スズキの人気軽ハイトワゴン「スペーシア」は、広い室内と優れた燃費性能で多くのユーザーから支持を受けています。とくに、車体の「全長」は使い勝手や取り回しに大きく関わるポイントであり、購入前にしっかり把握しておきたい情報の一つです。
本記事では、新型スペーシアの全長を中心に、ボディサイズや室内空間の特徴、歴代モデルとの違い、ライバル車との比較まで網羅的に解説します。さらに、維持費や装備、グレードごとの違いも紹介し、スペーシアがどんな人におすすめかを明確にしていきます。
新型スペーシアの全長はどのくらい?

新型スペーシアの全長は3,395mmで、これは軽自動車の法定上限とされている寸法と一致します。全幅は1,475mm、全高は1,785mmと、ハイトワゴンとしての室内空間を最大限に活かした設計です。以下で、ボディサイズと室内サイズについてさらに詳しく解説します。
スペーシアのボディサイズ
新型スペーシアのボディサイズは以下の通りです。
サイズ項目 | 数値(㎜) |
全長 | 3,395 |
全幅 | 1,475 |
全高 | 1,785 |
このサイズは、軽自動車としては最大級の設計でありながら、コンパクトさを維持しており、都市部での取り回しや狭い駐車場でも扱いやすいという特長を持ちます。
また、全幅は1.5m以下に収まっているため、狭い道路でも対向車とすれ違いやすい構造となっています。全高に関しては1.8m未満に収まっており、立体駐車場にも対応しやすいサイズ感です。
スペーシアの室内サイズ
スペーシアの魅力は外寸だけではありません。室内空間の広さも優れています。
サイズ項目 | 数値(㎜) |
室内長 | 約2,155 |
室内幅 | 約1,345 |
室内高 | 約1,410 |
特に注目すべきは室内長2,155mmという数字で、大人4人が余裕をもって乗れる設計となっています。
また、後席足元の広さや天井高のゆとりにより、小さな子どもから高齢者まで快適に過ごせる室内空間が確保されています。全高の高さがそのまま室内高にも活かされており、ベビーカーの収納や車中での着替えもスムーズに行えます。
日常の使いやすさと居住性を兼ね備えたサイズ感と言えるでしょう。
スペーシアカスタムとでは全長は異なる?
スペーシアには「カスタム」という上位モデルがありますが、全長は通常モデルと変わりません。具体的には、どちらも3,395mmで統一されており、軽自動車規格内に収められています。
モデル名 | 全長(㎜) |
スペーシア | 3,395 |
スペーシアカスタム | 3,395 |
違いがあるとすれば、装備内容や外装デザイン、内装の質感、グレード構成です。スペーシアカスタムはLEDヘッドランプやエアロパーツを標準装備するなど、よりスタイリッシュで高級感のある仕上がりとなっています。
しかしサイズ自体は同一のため、取り回しの良さや駐車のしやすさは共通です。
【歴代別】スペーシアの全長

スペーシアは発売当初から軽自動車の全長上限である3,395mmを維持しています。ただし、全高やデザイン、装備面での変更は各世代ごとに見られます。
以下で、各世代の特徴とともに全長情報を整理します。
平成25年3月~平成29年7月(2013年3月~2017年7月)発売モデル
初代スペーシアは、軽量化された新プラットフォームを採用し、当時のワゴンRよりもさらに広い室内空間を提供しました。
全長 | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm |
全高 | 約1,735〜1,745mm |
このモデルでは「低燃費」「広い室内」「スライドドア」という3つの特徴を軸に、子育て世代や高齢者の送迎ニーズに対応していました。また、スズキグリーンテクノロジーの導入により、燃費性能でも注目されるモデルでした。
平成29年12月~令和3年12月(2017年12月~2021年12月)発売モデル
2代目スペーシアはデザインが一新され、よりスクエアで機能的なスタイルへと進化しました。マイルドハイブリッドを全車に搭載し、実燃費と走行性が大幅に向上しています。
全長 | 3,395mm |
全幅 | 1,475mm |
全高 | 約1,800 |
この世代から、衝突被害軽減ブレーキなどの先進安全装備が標準化され、より安心して乗れるクルマとして進化を遂げました。全長は変わらずとも、装備の充実度は大幅に向上しています。
スペーシアのスペックと魅力

