スポーツタイプの軽自動車は、高いデザイン性や小型軽量で機敏なハンドリングが味わえるなどの魅力があり、近年注目されているスポーツカーです。
軽自動車なのでエンジン排気量は小さく、ボディサイズにも制限がありますが、その決められた枠組みの中でも各メーカーが個性をだし、普通車に劣らない加速力や走行性能、かっこいいデザインなど、走ることを楽しめるクルマとして高い人気があります。
この記事では、現在新車で購入できるコペンなどの他、中古で購入できる歴代の個性豊かな軽スポーツカーの魅力についてご紹介いたします。
軽自動車スポーツタイプの歴史
バブル期であった1980年代は、軽自動車でも走りを追求したスポーツカーがガンガン市場に出てきて、軽スポーツカーの全盛期と言われていました。
主に10代~20代の、高級スポーツカーには手を出せない若者たちの間で、お手頃価格の軽スポーツカーの需要が高まったのです。
自主規制の限界である64PSまでエンジンパワーを引き上げた、力強く個性的な軽スポーツカーが次々と開発されました。
その中でも特に人気だったのが、マツダ「オートザムAZ-1」、ホンダ「ビート」、スズキ「カプチーノ」の3台です。それぞれの頭文字をとり、『平成ABCトリオ』と呼ばれ絶大な人気を誇り、今でもコアなファンがいるほどです。
マツダ「オートザムAZ-1」
軽スポーツカー時代に、最もユニークで斬新なデザインで登場したのが、マツダ「オートザムAZ-1」です。
軽自動車で初となる上下に開くカルヴィンドアを採用し、プラスチック製のボディ外板や地面ギリギリの低い車体など、他にはない個性的な風貌が皆を驚かせました。
また、ドライバーのすぐ後ろに660CCターボエンジンを配置するミッドシップレイアウトを採用し、徹底した軽量化と低重心で優れた走行性能を実現。まるでレーシングカートのような、シャープでダイレクトなハンドリングも魅力でした。
ホンダ「ビート」
画像引用▶https://www.honda.co.jp/BEATparts/
軽自動車初の、ミッドシップレイアウトのフルオープンモノコックボディモデルとして登場したビート。
オープンボディ専用設計であるボディは、頑丈な設計で高い剛性を誇ります。立体感のあるボンネットが特徴の美しいデザインは、軽自動車といえど高級スポーツカーに引けを取りません。
また、『平成ABCトリオ』のなかで唯一ターボではなくNAエンジンですが、ハイレスポンス・エンジンコントロールシステム「MTREC」を組み込み、軽自動車自主規制値限界の64PSを発生させ、スポーティーな走りを実現しています。
スズキ「カプチーノ」
本格的なスポーツカーと同等のスペックを備えていたと言われている、カプチーノ。
ロングノーズ・ショートデッキのハンサムなデザインに、軽の中でもひと際高級感溢れる内装も人気を博しました。
ルーフやボンネット、リアフェンダー部分にアルミニウムを使い700㎏という驚異的な車両重量を実現し、4輪ダブルウィッシュボーン式の足回りを採用。コーナリングの接地性が高く、本格的なスポーツカーのような走行性が楽しめます。
軽量なボディを生かした加速力、自主規制値ギリギリの64PSという圧倒的なエンジンパワーで、現在でもモータースポーツ界で活躍しているクルマです。
軽自動車スポーツタイプの魅力とは?
車内空間が狭く、居住性や積載性が高くない軽自動車スポーツタイプですが、魅力はどんなところにあるのでしょうか?
