スズキの軽自動車は、燃費の良さやコンパクトさから多くの方に支持されている人気車種です。
しかし、維持するうえで避けて通れないのが「車検」。安全に走行するために必須の制度ですが、「一体いくらかかるの?」「どこで受けるのが一番お得?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、スズキの軽自動車の車検費用について、費用の内訳や相場、業者ごとの料金の違いまで詳しくご紹介します。
スズキの車検費用の相場は?人気モデルを例に紹介!

スズキの軽自動車の代表格「スペーシア」を例に、車検費用の具体的な内訳や相場をわかりやすく解説します。
法定費用
車検の際に必ず支払う「法定費用」は、国が定めた費用で、どこの業者で車検を受けても金額は変わりません。
軽自動車の場合、スズキであっても他メーカーであっても、基本的には以下の費用がかかります。
費用項目 | 概要 | 金額 (目安) |
自賠責保険(24ヶ月) | 対人賠償保険。加入が義務付けられている | 17,540円 |
重量税 | 車両重量に応じて課税。エコカー減税の影響あり | 6,600円(通常) |
印紙代 | 検査手続きに必要な印紙 | 約1,800円 |
これらを合計すると、おおよそ25,940円〜26,000円程度が相場となります。
なお、エコカー減税対象車であれば重量税が軽減される場合もあるため、購入時の車種や仕様を確認しておきましょう。
車検基本料
法定費用以外に必要なのが「車検基本料」です。これは各整備業者が設定しており、整備内容の充実度やサービスによって価格が変動します。車検基本料には以下の項目が含まれます。
スズキの軽自動車では、一般的に30,000円〜45,000円前後が相場です。ディーラーでの整備はやや高めで、整備工場や車検専門店ではコストを抑えやすくなっています。加えて、オイルや冷却水などの消耗品の交換もこのタイミングで行われることが多く、別途費用が発生します。
かかる費用の相場はどれくらい?
人気モデルの車検費用の目安
スズキの中でも特に人気のある「スペーシア」は、日常使いに最適なファミリーカーです。このモデルを例に、実際にかかる車検費用を見ていきましょう。
費用項目 | 概要 | 金額 (目安) |
法定費用 | 自賠責保険・重量税・印紙代 | 約26,000円 |
車検基本料 | 点検・整備・代行手数料など | 約35,000円 |
部品交換費 | 消耗品の交換(例:ブレーキパッド、オイルなど) | 約10,000円~25,000円 |
これらを合計すると、約71,000円〜86,000円程度が相場となります。
状態が良ければ10万円以下で済むことも多いですが、年式が古い場合や長距離を走行している車両では、部品の摩耗や劣化により追加の整備が必要になることも。車検時にしっかりと点検してもらい、必要な整備内容を把握することが重要です。
スズキの軽自動車以外の車検費用は?
スズキ以外の軽自動車、たとえばホンダのN-BOXやダイハツのタント、日産デイズなども人気の車種です。これらのモデルでも法定費用は同じですが、車両ごとの設計や整備性により、車検基本料や部品交換費用に差が出てきます。
たとえば、ダイハツ「ミライース」はシンプルな構造ゆえ整備がしやすく、基本料が抑えられる傾向にあります。反対に、ホンダ「N-BOX」はエンジンルームが狭く、整備に時間がかかるため工賃がやや高くなることがあります。
このように、同じ「軽自動車」でも、整備内容や部品価格によって費用は変動します。事前に見積もりを取ることで、予算に合った業者選びが可能になります。
業者別:スズキの軽自動車の車検費用相場