スペーシアは、単なる「軽自動車」という枠を超えた装備や性能を備えています。多彩なグレード展開と安全性の高さ、優れた室内設計で、幅広い世代にフィットする一台です。
以下でスペックと各魅力を詳細に紹介します。
スペックとグレード
スペーシアには複数のグレードが用意されており、装備や価格帯が異なります。主要スペックとともに、以下に整理します。
グレード名 | 駆動方式 | トランスミッション | 燃費(WLTC) |
HYBRID G | 2WD/4WD | CVT |
約22.4〜25.1km/L |
HYBRID X | 2WD/4WD | CVT | 約22.4〜25.1km/L |
カスタム HYBRID GS | 2WD/4WD | CVT | 約22.4〜25.1km/L |
カスタム HYBRID XS | 2WD/4WD | CVT | 約22.4〜25.1km/L |
すべてのグレードにマイルドハイブリッドエンジンとCVTが搭載されており、静かでスムーズな走行が可能です。また、Xグレード以上ではLEDヘッドランプや両側電動スライドドア、安全装備も充実しています。予算や装備の好みに合わせて選べる点が大きな魅力です。
優れた燃費性能
スペーシアはマイルドハイブリッドシステムを全車に標準装備しており、実用燃費にも優れています。WLTCモードでの燃費は約22.2〜25.1km/Lを誇り、街乗りから郊外まで幅広く対応可能です。軽量ボディとアイドリングストップ機能、エネルギー回生システムの相乗効果により、ガソリン代の節約にも貢献します。
燃費性能はグレード間で大きく変わらないため、装備重視で選んでもコストパフォーマンスに優れています。
広々乗れて、たっぷり積める室内空間
スペーシアの室内は、乗員も荷物も余裕をもって収まる設計です。特に後席のスライド機能や床下収納が魅力で、荷物の多い日常利用からレジャーまで対応可能。リアシートを前方にスライドさせれば、大きなスーツケースやベビーカーも楽々積載できます。
室内高が1,410mmと高く、天井の圧迫感も少ないため、小さな子どもが立ち上がっても頭をぶつけにくい点も評価されています。
乗り降りがしやすい設計
乗降性の高さもスペーシアの魅力です。ステップ高が345mmと非常に低く設計されており、小さな子どもや高齢者でもスムーズに乗り降りできます。
加えて、大開口のスライドドアは車幅が狭い場所でも乗り降りしやすく、保育園やスーパーの駐車場でも安心して使用可能。全幅が1,475mmに収まっているため、狭い駐車スペースでもドアの開閉に困らない構造となっています。
シートアレンジも豊富
スペーシアは多彩なシートアレンジが可能で、日常使いからアウトドアまで柔軟に対応できます。後席は左右独立して前後スライド・リクライニングが可能で、長距離ドライブの快適性も確保されています。フルフラットモードにすれば、車中泊も可能な広さを実現。
また、後席を倒して大きな荷物を積載したり、片側だけ倒して3人+長尺物を積むなど、用途に合わせて自在に使い分けが可能です。
安全装備も充実
新型スペーシアは、最新の「スズキ セーフティ サポート」が全車に標準装備されています。主な安全装備は以下の通りです。
これらの装備により、運転初心者や高齢ドライバーでも安心して使用できます。国土交通省とNASVAによる「自動車アセスメント(JNCAP)」でも高評価を獲得しており、安全性能の高さも折り紙付きです。
豊富なボディカラーとデザイン
スペーシアはツートーンカラー4色、モノトーンカラー8色の多彩なカラーバリエーションを展開しています。パールホワイトやブルーイッシュブラックパールなどの定番色に加え、トーニーブラウンメタリック、モスグレーメタリックなどの個性派カラーも人気。
さらに、スペーシアカスタムではメッキグリルやエアロデザインが採用されており、より洗練された外観を好むユーザーにも対応します。見た目と機能を両立したデザインは、幅広い年齢層に支持されています。
スペーシアの維持費とそれぞれの内訳はどのくらい?

