車のパーツの中で、安全に関わる重要なパーツがブレーキです。
ブレーキは走るごとに摩耗していくので、異音がする等の症状が現れたならブレーキパッドの交換を検討しましょう。
この記事では、ブレーキパッドの交換時期や費用などを詳しく解説したいと思います。
この記事のポイント
■ブレーキパッドの交換時期の見分け方
■ブレーキパッドの交換費用相場
ブレーキパッドの役割と重要性
ブレーキパッドは車両の安全性を支える非常に重要な部品であり、ブレーキの操作によって生じる摩擦で車を停止させる役割を果たしています。
ブレーキパッドが劣化すると、ブレーキ性能が低下し、停止距離が長くなるため、危険性が高まります。ブレーキパッドの摩耗や劣化の進行は、車の使用状況や運転スタイルに依存しますが、定期的な点検と交換が必要です。
ブレーキパッドの役割
ブレーキパッドは、ブレーキディスク（ローター）と接触することで摩擦力を発生させ、車両を減速・停止させます。
この摩擦が効率的に機能することによって、車はスムーズに制御可能となります。
パッドの品質や素材は多種多様で、一般的には摩擦材が金属と結合されており、これにより高温や高圧でも安定したブレーキ性能を発揮します。
ブレーキパッドが摩耗するとどうなるのか？
ブレーキパッドが摩耗していくと、以下のような影響が現れます。
定期的な点検と早めの交換が、安全運転のためには不可欠です。
ブレーキパッドの交換時期の見分け方
ブレーキパッドの交換時期を判断するためには、いくつかの具体的なサインや症状に注意を払うことが重要です。
以下に、主な交換サインを紹介します。
前回の交換から一定の距離を走行している
ブレーキパッドの寿命は、走行距離で把握することが一般的です。目安として、2万キロから3万キロメートル程度の走行で交換が推奨されます。車種や運転環境、運転スタイルによっても寿命は異なりますが、定期的に距離を確認することで、交換時期を見逃さないようにしましょう。
異音、振動などの症状がある
ブレーキを踏んだ際に、「キー」という高音や車両の振動が感じられる場合、ブレーキパッドが摩耗している可能性があります。特に異音は、摩耗が進んだ際のサインとして非常に分かりやすい指標です。
また、異常な振動もブレーキパッドの劣化が原因であることが多いため、これらの症状が出た場合は早めに点検することをお勧めします。
警告灯がついている
車種によっては、ブレーキパッドが摩耗した際に警告灯が点灯する機能が備わっています。この警告灯が点灯した場合は、ブレーキパッドが交換時期に達していることを示しているため、速やかに整備工場などで点検と交換を依頼するのが望ましいでしょう。
ブレーキパッドが薄くなっている
ブレーキパッドの厚みが4mm以下になると交換が推奨されます。ブレーキパッドは車両の下部に位置しており、確認が難しい箇所ですが、定期的な点検で状態を確認し、必要に応じて交換しましょう。
ブレーキフルードが減っている
ブレーキパッドの摩耗により、ブレーキフルード（ブレーキ液）の量も減少する場合があります。ブレーキフルードはブレーキの油圧をサポートする重要な役割があり、減少が確認できた場合は、ブレーキパッドの摩耗と関連していることが多いため、併せて点検を行うと良いでしょう。
ブレーキパッドの交換費用相場
ブレーキパッド交換の費用は、部品代と工賃の合計額となります。また、車種や地域、依頼先によっても価格が変わります。
以下に、一般的なブレーキパッド交換の費用相場を表で示します。
| 車種 | 部品代 | 工費 | 総費用 |
| 軽自動車 | 5,000円〜 | 5,000円〜 | 10,000円〜 |
| 普通車 | 10,000円〜 | 6,000円〜 | 16,000円〜 |
| 輸入車 | 15,000円〜 | 10,000円〜 | 25,000円〜 |
車種による費用の違い
車種ごとにブレーキパッドのサイズや仕様が異なるため、交換費用もそれに応じて変動します。