かっこいい
スポーツカータイプの軽自動車の魅力は、何といってもかっこいいデザイン性です。
車高が低く、流線形のスタイリッシュなボディデザインは美しく、見た人の目を惹きます。
カッコ良く美しいデザインですが軽の規格サイズなので、ミニカーのようで、どこかおもちゃ感覚で選ぶことを楽しめるのも軽スポーツカーの魅力です。
高い走行性能
軽スポーツカーは、排気量の限られた軽自動車ですが本格的なスポーツ走行を楽しめます。
車高が低く、低重心で安定性が良く、地面を這うような運転感覚を感じられるのが魅力です。
また、軽量小型なボディゆえに、加速性能においては普通車に引けを取りませんし、キビキビと自分の思い描いたコーナーを駆け抜けることができるのも軽スポーツカーならではです。
燃費も良好
車体の小さい軽スポーツカーは、本格的スポーツカーに比べ燃費性能が良いのも魅力です。
本格的スポーツカーは、排気量が大きくパワフルなものが多いですが、その分燃費が悪くなりコストがかかってしまいます。
スポーツカーには乗りたいが、燃費の良さにもこだわりたいという方には軽スポーツカーがうってつけです。
軽スポーツタイプは中古車も人気
軽自動車は、優れた燃費性能や維持費の安さから中古車でも人気が高く、値落ちの幅が少ないクルマと言われています。
その中でも軽スポーツタイプのものは特に値落ちしにくく、逆に年数が古くなり希少性が増し、買取価格が上がっているものもあります。
先に紹介した『平成ABCトリオ』のなかでもダントツに販売台数の少なかったAZ-1は、希少性の高さから中古車相場が高騰しており、新車時の倍の値段がついているものも存在します。
中古車になっても人気の衰えない軽スポーツカーは、リセールバリューを考え販売されている今が買い時なのかもしれません。
軽自動車スポーツタイプの中古車おすすめ
ではここで、軽の森がオススメする軽スポーツカーをご紹介したいと思います。
現在新車として販売しているものから、生産終了となり中古車として販売しているものまで、全6車種になります。
ホンダ
ホンダは、センタータンクレイアウトやミドルシップ車など、独創性の高いクルマづくりを行うメーカーです。
快適性や走行性にこだわった車種を多くラインナップしていますが、軽スポーツタイプの車種にはどんなものがあるのか見ていきましょう。
「S660」
画像引用▶ホンダ S660
スペック | |
全長/全幅/全高(㎜) | 3,395/1,475/1,180 |
車両重量 | 830~850㎏ |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 47kW[64PS]/6,000rpm |
最大トルク | 104N・m[10.6kgf・m]/2,600rpm |
燃料消費率 | WLTCモード20.0~20.6㎞/L |
新車時の車両価格 | 2,031,700~3,150,400円 |
2015年に誕生し2022年3月に生産終了となった、ホンダの軽規格2シーターオープンスポーツカーのS660。
塊感のある、突き抜ける弾丸のようなフォルムは、高い運動性能をイメージさせてくれます。
高い旋回性能が得られるよう、低重心・低慣性のミッドシップエンジン・リアドライブ(MR)レイアウトを採用。カーブを曲がる際に車の傾きを抑え安定感の高い走りを実現しました。
CVT車に設定されているSPORTスイッチをONにすると、素早いアクセル操作でも優れたレスポンスを発揮し、ひときわダイレクト感の高い走りを実感できます。
またS660は、自動ブレーキなどの安全運転を支援する装置を搭載した「セーフティ・サポートカー」に該当するので、安心してドライブを楽しめるのも魅力です。
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「N-ONE RS」
画像引用▶ホンダ N-ONE
スペック | |
全長/全幅/全高(㎜) | 3,395/1,475/1,545 |
車両重量 | 840~860㎏ |
乗車定員 | 4名 |
最高出力 | 47kW[64PS]/6,000rpm |
最大トルク | 104N・m[10.6kgf・m]/2,600rpm |
燃料消費率 | WLTCモード21.6~21.8㎞/L |
メーカー希望小売価格 |
1,999,800円 |
ホンダの人気ラインナップ「Nシリーズ」の中で、ターボエンジンとMTを組み合わせたスポーティモデルなのが、N-ONE RSです。(CVT搭載の設定も有)
N-ONEの丸目一灯のレトロモダンな外観に、RS専用のテールゲートスポイラーやベルリナブラックの15インチアルミホイールを採用し、ひときわスポーティーでスタイリッシュに仕上げています。
MT車では、パワフルかつトルクフルなターボエンジンを組み合わせているので、操る楽しさと爽快な加速感が楽しめます。
トールワゴンに属し、ある程度重心の高さがありますが旋回性能は良好で、静粛性も高いので快適なドライブが可能です。
N-ONEは、S660が定員2名なのに対し定員4名なので多人数乗車でき、積載性もあります。走りを楽しむ以外に、日常生活でも活躍してくれる軽スポーツカーが欲しい方にはオススメの一台です。
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ダイハツ
軽自動車国内トップシェアを誇るメーカーとして有名なのがダイハツです。
幅広いユーザー層にマッチした軽自動車を次々と販売していますが、希少な軽スポーツカーも販売しています。
「コペン」
画像引用▶ダイハツ コペン
スペック | |
全長/全幅/全高(㎜) | 3,395/1,475/1,280 |
車両重量 | 850~870㎏ |
乗車定員 | 2名 |
最高出力 | 47kW[64PS]/6,400rpm |
最大トルク | 92N・m[9.4kgf・m]/3,200rpm |
燃料消費率 | WLTCモード18.6~19.2㎞/L |
メーカー希望小売価格 |
1,888,700~2,382,200円 |
