街中を走る軽自動車のナンバープレートには、4ナンバーや5ナンバーだけでなく7ナンバーが付いている場合があります。「7ナンバーには、一体どういう意味があるのか」「5ナンバーとの違いは何なのか」など疑問に思う方も多いのではないでしょうか。
そこでこの記事では、普段あまり見かけない軽自動車の7ナンバーについて、その意味や5ナンバーとの違いはもちろん、その他の珍しいナンバープレートまで徹底解説します。軽自動車のナンバープレートに関することでお悩み中の方は、ぜひ参考にしてみてください。
軽自動車のナンバープレートの基礎知識をおさらい!
軽自動車のナンバープレートは、単なる車両を識別するための標識ではありません。そこには、車両の種類や用途、登録された地域など、様々な情報が凝縮されています。
普段何気なく目にしているナンバープレートですが、少し知識を持つだけで、街を走る軽自動車を見る目が変わってくるかもしれません。
ここでは、軽自動車のナンバープレートの基本的な見方から、その役割までを詳しく解説していきます。ナンバープレートに隠された情報を読み解き、より深く軽自動車の世界を探ってみましょう。
ナンバープレートの見方
軽自動車のナンバープレートは、上段と下段に分かれて情報が記載されています。上段には、地域名と分類番号が記載されており、下段にはひらがな一文字と4桁の一連指定番号が記載されています。
これらの情報は、車両一台一台に割り振られた固有の識別情報であり、同じ組み合わせのナンバープレートは存在しません。それぞれの項目がどのような意味を持っているのかを理解することで、ナンバープレートから様々な情報を読み取ることができます。各項目の詳細を見ていきましょう。
色
軽自動車のナンバープレートの色は、自家用車と事業用車で異なります。自家用の場合は黄色地に黒文字、事業用の場合は黒字に黄色文字で表示されています。
これは、普通自動車と同様の区別であり、一目で車両の用途を識別できるようになっています。街中で見かけるほとんどの軽自動車は自家用車なので、基本的には黄色いナンバープレートを付けています。事業用の黒字に黄色文字の軽自動車は、運送業などで使用されるケースが多いです。
地域名
ナンバープレートの上段左側に記載されているのは、車両が登録されている運輸支局または自動車検査登録事務所の管轄地域名です。たとえば、「大阪」や「堺」といった地名が記載されています。
この地域名は、車両の使用の本拠地の位置を示すものであり、引っ越しなどで使用の本拠の位置が変わった場合は、ナンバープレートの変更手続きが必要になります。
分類番号
ナンバープレートの上段右側に記載されている3桁の数字が分類番号です。この番号は、車両の種類や用途を示すもので、5ナンバーや7ナンバーといったものがこれにあたります。
一般的に、自家用の軽自動車には5ナンバーが振り分けられることが多いですが、7ナンバーも存在します。分類番号の最初の数字を見ることで、おおよその車両の種類を判別することが可能です。
文字
ナンバープレートの下段左側に記載されているひらがな一文字は、車両の用途を示すものです。自家用の場合は「あ~わ」行のひらがなが使用され、「れ」や「わ」など一部の文字は事業用車用に割り当てられます。
「お」や「ん」など、誤認されやすい文字や発音しにくい文字は原則として使用されません。ひらがなは、地域名や分類番号、一連番号と組み合わさることで、重複のないナンバー構成を実現させています。
中古車市場ではこのひらがなから過去の使用状況(自家用か営業用)を推測する材料にもなり得るため、ナンバープレートの「文字」は重要な判断材料のひとつとなります。
ナンバープレートの役割
ナンバープレートの役割は、単なる装飾ではありません。以下のような多岐にわたる重要な機能を担っています。
- 車両の識別番号としての機能(盗難車の発見などにも活用)
- 車検・自賠責保険・税金管理の基礎情報となる登録データとのひも付け
- 道路交通法および道路運送車両法に基づく装着義務
