で購入する事が出来るお得なお車です。
走行距離の多い中古車に不安を抱かれる方にもおすすめの中古車ですよ。
届出済未使用車のメリット・デメリット
①新品同様なのに低価格
②早く納車できる!
メリット①新品同様なのに低価格
車種のご紹介時に軽の森での相場も軽くご紹介させて頂きましたが、届出済未使用車の魅力はまだ誰のモノにもなっていない未使用でピカピカの状態でありながらも車体価格は新車よりもぐんと下げられているところです。
新品同様ではありますが、書類上は中古車にあたる為この価格が可能となっております。
メリット②早く納車できる!
中古車同様、在庫として既にお店にならんでいる状態な為に可能となっているポイントです。
もちろん書類の手続き等を行う必要がある為数日は納車まで時間を要しますが、新車の購入時に比べるとその差は大きいものでしょう。
①メーカーオプションは不可
②在庫が無いと購入できない
デメリット①メーカーオプションは不可
メーカーオプションは受注生産により可能な新車ならではの特徴となっており、中古車同様届出済未使用車も在庫としてお店に並んでいる為後からつける事の出来ないオプションにつきましては対応が出来ません。
何か搭載希望のメーカーオプションがある場合には注意が必要です。
デメリット②在庫が無いと購入出来ない
新車のような受注生産と違い、在庫車を販売する届出済未使用車含む中古車販売店ではお店にあるものしか購入する事は出来ません。
軽の森でも随時入荷はしておりますが、人気の高い車種等は特に入荷直後に売れてしまう事も多く早い者勝ちになってしまう点がデメリットと言えます。
新古車との違いや買う時の注意点について
中古軽自動車をお探しの方は軽の森にご相談ください!
この記事は、届出済未使用車専門店『軽の森』がお届けしました。
軽の森は南大阪を拠点としており、中古車市場でも数少ない届出済未使用車を専門に取り扱うことで、沢山のお店を行ったり来たりする必要が無いことが特徴です。
低価格でもより高品質な国内オールメーカー全てのお車を数多くご用意しており、新品同様なお車をお得な価格でご購入いただけます。
またメーカーの異なる車を同時に比較できることや、スタッフも中立的な立場で車の特徴などをお伝えできることが軽の森の強みとも言えるでしょう。
もちろん購入希望の車種が定まっていなくても構いません!知識豊富なスタッフが丁寧にお車選びのお手伝いをさせて頂きますので、気になるお車・悩んでいるお車がございましたら是非軽の森に気軽に電話やメールにてお問い合わせくださいませ。