現行で2代目となる、2シーターオープンタイプの軽スポーツカー・コペン。
ホンダS660のライバル車でしたが、S660が生産終了となり、現行型が販売されている2シーター軽スポーツカーの最後の一台となりました。
コペン最大の魅力は、電動開閉ルーフ「アクティブトップ」を軽自動車にもかかわらず備えているところ。電動式なので気楽にオープンドライブを楽しむことができます。
また、購入後でもオーナーが自分好みにボディのカラーやデザインを変えることができる「ドレスフォーメーション」もコペンの魅力で、オシャレな外観は女性にも人気です。
最高出力64PSと軽自動車の自主規制値ギリギリの馬力を有し、キビキビとしたパワフルな走りも爽快です。
ラゲッジスペースがS660に比べると広く確保されており、実用性も維持したスポーツカーとして、普段使いもしやすいのがコペンです。
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「キャストスポーツ」
画像引用▶ダイハツ・モデルヒストリー
スペック | |
全長/全幅/全高(㎜) | 3,395/1,475/1,600 |
車両重量 | 900㎏ |
乗車定員 | 4名 |
最高出力 | 47kW[64PS]/6,400rpm |
最大トルク | 92N・m[9.4kgf・m]/3,200rpm |
燃料消費率 | JC08モード24.6㎞/L |
新車時の車両価格 |
1,804,000円 |
キャストスポーツは、2015年9月に発売され、2020年3月に生産終了となった軽スポーツカーです。
コペンの4人乗りをイメージしてつくられたキャストスポーツは、存在感のある16インチタイヤにコペンベースのアブソーバーや前後のコイルスプリングを備えています。
エンジンも2代目コペンと同じ可変バルタイターボKF-VETを搭載し、MT設定はありませんが、パドルシフト付き7速CVTの採用で、素早いレスポンスやハンドリング操作性の高さが感じられます。
エクステリアでは、サイドミラーと後方Dピラー、エアロやサイドストーンガードに、指し色のレッドを配色し、スポーティーさを表現。走りへの期待感を持たせます。内装にもインパネなどにアクセント色としてレッドを使い、引き締まった印象を演出しています。
予防安全・運転支援機能「スマートアシストⅢ」を搭載しているので、万が一に備えドライバーをサポートしてくれます。
また、キャストスポーツは全高が1,600㎜あり、室内空間に余裕があります。後席の足元空間も広く、ファミリーカーとしても使用できます。
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スズキ
軽自動車を主力とする自動車メーカー、スズキ。
さまざまなライフスタイルに寄り添った豊富なラインナップを持ち、過去には軽スポーツカーも販売していました。
「アルトワークス」
スペック | |
全長/全幅/全高(㎜) | 3,395/1,475/1,500 |
車両重量 | 670㎏ |
乗車定員 | 4名 |
最高出力 | 47kW[64PS]/6,000rpm |
最大トルク | 100N・m[10.2kgf・m]/3,000rpm |
燃料消費率 | WLTCモード21.4㎞/L |
新車時の車両価格 |
1,537,800~1,686,300円 |
1987年に初代が発売され、2000年に一旦生産終了となり2015年に復活。2021年にまた生産終了となったアルトワークス。
このアルトワークスこそ、軽自動車の最高出力を64PSとする出力規制のきっかけとなった、軽スポーツカーの火付け役です。
初代アルトワークスは当時、軽として異例のハイパワーエンジン・3気筒4バルブDOHCインタークーラーターボを搭載し、そのパワフルで強烈な加速性能は軽自動車の域を超越したと言われるほどでした。
専用チューニングを施したサスペンションや大型フォグランプ、フルエアロチューンなどを装備したスポーティで個性的な外観も、多くのクルマ好きを虜にしました。
2015年に復活した5代目アルトワークスは、重量わずか670㎏の軽量ボディと専用チューンを施したサスペンションにより、高い旋回性能を発揮。パワフルかつ小回りも利くので、街乗りにも峠道にも使える利便性に優れた軽スポーツカーです。
また、FFの2WDモデルで新車価格150万円程度と、圧倒的なコスパの良さも魅力でした。
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「アルトターボRS」
スペック | |
全長/全幅/全高(㎜) | 3,395/1,475/1,500 |
車両重量 | 670㎏ |
乗車定員 | 4名 |
最高出力 | 47kW[64PS]/6,000rpm |
最大トルク | 98N・m[10.0kgf・m]/3,000rpm |
燃料消費率 | JC08モード25.6㎞/L |
新車時の車両価格 |
1,293,840~1,405,080円 |
アルトターボRSは、2015年に発売を開始し2018年には生産を終了した、アルトのシリーズの中でも販売期間の短かったモデルです。
アルトターボRSはアルトワークスと同じ軽のスポーツタイプですが、両車の違いはトランスミッションにあります。
アルトワークスにはMT設定がありますが、アルトターボRSは5速AGSのみの設定で、強い加速力は実感できますがハンドリングや変速に関しては少し物足りなさを感じさせます。
オーソドックスなスポーツモデルではなくライトスポーツモデルという位置づけだったアルトターボRS。エクステリアにはメッキパーツや赤色のアクセントラインなどの専用カスタムパーツを用い、ワイルドでスポーティーな雰囲気を演出しています。
また、アルトターボRSは新車価格が120万円台からと、アルトワークス同様安価な価格設定が魅力でした。
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お得に自動車が手に入る届出済未使用車とは?
