目的地に早く到着することができ、旅行など遠出するときに便利な高速道路。
自動車税や車検費用が普通車に比べ安い軽自動車は、高速料金も普通車などより安い価格で利用できます。
今回は、軽自動車の高速料金はどのくらい普通車などに比べ安いのか?また、更にお得な料金で高速道路を利用できる方法や、軽自動車が高速道路を利用するときに気を付けなければならない点などについて解説していきます。
高速道路とは
車が高速かつ安全に走ることができるよう整備された自動車専用の道路のことを高速道路といいます。
私達が一般的に利用する高速道路は正式名称を「高規格幹線道路」といい、大きく分けると2つあります。国が運営し都道府県をまたぎ全国的に拡がっている「高速自動車国道」と、交通集中による渋滞の緩和を目的とした地方自治体が費用の一部を担っている「自動車専用道路」です。
どちらも他の道路や鉄道等と交差する場合は立体交差にしなければならないと定められているので、一般道からの出入りはインターチェンジ等で行う事としています。
高速自動車国道
国によって運営され、都道府県をまたぎ全国規模の道路ネットワークを構成するのが高速自動車国道です。
「~自動車道」という名称を使用しているのが一般的で、「~高速道路」という名称のものは、現在は東名高速道路、新東名高速道路、名神高速道路、新名神高速道路の4路線のみです。
自動車専用道路
交通集中などによって渋滞が多発する高速道路以外の道を自動車のみ通行できるようにし、円滑な自動車交通を目指し建設されたのが自動車専用道路です。
距離は高速自動車国道より短く、国道のほか都道府県道もあります。
今回この記事でご紹介する高速料金に関しては、「高速自動車国道」のものを指します。
軽自動車でも高速道路の走行は可能
高速道路はどんな車両でも通行できるわけではありません。
普通自動二輪車(125㏄以下50㏄を超えるもの)、原動機付自転車(原付バイク)、小型特殊自動車(農耕作業車など)、50㎞/h以上の速度が出ない車は走行禁止となっています。
軽自動車は高速道路を通行しても良い車両です。
軽自動車はパワーなどの面で普通車より性能的に劣るので、高速道路を通行するのは困難であるとされてきました。ですが昨今の軽自動車の性能は普通車に勝るとも劣らないほど向上しており、ターボを搭載した軽自動車も増えたので高速道路も難無く走行できるようになりました。
とは言え軽自動車の排気量は660㏄と制限があります。ターボ車ではない軽自動車では、合流などの加速力が必要な場面でパワー不足を感じることもたびたびあるでしょう。
また、普通車に比べ軽自動車のシートは小さく厚みも劣るため、特にロングドライブでは疲れを感じやすくなります。もともと高速で長く走ることに向いている車両ではないので、搭乗者の身体的負担が大きいことはデメリットと言えます。
軽自動車の高速料金は安い?
軽自動車は普通自動車などに比べ高速料金が安くなっています。
では具体的にどのくらい料金が安いのでしょうか。また、なぜ軽自動車は高速料金が安くなるのかという理由もご紹介いたします。
軽自動車の高速料金は普通車に比べて安い
高速料金は1㎞あたりの料金が車両によって変わります。
軽自動車は1㎞あたりの料金が普通自動車より2割程度安く設定されています。移動する距離が短い場合は大して金額差を感じることはないかもしれませんが、移動距離が長くなるほど金額差は大きくなるのでお得感を感じやすくなります。
~高速料金の一例~
出発IC | 到着IC | 通常料金 | |
普通車 |
吹田 (大阪府) |
東京 (東京都) |
10,840円 |
軽自動車 | 8,810円 | ||
普通車 |
吹田 (大阪府) |
門司 (福岡県) |
11,700円 |
軽自動車 | 9,440円 |
上表のように旅行などで遠出する場合は、軽自動車のほうが断然お得な料金で高速道路を利用することが出来ます。
軽自動車の高速料金が安くなる理由
同じ自動車なのに、なぜ軽自動車は高速料金が安くなるのか疑問に思う方もいるでしょう。それには下記のような理由があるからです。
車体が小さい
軽自動車は車体の長さと幅に制限があるので、普通自動車よりも車体がひと回り小さくなっています。それゆえ道路を占有する面積が小さいといえます。
一方車体の大きい車は、道路内を車体が占める割合が空間的にも時間的にも大きくなるので、その分道路に負担をかけているとして扱われます。
道路を占有する割合は最終的に道路を維持管理するためのコストに関係するため、小さな軽自動車のほうが高速料金も安く済むということなのです。
道路への負担が少ない
高速道路だけでなく一般の道路にも同じことが言えますが、道路はたくさんの車が走るほど路面が傷み劣化していくので、定期的なメンテナンスが必要となります。
高速道路は高速料金にメンテナンス費用も含んでおり、利用者に費用を負担してもらう形をとっています。
軽自動車は車体サイズが小さく重量も軽いため、道路に与える損傷が普通自動車よりも少ないことからメンテナンス費用の割り当ても少なくなっています。
高速道路を利用するメリットが少ない
高速道路のメリットは、高速走行することができ、移動場所までの時間短縮ができるという点です。