特に輸入車や高性能な車両の場合、ブレーキパッドの価格や工賃が割高になる傾向があります。
地域による費用の違い
地域ごとに工賃の相場が異なるため、都市部の工場での交換は割高になる場合があります。
価格面での差異を踏まえつつ、信頼できる店舗を選ぶことが大切です。
ブレーキパッドの交換はどこが安い？
ブレーキパッド交換は、依頼先によって費用が異なるため、どこに依頼するかが重要です。費用だけでなく、サービス内容や保証、部品の品質なども考慮して選ぶと良いでしょう。
ここでは、主な依頼先ごとのメリット・デメリットや費用について詳しく解説します。
ディーラーでの交換
ディーラーでの交換は、メーカーの純正部品を使い、専門的な技術を持ったスタッフが整備を行うため、信頼性が非常に高いです。
ディーラーでの交換には以下のような特徴があります。
メリット
・純正部品の使用
ディーラーはメーカーの純正部品を使用するため、車種に完全に適合した部品で交換でき、品質の保証も期待できます。
・安心感のある保証
ディーラーでの交換作業には保証が付くことが多く、万が一の不具合に対応してもらえることが多いです。
・専門技術の高いスタッフ
ディーラーにはそのメーカーに精通したスタッフがいるため、安心して作業を任せることができます。
デメリット
・費用が高め
ディーラーは工賃が高くなる傾向があり、純正部品の使用によって部品代も高くなることが一般的です。
・対応までの時間がかかることも
事前予約が必要で、他の店舗に比べて待ち時間が長くなる場合もあります。
カー用品店での交換
カー用品店は、コストパフォーマンスの良い選択肢です。カー用品店での交換は、比較的リーズナブルで早く作業が完了することが多く、短時間でブレーキパッドを交換したい場合に適しています。
メリット
・価格が比較的安い
ディーラーに比べて工賃や部品代が安く、費用を抑えたい方に向いています。
・即日対応可能
多くのカー用品店では予約が不要で、即日交換対応が可能な場合も多いです。
・複数の部品から選べる
カー用品店では、純正品だけでなく、社外品や安価な部品も扱っているため、予算や好みに合わせて選択できます
デメリット
・部品の品質が異なる場合がある
純正品以外の部品を選ぶ場合、品質にバラつきがあるため、長期的な耐久性を求める場合には注意が必要です。
・保証が限定的
店舗によって保証が異なるため、万が一の不具合に対応してもらえないケースもあります。
整備工場での交換
整備工場は、ディーラーやカー用品店とは異なり、個別に運営されている工場が多く、費用やサービス内容が工場ごとに異なります。
整備工場でのブレーキパッド交換は、中間的な費用設定と安心感を得られることが多いです。
メリット
・費用が適度
ディーラーほど高額ではなく、カー用品店ほど安価すぎないため、適度な費用感で作業を依頼できます。
・専門知識のあるスタッフ
整備工場のスタッフは、様々な車種や状況に対応するスキルを持っているため、幅広いニーズに対応可能です。
・持ち込み可能な場合も多い
事前に確認が必要ですが、持ち込みのブレーキパッドで交換作業を行ってくれる工場もあります。
デメリット
・工場によって品質が異なる
整備工場は工場ごとに技術や設備に差があるため、信頼できる工場を選ぶ必要があります。
・予約が必要な場合が多い
ディーラー同様、整備工場も予約制のところが多く、急ぎの場合には対応が難しいこともあります。
ブレーキパッド交換を安くする裏ワザ
車には他にも消耗品があるので、メンテナンス費用は少しでも安く抑えたいものですよね。
そこで、ここではブレーキパッド交換を安くする裏ワザをご紹介します。
車検や12ヶ月点検時に交換もお願いする
車検や定期点検の際にブレーキパッドの交換をお願いすると、他の整備作業と同時に行えるため工賃が抑えられることがあります。
自分でブレーキパッドを交換する