届出済未使用車とは、陸運局に届出が済まされていますが実際には誰も使用したことのない未使用の車のことを言います。
未使用なので新品とほぼ変わらないクオリティですが、一度届出されているので中古車の扱いとなり、新車よりもお得な価格で販売されているという特徴を持ちます。
届出済未使用車のメリット
届出済未使用車のメリットには、以下のようなことがあります。
新品同様なのに低価格
先述しましたが、届出済未使用車は新品同様のクオリティですが中古車となるので、新車に比べ安く手に入ります。
具体的には、新車よりも大体20万円~40万円ほど安く購入できるので、中古車は使用感がありイヤだけど新車を購入できるほど予算に余裕がない、という方にとってはメリットとなります。
早く納車できる!
新車は受注生産となるので、購入してから納車まで1~2カ月かかります。人気の車種などになると生産が追い付かず、半年~1年以上も納車までに時間がかかってしまう場合もあります。
その点届出済未使用車はすでに在庫があるクルマなので、基本的に書類上の手続きが終われば納車することが可能です。大体3日~10日ほどで納車されることが多く、早くクルマを手にしたい方にとってはメリットと言えます。
届出済未使用車のデメリット
届出済未使用車にはデメリットもあります。デメリットには、以下のようなことがあります。
メーカーオプションは不可
メーカーオプションとは、車の製造過程でしか取り付けることのできない部品やシステムのことを指します。本革シートやサンルーフ、自動ブレーキなどがこれに当たります。
届出済未使用車はすでに出来上がっている車なので、メーカーオプションは非対応です。どうしても付けたいオプションがある場合、そのオプションが付けられた状態で在庫としてある届出済未使用車を探し出すしかありません。
在庫が無いと購入できない
希望する車種があったとしても新車のように受注生産ではないので、在庫が無いと購入することはできません。
人気のある車種は比較的、届出済未使用車として出回っているチャンスが高いですが、マイナーであまり人気のない車種だとめぐり会える可能性は低くなります。
軽自動車スポーツタイプの中古車をお探しの方は軽の森へご相談ください!
新車で発売されている軽スポーツカーは、数少ないのが現状です。
いま人気の軽自動車といえば、室内空間が広く利便性に優れたトールワゴン系やスーパーハイトワゴン系などです。カッコ良さや速さよりも、実用的な車種が支持を得ています。
ですが、やっぱり今でもかっこいいスポーツタイプの軽に乗りたいと思う方も多くいらっしゃいます。
新車で手に入れるには数が限られている軽スポーツカーですが、中古車市場には希少なモデルのものから最近まで新車で販売されていたものまで、多くの軽スポーツカーが流通しています。
かっこいい軽スポーツカーをお探しであれば、中古車で探してみることもおすすめです。
軽の森は、南大阪を拠点とし「届出済未使用車」を専門として扱うお店です。
国内オールメーカーの取り扱いがあり、今回ご紹介したスポーツタイプの軽自動車も取り扱っております。
気になるお車などございましたら、是非ご来店いただくか、お気軽にお問い合わせください!
どんな車が自分には合っているのか分からなくても、車の知識豊富な当店スタッフが、お車選びのサポートをさせていただきますので安心してご相談ください。
皆様のご来店・お問い合わせを心よりお待ち致しております。
タイプ別で人気のおすすめ車両を紹介!
最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。