車の購入を検討する際、「未使用車」や「新古車」という言葉を目にすることが多いでしょう。どちらも「ほぼ新車」と言われますが、登録状況や価格、車検期間などに明確な違いがあります。
この記事では、未使用車と新古車の定義から、価格・納車・走行距離などの比較ポイント、さらにそれぞれのメリット・デメリットまで詳しく解説します。購入を迷っている方は、ぜひ参考にしてください。
未使用車と新古車の違いとは?
未使用車と新古車は「登録の有無」や「走行距離」「販売店での扱い方」に違いがあります。それぞれの特徴を理解しておくことで、自分に合った車選びがしやすくなります。
未使用車とは
未使用車とは、ディーラーや販売店が一度登録を済ませたものの、実際には使用されていない車両を指します。走行距離は数km〜数十km程度で、展示や輸送以外に使用された形跡がほとんどありません。登録を行う理由は、販売実績を増やしたり、在庫車を処理するためです。
車自体は新車と変わらず、車検も登録時点からスタートします。新車と比べて価格が抑えられ、納車までの期間が短いのが魅力です。
新古車とは
一方で新古車とは、短期間または短距離のみ使用された中古車のことです。ディーラーや法人が試乗車・展示車として使った後に販売されるケースが多く、走行距離は数百〜数千kmほど。登録済みのため、法的には中古車扱いになります。
新古車は販売時点で車検が残っており、状態が良好なものが多いのが特徴です。価格も新車より安く、すぐに納車できるという点で人気があります。
未使用車と新古車の違い
両車の最大の違いは「使用歴の有無」です。未使用車は走っていない登録済み車、新古車は短期間使われた中古車という違いがあります。
価格の差
価格面では、未使用車の方が新古車よりも若干高めになる傾向があります。理由は、走行距離がほとんどなく車両状態が新車同等だからです。一方で新古車は、試乗や展示で使用された分、わずかに安価で販売されます。
どちらも新車よりは数十万円程度お得に購入できるのがポイントです。
車の状態
未使用車は登録のみで走行距離がほぼゼロに近く、車両の劣化もほとんどありません。新古車は展示や試乗で使用されたため、若干の走行や細かな傷がある場合があります。
しかし、どちらも販売店が丁寧に整備・点検を行っており、新車に近い品質を維持しています。
納車までの期間
未使用車や新古車は、すでに登録・展示されている車両のため、納車までの期間が短いのが特徴です。新車だと発注後に製造・登録手続きが必要で、納車まで1〜3か月かかる場合もありますが、未使用車や新古車は最短1〜2週間程度で納車できます。
購入のしやすさ
新車は注文生産が中心ですが、未使用車・新古車は在庫販売が基本です。つまり「タイミング次第」で購入できるかどうかが決まります。人気のグレードやカラーは早い者勝ちになることも多く、販売店の在庫状況をこまめに確認しておくことが大切です。
カラーや装備の選択肢
未使用車や新古車は、既に登録・生産された完成車両を購入するため、カラーやオプションの選択はできません。希望の装備やグレードがある場合は、新車の方が自由度は高いです。ただし人気の仕様が多く流通しているため、こだわりが少なければ問題ないケースも多いでしょう。
車検の残り期間
未使用車は登録時点から車検がスタートするため、購入時には車検の残り期間が短い場合があります。新古車も同様ですが、展示期間が長いほど車検の残りが減ります。購入前に販売店で「車検の残り期間」を必ず確認しておくことが必要です。
未使用車のメリット・デメリット
未使用車は、新車同様の状態でありながら価格を抑えて購入できる人気の選択肢です。ここでは、未使用車を選ぶ際のメリットとデメリットを具体的に解説します。
メリット
未使用車の最大のメリットは、新車同等の品質を維持しながら価格を抑えられる点にあります。
新車よりお得に購入できる
未使用車は、登録済みであることから新車よりも販売価格が安く設定されています。一般的に10〜30万円程度安くなる場合が多く、同じグレードの車両をより手頃に入手できます。特に初期費用を抑えたい方や、すぐに納車したい方にとっては理想的な選択肢です。また、メーカー保証も継承されるため、安心感も損なわれません。
車の状態がほぼ新車と同じ
