未使用車にメーカー保証はつく?手続きの流れや対象外のケースも紹介|豆知識|トピックス|大阪の軽自動車・未使用車 専門店 軽の森
豆知識 2025年6月9日

未使用車にメーカー保証はつく?手続きの流れや対象外のケースも紹介

未使用車は「ほぼ新車」の状態で手頃な価格で購入できることから、多くの方に人気です。しかし、「新車と違ってメーカー保証はつかないのでは?」と不安に感じてしまう方も多いのではないでしょうか。

この記事では、未使用車に付帯するメーカー保証の種類やその手続き、対象外となるケース、さらには販売店独自の保証との違いまで、購入後に後悔しないための知識をわかりやすく解説します。安心してカーライフを始めるために、補償内容をしっかりと確認しておきましょう。

 

未使用車に付くメーカー保証は2つ

ディーラー

未使用車には「一般保証」と「特別保証」という2種類のメーカー保証が付帯するのが一般的です。これらは新車登録時点から有効であり、中古車として販売された後も一定の条件を満たせば継承できます。

それぞれの保証の違いや内容、期間について詳しく見ていきましょう。

1.一般保証

一般保証とは、新車登録から一定期間内に発生した製造上の不具合や不良に対して無償で修理や部品交換を行う保証です。

エアコンやカーナビ、ドアロックなどの電子・電装系部品や快適装備など幅広い部位が対象となり、日常的な使用の中で起こるトラブルへの備えとなります。

保証内容

一般保証では、以下のような多岐にわたる部品や機能が対象となります。

  • 電子制御装置(カーナビ、エアコンコントロールユニットなど)
  • パワーウィンドウ、集中ドアロックなどの快適装備
  • ランプ類、メーター類、スイッチ関係
  • その他電装系の部品

これらはすべて、通常の使用環境下で故障した場合に限って無償修理の対象となります。たとえば、カーナビの画面が映らなくなった、電動ミラーが動かないなどの不具合が該当します。ただし、経年劣化や消耗品(バッテリー、電球など)については対象外となるため注意が必要です。

保証期間

一般保証の期間は、多くのメーカーで「新車登録から3年間または走行距離60,000km以内」のいずれか早い方となっています。未使用車の場合、すでに登録済みのため、購入時点でこの期間の一部が経過している可能性があります。

例えば、新車登録から6か月経過した未使用車を購入した場合、一般保証の残期間は「あと2年6か月または走行距離60,000km以内」となります。保証が有効であるためには、保証継承の手続きが必要となる場合がある点にも留意してください。

2.特別保証

特別保証とは、エンジンやブレーキ、ステアリングといった「走行や安全に直結する重要部品」に対して提供される長期保証です。

車両の重大な不具合に対応するための保証であり、新車時の品質を維持するための基礎となります。

保証内容

特別保証では、以下のような安全性や走行性能に関わる主要部品が対象です。

  • エンジン(内部部品、オイルポンプなど)
  • トランスミッション(AT/CVT等の変速機関連)
  • ステアリング装置(ラック&ピニオンなど)
  • ブレーキ系(マスターシリンダー、ABSユニットなど)
  • サスペンション部品
  • 燃料供給・排気システム(燃料ポンプ、触媒など)

これらの部品において、製造上の不具合に関係する故障が発生した場合、無償修理が受けられます。安全に関わる重要部分であるため、対象部位は明確に定められており、走行性能や車両制御に関わる不具合が含まれます。

保証期間

特別保証の期間は「新車登録から5年間または走行距離100,000km以内」のいずれか早い方となるのが一般的です。一般保証よりも長期間で設定されており、走行距離も広くカバーされます。

未使用車の場合も、この期間内であれば保証を引き継ぐことが可能です。たとえば、登録から1年経過した未使用車を購入した場合は、残りの4年間または90,000km分の保証を受けられる計算になります。ただし、保証継承の手続きと定期点検の受検が条件となるため、購入後に速やかに対応することが大切です。

 

未使用車を購入したらメーカー保証継承をしよう!