スズキ車の車検は、ディーラーだけでなく、整備工場やカー用品店、ガソリンスタンドなど、様々な業者で受けることができます。それぞれの特徴と料金の相場を見ていきましょう。
スズキディーラー
スズキ正規ディーラーで車検を受ける最大のメリットは、純正部品の使用とスズキ専用の点検技術による高品質な整備が受けられる点です。ディーラー専属の整備士が車両の状態を的確に診断し、最適な整備を提案してくれます。
項目 | 内容 |
費用相場 |
約70,000円〜100,000円 |
特徴 | 純正部品使用、保証対応、高品質整備 |
向いている人 | 新車オーナー、保証期間内の車両 |
費用は高めですが、アフターサポートの安心感を重視する方にはおすすめです。
整備工場
地域に根ざした民間の整備工場では、ディーラーと比較して柔軟な対応や価格面のメリットが大きな特徴です。工場によっては代車サービスや整備相談も親身に対応してくれるケースが多く、信頼関係を築きやすい点も魅力です。
項目 | 内容 |
費用相場 |
約50,000円〜80,000円 |
特徴 | 丁寧な説明、安価な工賃、柔軟な対応 |
向いている人 | 地元に信頼できる整備士がいる方、コスト重視の方 |
設備や整備士の経験にばらつきがあるため、整備記録や資格の有無を確認してから依頼すると安心です。
ガソリンスタンド
近年では、大手ガソリンスタンドでも車検サービスを提供しており、利便性とコストのバランスが取れた選択肢として人気があります。給油ついでに予約や見積もりができるのが魅力です。
項目 | 内容 |
費用相場 |
約45,000円〜70,000円 |
特徴 | 簡易整備、短時間、ポイントサービスとの連携 |
向いている人 | 忙しく時間が限られている方、価格重視の方 |
ただし整備内容は限定的で、難易度の高い修理は外注対応になることもあります。
カー用品店
オートバックスやイエローハットなどのカー用品店では、車検パックの利用が一般的です。豊富なパーツ在庫があり、スピーディーな部品交換が可能です。
項目 | 内容 |
費用相場 |
約60,000円〜85,000円 |
特徴 | 即日対応、パック料金、ポイント還元制度 |
向いている人 | 車用品と一緒に整備を済ませたい方、利便性重視の方 |
事前予約と点検がセットになったプランを選ぶと、当日の待ち時間も短縮できます。
車検専門店
車検のコバックやホリデー車検といった専門店では、車検業務に特化した効率的なオペレーションを展開しています。費用面では圧倒的な安さを誇り、短時間での作業も可能です。
項目 | 内容 |
費用相場 |
約40,000円〜65,000円 |
特徴 | 即日完了、ネット予約、割引サービス豊富 |
向いている人 | とにかく安く・早く済ませたい方 |
ただし、安さを重視するあまり必要な整備が省略されていないか確認することが重要です。
ユーザー車検
ユーザー車検は、自分自身で運輸支局に車を持ち込んで車検を受ける方式です。整備費用がかからないため、費用を大幅に抑えたい方にとって魅力的な選択肢です。
項目 | 内容 |
費用相場 |
約26,000円(法定費用のみ) |
特徴 | 自分で全て行う、最安値、予約制 |
向いている人 | 自動車整備に自信がある方、費用重視の方 |
ただし、車検に合格するためには事前整備が必須です。整備知識がない場合は、点検整備のみ整備工場に依頼し、検査だけを自分で行う「半ユーザー車検」も現実的な手段です。
また、書類手続き、検査予約、検査コースの知識が求められるため、初めての方にはややハードルが高く感じられることもあります。
かかる費用や注意点、書類外に準備するものなどを徹底解説
スズキの軽自動車の車検費用が高くなる理由

スズキ車の車検費用が予想以上に高額になる原因は複数あります。以下のような要因に該当する場合は、早めの対策が必要です。
長く乗っているから
長期間乗っている車両では、経年劣化によって部品の摩耗や不具合が発生しやすくなります。とくに以下のような消耗品が交換対象になりやすいです。
これらを交換する場合、部品代+工賃で1万円〜3万円程度の費用が加算されることも珍しくありません。走行距離が10万kmを超えている場合は、予防整備として部品交換を勧められることもあり、結果として車検費用が高くなる傾向にあります。
新車登録から13年・18年経ったから
スズキの軽自動車が初度登録から13年、もしくは18年を経過すると、自動車重量税が増額されます。これは「環境性能の低い古い車を減らす」ための政策であり、下記のように税額が変化します。
年数 | 重量税 |
〜13年未満 | 6,600円 |
13年経過 | 8,200円 |
18年経過 | 8,800円 |
この差額だけで年間数千円、車検ごとに1,600円〜2,200円の負担増になります。また、古い車ほど故障リスクも高まるため、整備費用も併せて上がる傾向にあります。
税額の早見表も紹介
ディーラーに車検を依頼したから
スズキのディーラーに車検を依頼する場合、信頼性の高さと引き換えに費用が高くなりやすいです。以下の要因が費用増の原因です。
もちろん、安心・安全を重視する方には適した選択肢ですが、最低限の整備で済ませたい方にはオーバースペックとなる場合があります。あらかじめ整備項目や費用を相談しながら進めることで、コストを抑えた対応も可能です。
スズキが提供している車検に関するサービス