未使用車は「登録されただけで使用されていない車」であるため、走行距離はわずか数km〜数十kmにとどまります。展示や輸送以外では使用されていないため、外装・内装ともに新車に近い状態です。販売店では出荷前に再点検を実施しており、品質面でも安心して購入できます。中古車に抵抗がある人にも最適な選択肢といえます。
メーカー保証が受けられるので安心
未使用車は、新車登録時点でメーカー保証がスタートしています。そのため購入後も保証期間が残っている場合が多く、修理や不具合の際に無償対応を受けられるのが魅力です。保証内容は新車とほぼ同じで、走行距離や期間の範囲内であればディーラーで整備を受けられます。安心して長く乗りたい人にとって、大きなメリットとなります。
デメリット
未使用車にはお得な面がある一方で、車検期間やカラー選択などに制約がある点にも注意が必要です。
車検の残り期間がやや短め
未使用車は登録済みであるため、登録日から車検期間がカウント開始されています。たとえば登録から半年が経過していれば、実際の残り車検期間は2年半です。そのため、車検までの期間を短く感じる場合もあります。
購入前に「車検満了日」を販売店で確認し、追加整備や延長保証の有無も検討しておくと安心です。
将来売却時の査定が低くなる可能性
未使用車は一度登録済みのため、売却時には「中古車扱い」となります。その結果、新車と比べて査定価格が下がる傾向にあります。特に登録からの経過期間が長いと、走行距離にかかわらず評価が低くなることもあります。
将来的に乗り換えを予定している場合は、リセールバリューも比較検討しておくことが必要です。
ごく小さな傷や汚れがある場合も
展示や輸送の過程で、未使用車でも微細な傷や汚れが付く場合があります。外装の磨き直しや清掃が行われていますが、完全な新品状態とは異なるケースもあります。
購入前に販売店で実車を確認することが重要です。気になる点がある場合は、修復や補修を依頼することで満足度を高められます。
新古車のメリット・デメリット
新古車は、短期間のみ使用された中古車であり、価格と状態のバランスに優れています。ここではその利点と注意点を解説します。
メリット
新古車は「状態が良く、価格も安い」という中古車と新車の中間的存在として人気があります。
納車が比較的早い
新古車は、展示や試乗用として登録・使用された車両のため、すでに整備や登録が済んでおり、即納可能です。新車購入時に必要な発注や登録の手続きが不要で、納車までの期間を短縮できます。
急ぎで車が必要な人や、代替車を早く手に入れたい人には非常に便利です。
車検残期間が長い場合が多い
新古車の多くは登録から間もないため、車検期間が長く残っていることが多いです。通常、登録から3年が新車時の車検期間ですが、新古車なら2年半以上残っているケースもあります。これにより、購入直後に車検費用が発生する心配が少なく、維持費を抑えられます。
自動車重量税の軽減が受けられる
登録から13年以内の車両は、自動車重量税のエコカー減税や軽減措置が適用される場合があります。新古車はほぼ新車扱いのため、こうした税制優遇を受けられる可能性が高いです。結果として、購入時の諸費用が安くなる点も見逃せません。
新車割引が適用されることも
新古車は販売店の在庫調整によって生まれることが多く、ディーラーや中古車販売店が独自に割引を設定している場合があります。特に決算期やボーナス商戦では、新車のような大幅値引きが適用されることもあります。
タイミングを見計らって購入すれば、非常にお得です。
デメリット
新古車の購入には在庫や装備に制限があり、希望通りの仕様が手に入りにくいこともあります。
在庫がないと購入できない
新古車は、登録済みで在庫として保管されている車両を販売する仕組みです。そのため、希望の車種やカラーが常にあるとは限りません。人気グレードはすぐに売れてしまうため、こまめに販売店やネット情報をチェックする必要があります。
グレードやオプションは選べない
新古車は既に生産・登録された車のため、装備やオプションをカスタマイズすることはできません。ナビやカメラ、シート素材など細部にこだわりたい場合は、新車の方が向いています。ただし、標準装備が充実したモデルを選べば満足度は高いでしょう。
走行距離が少し多い場合がある