排気量が小さくスピードが出にくい軽自動車は、高速道路を利用しても普通自動車に比べ大幅な時間短縮ができないと考えられます。それゆえ高速道路を利用するメリットが少ないとみなされており、高速料金を安く設定してくれているのです。
軽自動車は「ETC割引」で高速料金を更にお得にできる
普通自動車よりもお得に高速道路を利用できる軽自動車ですが、更にお得に利用できる手段として、「ETC割引」があります。
ETC割引は、高速料金をETCで支払うことでうけられる割引サービスのことで、適用されるのはNEXCO東日本・西日本・中日本が管理する高速道路のみです。なお、東京郊外と大阪郊外は割引対象外となるので注意しましょう。
ETC割引を受けるのに必要なものは、ETCカードとETC車載器です。この二つを備え、それぞれの割引条件を満たした状態でETC専用料金所を通行すれば、自動的に割引が適用されます。
ただし「平日朝夕割引」だけはETCマイレージサービスに登録する必要があります。ETCマイレージサービスは、申し込んだETCカードでの通行料の支払金額に応じてポイントが貯まり、貯まったポイントで高速料金の支払いができるというサービスです。
では「ETC割引」にはどんな割引があるのか見ていきましょう。
平日朝夕割引
平日の朝6時から9時、および夕方17時から20時に、NEXCO東日本・西日本・中日本が管理する高速道路と宮城県道路公社の仙台松島道路、本州四国連絡高速道路を走行すると、利用回数と通行料に応じて登録しているETCマイレージサービスにマイレージポイントが還元されます。
適用されるのは朝夕それぞれ最初の一回に限ります。
休日割引
土曜、日曜、祝日、1月2日、1月3日が対象となる休日割引は、軽自動車と普通車のみ高速道路の料金が30%割引になります。
ただし、全ての土日、祝日で休日割引きが適用されるわけではありません。2022年度からGWやお盆、年末年始などの大型連休時には休日割引が対象外となりました。
最新の休日割引対象除外日は、NEXCOのHPでチェックしてください。
深夜割引
深夜割引は、毎日深夜0時から4時の間、すべての車種が30%割引で高速道路を利用できる割引制度です。
休日割引のように対象除外日もなく、一部の有料道路でも有効となります。
外環道迂利用回割引
首都高速道路を利用するときに都心環状線内の出入り口を通り、東京外環道を1JCT間だけ迂回利用した場合でも、原則として直行した場合と同じ料金になるよう東京外環道の通行料を割引く制度です。
これは、東京外環道を経由するより首都高を経由したほうが料金が安いといったケースがあり、一部の区間で交通渋滞を起こしていたため出来た制度です。この制度により迂回する利用者が増え混雑が緩和されました。
軽自動車で高速道路を利用するときの料金以外の注意点
軽自動車以外の車両にも言えることですが、高速道路を利用する際は「交通違反をしない。安全運転を心がける。」ということが非常に大切です。
それに加え、軽自動車には軽自動車ならではの高速道路走行で気を付けたい点がいくつかあります。
強風の影響を受けやすい
高速で走行する際、軽自動車は車体が軽いので強風の影響を受けやすくなります。
特に最近人気のスーパーハイトワゴンや軽ワンボックスカーなどは背も高く、ボディ側面の面積も広いので横風にあおられやすい傾向にあります。
強い風にあおられるとハンドルを取られ車体がグラつき事故を起こしやすくなるので、横風注意の標識がある区間ではハンドルを取られないようしっかり握って制御するようにしましょう。
スピードを出しすぎない
2000年から法律が改正され、軽自動車の最高速度は80㎞/hから普通車と同じ100㎞/hになりました。
軽自動車にもターボ車などが登場しスピードが出しやすくなったためではありますが、やはり普通車と比べると排気量が小さくパワーは劣ります。無理してスピードを出しすぎないよう左側の車線で周囲の車に合わせ、普段の道よりも車間距離を長めにとり落ち着いた運転を心がけましょう。
追い越し車線を避ける
高速道路の一番右端の車線は追い越し車線とされ、他の車を追い越すときに走行する車線と定められています。
追い越し車線を軽自動車が利用してはいけないわけではありませんが、軽自動車は加速力が高くないため追い越すのに時間がかかり、追い越し車線を走行する後続車にも警戒が必要となります。故に、どうしても必要でなければ軽自動車で追い越し車線を利用するのは避けたほうが良いでしょう。
また、追い越し車線は前の車を追い越す場合にのみ走ることが認められている車線なので、追い越し車線をずっと走り続けることは「車両通行帯違反」となるので注意しましょう。
高速料金がお得な軽自動車の購入を検討している方は軽の森までご相談ください!
軽自動車は高速料金が普通車よりも安く設定されていて、お得に高速道路を利用できます。
ETC割引を利用すれば更にお得に利用できるので、休日のお出かけや仕事での移動に軽自動車で高速道路を利用してみてはいかがでしょうか。
なお、軽自動車で高速道路を走行する際は無理な追い越しを避け、強風には注意するようにしましょう。
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