また、交通違反の取り締まりや事故処理、保険対応の際にもナンバーは非常に重要な情報源となります。これらの制度的背景により、ナンバープレートはすべてのカーライフにおいて必須の存在と言えるのです。
軽自動車の7ナンバーは珍しい?
一般的に軽自動車といえば「5ナンバー」または「4ナンバー」を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、実は「7ナンバー」が割り当てられるケースも存在します。しかし、その頻度は極めて低く、特定の地域や事情によってのみ現れる特例的な存在です。
ここからは、7ナンバーが軽自動車に割り当てられる背景や、5ナンバーや4ナンバーとの違いについて解説します。
かつては三輪小型乗用車に割り振られていた
7ナンバーは本来、三輪の小型乗用車や特定の構造をもつ車両に分類されていた番号でした。戦後間もない時期には、三輪トラックやオート三輪といった車両が各地で活躍しており、それらの車両に「7」で始まる分類番号が与えられていました。
現在では三輪車の登録数が激減したため、7ナンバーの用途は実質的に空白状態になっています。そのため、地域によっては他の分類番号が枯渇した際などに、軽自動車に7ナンバーが割り当てられる例外的な運用がされているのです。
5ナンバーが不足する地域で使用されることがある
一部地域、特に都市部の登録台数が多い地域では、5ナンバーの分類番号が枯渇してしまうことがあります。こうしたケースでは、運輸支局が対処策として「7ナンバー」を代替的に使用することがあります。
つまり、分類上は乗用軽自動車であるにもかかわらず、5ナンバーの空きが無いためにやむを得ず7ナンバーとして登録される状態です。これはあくまで番号管理上の措置であり、使用車が車検や税金で不利になることはありません。
7ナンバーと5ナンバーの違い
7ナンバーと5ナンバーの法的・実務的な違いはありません。どちらも軽乗用車として扱われ、車検のタイミングや自動車税、重量税などに際は生じません。
分類番号が異なることで見た目に珍しさがありますが、実際の用途や走行上の制限も一切ありません。中古車として流通する際も、販売価格や保険料への影響は基本的にないため、見かけの違いだけと考えて問題ないでしょう。
7ナンバーと4ナンバーの違い
4ナンバーは軽貨物車(軽バン・軽トラックなど)に割り当てられる分類で、7ナンバーおよび5ナンバーとは明確に用途が異なります。4ナンバー車両は荷物の積載量が重視され、車検は毎年必要、自動車税が安いなどの特徴があります。
7ナンバーは乗用車の分類であり、車検周期は2年、税金も5ナンバーと同等です。つまり、7ナンバーは4ナンバーとは制度的にも使用目的的にも区別されるナンバーです。
希望すれば7ナンバーを取得できる?
7ナンバーを希望して取得することは原則としてできません。希望ナンバー制度では「ナンバーの数字(1234など)」や「希望する図柄」を選べるものの、「分類番号(7など)」は選択の対象ではありません。
分類番号は運輸支局の判断や番号の在庫状況、地域ごとの運用方針により自動的に決定されます。つまり、ユーザーが7ナンバーを望んでも、意図的に選択する手段はなく、偶然割り当てられるのを待つしかありません。
7ナンバー以外にも珍しい軽自動車のナンバープレート
通常の黄色地のナンバープレート以外にも、期間限定や特別な仕様の軽自動車のナンバープレートが存在します。これらのナンバープレートは、地域やイベントを盛り上げるために発行されることが多く、個性的なデザインが特徴です。
ここでは、現在取得可能なものから、過去に取得できた珍しいナンバープレートまでをご紹介します。
2025年も取得できるナンバープレート
2025年現在も取得できる、個性的なデザインの軽自動車のナンバープレートをご紹介します。これらのナンバープレートは、通常のナンバープレートと同様に車両に取り付けることができ、街中で注目を集めること間違いなしです。
全国版図柄ナンバープレート