スズキでは、軽自動車ユーザーが安心して車検を受けられるよう、独自のサービスやサポートプログラムを用意しています。ここでは代表的な2つのサービスを紹介します。
スズキ安心メンテナンスパック
スズキが提供する「安心メンテナンスパック」は、定期点検と整備をセットにしたお得なメンテナンスサービスです。
対象はスズキ新車購入時、または初回車検前のユーザーで、車検に含まれる点検やオイル交換、消耗品チェックを定期的に行うことで、トータルメンテナンス費用を抑えられます。
サービス内容 | オイル交換、法定点検、安心点検、消耗品チェックなど |
対象期間 | 新車購入から最長5年間 |
メリット | 維持費の平準化、故障予防、整備履歴の一元管理 |
長くスズキ車に乗りたい方には非常におすすめのプランです。
保証がのびた
「保証がのびた」は、スズキの新車保証(3年または5年)終了後も、さらに保証期間を延長できる有償サービスです。対象部品に故障が発生した場合、修理費用を保証してもらえるため、車検時の思わぬ出費を防ぐことが可能です。
対象 | 初度登録から5年以内の車両(一定条件あり) |
延長内容 | 最長2年間、部品保証を継続 |
メリット | 車検時の修理費リスクを軽減、予算管理がしやすい |
保証対象となる部品には制限があるため、契約時に内容をよく確認することが大切です。
スズキの軽自動車の車検費用を抑えるには?

車検費用は必須の支出とはいえ、工夫次第で大きく差が出ます。以下にコストを抑える方法を5つご紹介します。
自分で部品交換をする
エアフィルター、ワイパーゴム、バッテリーなどの簡単な消耗品は、自分で交換することで工賃分を削減できます。カー用品店やネット通販では、純正品同等の社外部品が手頃な価格で手に入ります。
例
《ワイパーゴム交換》
店頭交換1,500円→自分で交換500円程度
◆注意点◆
安全性に関わる部品は専門業者に任せる
可能な範囲で自分で対応し、整備士には重要部分の点検・交換を依頼するのが賢い方法です。
点検項目を相談する
業者にすべてお任せにせず、点検項目の優先順位や必要性を事前に相談することで、無駄な整備を避けられます。
ポイント | 「今すぐ交換が必要な部品はどれか?」を尋ねる |
メリット | 最小限の整備で合格を目指せる、予算内で調整可能 |
整備士と密にコミュニケーションを取ることで、不必要な部品交換や過剰整備を防ぐことができます。
複数社から相見積もりを取る
同じ車検でも、業者によって料金・整備内容は大きく異なります。最低でも2〜3社から相見積もりを取ることで、価格の妥当性や整備方針の違いを比較できます。
方法 | インターネット、車検比較サイト、電話での問い合わせなど |
チェック項目 | 基本料、交換部品、手数料、割引サービスの有無 |
見積もり内容を見比べたうえで、もっとも納得できる業者を選びましょう。
エコカー減税対象車へ乗り換える
古い車を長く維持するより、エコカー減税対象の新しい軽自動車へ乗り換えることで、車検費用だけでなく自動車税や燃料費も節約できます。
減税例 | スズキ ハスラー ハイブリッド:重量税免除または減額 |
補助金活用 | グリーン購入補助金制度などの利用も可能 |
乗り換えによって得られる長期的なコスト削減効果は大きく、車検時期は検討の好機でもあります。
車検前に買い替えたほうが良い?
13年以上経過した車両で車検費用が高額になりそうな場合は、車検前に買い替えた方が経済的なケースもあります。特に、以下の条件が当てはまる場合は検討をおすすめします。
中古車の下取り額が残っているうちに、状態の良い車へ買い替えることで、結果として維持費の削減につながることがあります。
スズキの軽自動車の車検費用に関するご相談は軽の森へ!
本記事では、スズキの軽自動車にかかる車検費用について、その内訳や業者ごとの相場、費用を抑えるための具体策を紹介してきました。実際の費用は車の状態や依頼する業者によって異なるため、信頼できる店舗に相談することが重要です。
軽の森では、明朗な見積もり・丁寧な点検・万全のアフターサポートを提供しています。点検内容に納得したうえで車検を受けたい、コストを抑えたい、でも安心も大事にしたい――そんな方は、ぜひ一度軽の森にご相談ください。経験豊富なスタッフが、あなたのカーライフをしっかりサポートします。