新古車は試乗車や展示車として使用された経緯があるため、走行距離が数百km〜数千kmの車も存在します。機械的な問題はありませんが、まったくの未使用を求める方は注意が必要です。
購入時には走行距離と使用履歴を販売店で確認しておきましょう。
一部補助金制度は使えないことも
国や自治体の新車購入向け補助金制度は、「初度登録前」であることが条件のものが多く、新古車は対象外となる場合があります。そのため、エコカー補助金などを重視する方は事前確認が必要です。価格面でお得でも、補助金分を加味して比較することが大切です。
未使用車・新古車が登場する理由
未使用車や新古車は、ディーラーや販売店が販売台数を増やすために登録を行うことで発生します。
メーカーや販売店は一定の販売目標を達成するため、展示車や登録済み在庫を確保することがあります。また、モデルチェンジやグレード変更前には在庫整理の目的で未使用車が増える傾向にあります。
つまり、これらの車は販売戦略の一環として生まれる「状態の良い在庫車」なのです。消費者にとっても、新車同様の車を低価格で入手できるメリットがあります。
未使用車と新古車の購入方法や注意点
未使用車・新古車を購入するには、販売店選びや購入タイミングの見極めが重要です。
未使用車
未使用車を探すなら、ディーラー系販売店や専門の中古車販売店を中心に探すのがおすすめです。
ディーラーや中古車販売店
未使用車はメーカー系ディーラーの在庫や、中古車販売店が仕入れた登録済み車両として販売されています。公式販売ルートを利用すれば、保証や整備体制も充実しています。特に販売実績が豊富な店舗では、希望条件に合った車両を見つけやすいです。
ボーナス商戦や決算後の時期が狙い目
ディーラーや販売店は、『決算期(3月・9月)やボーナス商戦(6月・12月)』に合わせて販売強化を行います。この時期は登録車両の在庫が増え、値引きや特典も豊富です。
未使用車を安く購入したい場合は、この時期を狙うのが効果的です。
モデルチェンジ後の在庫も注目
モデルチェンジ直後は、旧型の未使用車が多く出回ります。仕様は少し古くても、価格が大幅に下がる傾向があります。新型にこだわらなければ、コストパフォーマンスに優れた選択です。
新古車
新古車を探す際は、在庫情報と販売実績を持つ店舗を優先することがポイントです。
新古車を扱う販売店をチェック
新古車は、ディーラー系中古車センターや専門店で多く扱われています。販売店によって在庫の傾向が異なるため、複数店舗を比較検討するのがおすすめです。販売履歴や整備履歴が開示されている店舗を選びましょう。
中古車店の情報を活用
中古車情報サイトや販売店のオンライン在庫検索を活用すると、全国の新古車情報をまとめて比較できます。地域によって価格差があるため、複数エリアを見比べるのも有効です。
定期的に店舗やネットを確認
新古車は流通数が限られており、良質な車両はすぐ売れてしまうことがあります。購入を検討している方は、週に一度は販売店サイトを確認しましょう。気になる車両は早めの問い合わせが必要です。
新車と未使用車はどっちが得?
「新車」と「未使用車」どちらが得かは、重視するポイントによって異なります。
価格や諸費用を重視するなら「未使用車」
価格・維持費を重視するなら、未使用車がおすすめです。新車同等の品質で諸費用が抑えられ、納車までの期間も短いため、コスパを求める人に最適です。
最新装備やオプションを重視するなら「新車」
最新機能やオプションを自由に選びたいなら、新車が向いています。登録前の車両を自分仕様にできるため、デザインや装備にこだわる方におすすめです。
価格優先か装備優先かで選択を検討
どちらを選ぶかは、「価格を優先するか」「装備を優先するか」で判断しましょう。比較表を作って検討すると、自分に合う車種が見つかりやすくなります。
未使用車や新古車に関するご相談は軽の森へ!
未使用車や新古車は、価格・状態・保証のバランスが取れた賢い選択です。しかし、車検期間や登録状況、販売時期などを理解したうえで購入することが必要です。
軽の森では、ディーラー品質の整備・保証を備えた未使用車を多数展示しています。走行距離・価格・納車時期などを丁寧に比較しながら、最適な1台をご提案します。初めての車選びでも安心してご相談ください。