全国共通で選択できる図柄ナンバープレートは、47都道府県の半をモチーフにしたデザインで、「日本全体で立ち上がろう」という気持ちが込められています。
交付期間 | 令和4年4月18日~令和9年4月30日 |
事前申し込み | 令和4年3月22日~ |
地方版図柄入りナンバープレート

各都道府県や地域が独自にデザインした地方版図柄入りナンバープレートも存在します。地域の特色を活かしたデザインは、その地域への愛着を高めるだけでなく、観光PRにも繋がります。
これらのナンバープレートは、その地域に在住の方などが希望して取得することが可能です。
交付期間 |
①2018年10月1日~ |
事前申し込み | ①2018年9月4日~ ②2020年4月13日~ ③2023年9月25日~ |
大阪・関西万博特別仕様ナンバープレート

画像引用:国土交通省|大阪・関西万博特別仕様ナンバープレート
現在開催されている大阪・関西万博を記念した特別仕様のナンバープレートです。万博のロゴやテーマカラーをあしらったデザインは、開催期間中のみ取得可能であり、万博への期待感を高めます。
このナンバープレートの交付料金の一部も、万博の運営に活用されます。
交付期間 |
令和4年10月24日~令和7年12月26日 |
事前申し込み | 令和4年9月26日~ |
過去に取得可能だったナンバープレート
過去には特定のイベントや時期に合わせて、様々な特別仕様のナンバープレートが発行されていました。現在では新規取得できませんが、当時の貴重な記録としてご紹介します。
ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート

画像引用:国土交通省|ラグビーワールドカップ特別仕様ナンバープレート
2019年に日本で開催されたラグビーワールドカップを記念して発行された特別仕様のナンバープレートです。
大会のロゴやエンブレムをデザインされており、一定期間希望者が取得することができました。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート

画像引用:国土交通省|東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会特別仕様ナンバープレート
2021年に開催された東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会を記念して発行された特別仕様のナンバープレートです。
大会のエンブレムがデザインされており、一定期間希望者が取得することができました。
軽自動車のナンバープレートの変更方法
引っ越しや名義変更などに伴って、軽自動車のナンバープレートを変更する必要がある場面は多くあります。このセクションでは、必要書類や変更手順、抽選ナンバーの扱いなどをわかりやすく解説します。
必要なもの・書類
ナンバー変更には以下の書類が必要です。
- 車検証
- 住民票
- 委任状
- 使用者の印鑑
- 希望のナンバー申込確認書
さらに、現在使用中のナンバープレートを返却する必要があります。手続きはお住まいの地域を管轄する軽自動車検査協会窓口で行い、正確な情報をもとに届け出が必要です。
必要書類に不備があると再訪の手間がかかってしまうため、事前に公式サイトや地域の窓口でチェックリストを確認することをおすすめします。
変更手順
ナンバープレートの変更手順は以下の通りです。
- 事前に必要書類を準備する
- 軽自動車検査協会へ向かう
- 書類を提出し、審査・受付をする
- 古いナンバープレートを返却する
- 新しいナンバープレートを受け取り、車に取り付ける
- 封印または取り付け確認を行う
希望ナンバーの場合は、事前にインターネット等で申請手続きと手数料支払いが必要です。また、番号が即時発行される通常ナンバーと異なり、抽選対象の人気番号は一定期間の抽選結果待ちが発生する点に注意してください。
ナンバーが抽選の場合は?
抽選の番号の対象は、地域によって異なりますが「1」「8」「8888」などの縁起が良いとされる数字は、全国的に人気が高く抽選の対象ナンバーとして扱われています。
抽選は週に1回行われており、希望者多数の場合は自動的に落選する可能性があります。抽選結果は申請サイト上で確認でき、当選した場合は指定された期間内に手続きを完了させる必要があります。
人気のある番号を狙う場合は、余裕をもってスケジュールを立てましょう。
軽自動車の7ナンバーに関するご相談は軽の森へ!
車のナンバーには多くの分類や種類が存在し、7ナンバーのように珍しいケースもありますが、その意味や制度を正しく理解することが安心・安全なカーライフにつながります。
「軽自動車」では、ナンバープレートや車検、希望ナンバー制度、中古軽自動車の購入に関する情報を豊富に取り扱っており、専門スタッフがご相談に応じています。
特に中古市場で見かける珍しいナンバーに不安がある方や、引っ越しに伴うナンバー変更を検討中の方は、ぜひお気軽に軽の森にご相談ください。
皆さまからのお問い合わせ・ご予約を心よりお待ちしております。