年間の維持費は以下の通りです。
項目 | 金額(目安) |
ガソリン代 | 17,910円〜59,700円 |
自動車税 | 10,800円 |
車検 | 約42,680円(法定費用+基本料金) |
任意保険 | 約40,000円 |
消耗品費 | 約50,000円 |
合計 | 約161,390円〜203,180円 |
維持費の中でも差が出やすいのがガソリン代と任意保険です。以下でそれぞれ詳細を解説します。
ガソリン
スペーシアはWLTCモードで22.4〜25.1km/Lの燃費性能を誇ります。年間走行距離を以下の2パターンで計算してみましょう。
もちろん、実際のガソリン価格や走行環境によって変動しますが、燃費の良さは維持費を抑える大きな要因となっています。
自動車税
スペーシアは軽自動車のため、年間自動車税は10,800円(標準税率)です。初年度登録から13年以上経過した車両は増税対象となり、12,900円となる点に注意が必要です。
なお、スペーシアのような環境性能に優れた新車の場合、エコカー減税やグリーン化特例の対象となるケースもあり、初年度の負担が軽減される場合もあります。税金面でもコストパフォーマンスに優れた軽自動車です。
車検
軽自動車の車検は2年ごとに必要で、法定費用は以下の通りです。
内訳 | 金額(目安) |
自賠責保険 | 17,540円 |
重量税 | 6,600円 |
印紙代 | 1,800円 |
法定費用合計 | 25,940円 |
これに加えて、ディーラーや整備工場による車検基本料金(約15,000〜25,000円)が発生します。総額では約42,000円前後が目安です。車検ごとの費用を抑えるには、定期的な点検整備やメンテナンスパックの利用が効果的です。
任意保険
スペーシアの任意保険料は契約者の年齢、等級、補償内容によって異なりますが、一般的な目安として年間約40,000円前後です。
20代の若年層や初めての契約者は50,000円以上となる場合もありますが、30代以降・等級が進んでいる場合は年間30,000円程度まで抑えられるケースもあります。
軽自動車は普通車に比べて保険料が安く、スペーシアは事故率も低いため、家計に優しい保険設定が可能です。ネット型保険の利用や複数年契約なども検討材料となるでしょう。
消耗品
消耗品の費用は使用状況によって異なりますが、年間約50,000円程度が一般的な目安です。
主な項目は以下の通りです。
日常的な点検と定期交換を行うことで、突発的な故障や高額修理を防ぐことができます。スペーシアは部品供給が安定しており、維持管理がしやすい車種でもあります。
スペーシアとライバル車との全長を比較
軽ハイトワゴン市場では、スペーシア以外にもN-BOXやタントなど強力なライバルが存在します。
全長についてはいずれも3,395mmと同一で、他の要素で差別化されています。
車種名 | 全長(mm) | 全幅(mm) | 全高(mm) |
スペーシア | 3,395 | 1,475 | 1,785 |
N-BOX |
3,395 | 1,475 | 1,790~1,815 |
ハスラー |
3,395 | 1,475 | 1,680 |
タント |
3,395 | 1,475 | 1,755〜1,775 |
【ホンダ】N-BOX

N-BOXはスペーシアの最大のライバルとされる存在で、販売台数で軽自動車トップクラスを維持しています。全長は3,395mmでスペーシアと同一ですが、室内長やホンダ独自の「センタータンクレイアウト」による空間効率の高さが魅力です。
先進安全装備「Honda SENSING」も全車標準装備されており、装備面でも強みがあります。ただし、価格帯はやや高めとなっており、コスパ重視で選ぶならスペーシアが有利な場合もあります。
【スズキ】ハスラー

ハスラーは同じスズキ製でありながら、SUVテイストを取り入れた軽クロスオーバーです。全長は3,395mmですが、全高はスペーシアよりも100mm以上低く、スタイル性とアウトドア性を重視した設計が特徴です。
内装や装備もアクティブな印象を重視しており、タフな使い方を想定する人に人気です。対してスペーシアはファミリー向けの利便性を重視しており、用途によって選び分けるのが良いでしょう。
【ダイハツ】タント

タントは「ミラクルオープンドア」という助手席側ピラーレス構造が特徴的で、乗降性に優れた設計です。全長は3,395mmで同じですが、スライドドアの開口部の広さや助手席スライド機能が際立ちます。
スペーシアと比べると、内装の質感や収納力で若干劣る部分もありますが、介護用途や子育て世代には根強い人気があります。全体としてはスペーシアと同様に、室内空間の工夫がポイントです。
スペーシアがおすすめの人

スペーシアは以下のような人におすすめです。
軽自動車でありながら多くのニーズに対応しており、ファーストカーにもセカンドカーにも適した万能モデルです。
スペーシアに関するご相談は軽の森へ!
ここまで、スペーシアの全長をはじめとしたボディサイズや装備、安全性能、維持費などを詳しく解説してきました。スペーシアは全長3,395mmで取り回しも良く、広い室内や安全性能の高さも兼ね備えたバランスの良い軽ハイトワゴンです。どのグレードを選んでも高い満足度が得られる設計となっており、軽自動車の購入を検討している方には非常におすすめできます。
もし、グレード選びや維持費についてさらに相談したい場合は、ぜひ「軽の森」までお問い合わせください。実車の確認が可能ですので、お気軽にお近くの店舗へご来店ください。
ホンダ(N-BOX)
ダイハツ(タント)