自分で交換する場合、必要な工具としてジャッキ、レンチ、ブレーキパッドリムーバーなどが必要です。交換作業は自己責任で行う必要があるため、正確な手順と安全な環境で行うことが求められます。
安価なブレーキパッドを購入して店舗に持ち込む
ブレーキパッドには純正品以外にも、高品質で価格の抑えられた社外品もあります。
カー用品店などで手に入るので、純正品以外の安価なブレーキパッドを購入し、店舗に持ち込むという方法もあります。
ただし、互換性や品質に注意が必要です。事前に持ち込み可能かを確認しましょう。
ブレーキパッドに関するよくある質問
ブレーキパッドの交換や点検に関して、多くの方が抱える疑問について、詳しく回答します。
ブレーキパッド交換にかかる時間は？
ブレーキパッドの交換作業にかかる時間は、依頼する店舗によって異なります。一般的には以下の通りです。
ディーラー：1〜2時間程度
ディーラーは部品在庫を確認し、予約をしてから作業することが多いため、やや時間がかかることがあります。
カー用品店：30分～1時間程度
カー用品店では予約が不要な場合が多く、短時間で作業が完了することが一般的です。
整備工場：1～1.5時間程度
整備工場では、場合によっては予約が必要ですが、スムーズに対応してもらえることが多いです。
ブレーキパッド以外に気をつけるべき箇所はある？
ブレーキパッドの交換時には、ブレーキに関連する他の部品や点検箇所も確認することが重要です。
以下の4つの箇所にも注意しましょう。
| ブレーキフルード |
ブレーキの油圧をサポートするブレーキフルードの量や劣化も重要です。減少している場合は補充や交換が必要です。
| ローターの摩耗 |
ブレーキローターもブレーキパッドと同様に摩耗します。深い傷がある場合や厚みが減っている場合は、ローター交換が必要です。
| タイヤの状態 |
タイヤの摩耗や空気圧の状態も、ブレーキ性能に影響します。定期的な点検と調整が推奨されます。
| ホースやシリンダー |
ブレーキシステムのホースやシリンダーも劣化することがあります。オイル漏れやひび割れが見られる場合は交換が必要です。
ブレーキパッドは近くのガソリンスタンドでも交換できる？
一部のガソリンスタンドではブレーキパッドの交換サービスを提供していますが、サービス内容や対応の質には差があるため、以下の点に注意してください。
| 専門的な知識 |
ガソリンスタンドのスタッフはブレーキ専門の整備士ではない場合が多く、ディーラーや整備工場に比べると技術面での差がある可能性があります。
| 使用する部品 |
ガソリンスタンドで使用する部品は純正品でないことが多く、品質に違いが出る場合があります。耐久性や安全性にこだわりたい方は、純正品を取り扱う店舗での交換がおすすめです。
| 保証の有無 |
ガソリンスタンドでの交換は、保証が付かないことが多いため、万が一の不具合時に対応が難しくなる場合があります。
ブレーキパッド交換時に費用を抑えるコツは？
ブレーキパッド交換の費用を抑えたい場合、以下の方法が考えられます。
| 事前に見積もりを複数取る |
ディーラー、カー用品店、整備工場など複数の店舗で見積もりを取り、費用を比較すると良いでしょう。
| 交換時期を見極める |
早めに交換しすぎず、交換時期のサインを確認してから交換することで、無駄な交換を防ぐことができます。
| 持ち込み部品の利用 |
自分で購入したブレーキパッドを持ち込んで交換してもらうことで、費用を抑えることができますが、持ち込み可能かは事前に店舗に確認しましょう。
ブレーキパッドの交換はお早めに！軽の森までご相談ください
ブレーキパッドの交換が必要な方は、軽の森までご相談ください。
交換が必要かどうか自分では分からない方も、当店の整備士が詳しく点検し、ご案内させていただきますのでご安心ください。
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