自動車整備

未使用車を購入したら、ぜひメーカー保証の継承をおすすめします。手続きは少し手間がかかるかもしれませんが、いざという時に得られる安心感は計り知れません。

この手続きは、購入後のカーライフを快適に送る上で非常に重要なステップとなります。

メーカー保証継承とは

メーカー保証継承とは、新車登録時に付帯しているメーカー保証を、新しい所有者(未使用車の購入者)に正式に引き継ぐ手続きのことです。自動車メーカーは、新車として販売された車両に対して、その製造品質を保証するためにメーカー保証を提供します。

この保証は、通常、新車として初めて登録された際にその車両に付帯し、当時の名義人に紐付けられています。未使用車は、すでに一度登録(届出)が済まされているため、購入しただけでは自動的に保証が引き継がれるわけではありません。

この継承手続きを行うことで、購入した未使用車が新車と同様の保証内容よ期間を享受できるようになります。つまり、購入後に車の不具合が発生した場合でも、メーカー保証に基づいて無償で修理を受けられるようになるのです。

保証継承の手続きが必要な理由

メーカー保証は、通常、新車登録時の名義人に紐づいています。未使用車は一度名義登録がされているため、購入後に保証を有効にするには名義変更と併せて「保証継承」の手続きが必要です。

これを怠ると、せっかくメーカーが提供する手厚い保証が受けられない可能性があります。例えば、未使用車を購入し、名義変更は行ったものの保証継承をしていなかったとします。もし購入後すぐにエンジンの不具合が発生しても、メーカーのデータベース上では旧所有者の車両として認識されており、保証が適用されない、という事態になりかねません。

保証継承は、車の新しい正当な所有者であることをメーカーに届け出て、保証の権利を移転させるための重要な手続きなのです。この手続きを完了することで、日本全国どこのメーカー系ディーラーでも、車の保証修理を依頼できるようになります。

中古車販売店の保証との違い

中古車販売店が独自に提供する保証とメーカー保証は大きく異なります。この違いを理解しておくことは、保証を選ぶ上で非常に重要です。

比較項目 メーカー保証 販売店の独自保証
対象部位 一般保証・特別保証の広範囲 主に消耗本や一部部品
修理の対応拠点 全国の正規ディーラー 購入店または提携工場
修理対応の品質 メーカー基準の部品と技術 店舗により異なる
保証の継続性 条件を満たせば新車時と同等 店舗を変えると無効になることが多い
書類手続き メーカー所定の保証継承手続きが必要 店舗契約書のみで完結する場合もある

まず、中古車販売店の保証は、その販売店が独自に設定する保証であり、保証期間や対象部位が限定的であることが多いです。例えば、「3ヶ月または3,000km」「エンジンとミッションのみ」といったように、保証の範囲が狭く設定されているケースが少なくありません。

また、保証対象外のケースも多岐にわたる場合があります。さらに、この保証は基本的に購入した販売店でのみ有効であることが多く、遠方に引っ越した場合や、購入店が閉店してしまった場合には、保証が受けられなくなるリスクも考えられます。

一方、メーカー保証は、その車の製造元である自動車メーカーが提供する保証です。メーカー保証は、その車の品質に責任を持つメーカー自身が提供するため、非常に広範囲な部品が保証対象となり、全国に展開するメーカー系ディーラーであればどこでも保証サービスを受けることができるという大きなメリットがあります。

例えば、転勤や引っ越しで遠方に住むことになっても、転居先の最寄りのディーラーで保証修理を依頼できるため、非常に利便性が高いです。また、メーカー保証は、車の製造工程における不具合をカバーするため、信頼性も非常に高いと言えます。未使用車の場合、新車時からのメーカー保証が残っているため、これを継承することで、新車とほぼ同等の安心感を得ることができるのです。

 

未使用車でメーカー保証を受ける流れ3STEP

ディーラー

未使用車でメーカー保証を実際に受けるには、所定の手続きを段階的に進める必要があります。特にディーラーによる点検や名義変更は必須事項です。

ここではメーカー保証継承を行い、保証を有効にするための3つのステップを解説します。

STEP1.必要書類を準備する

メーカー保証継承には、以下の書類が必要です。

  • 車検証(登録情報の確認に使用)
  • 保証書(新車時に発行されたもの)
  • メンテナンスノート(定期点検の履歴が記載されている)
  • 申請者の本人確認書類(運転免許証など)

販売店が事前に用意してくれることもありますが、自分で用意する必要があるケースもあります。

特に保証書とメンテナンスノートが欠けていると、継承ができない場合もあるため、購入前に販売店へ書類の有無を確認しておくことが重要です。必要書類がそろったら、次のステップへ進みます。

STEP.2名義変更をする

必要書類の準備が整ったら、次に購入した未使用車の名義を、ご自身の名義に変更します。これは車の所有権を法的に移転するために必要な手続きです。

  • 中古車販売店が代行する場合: 多くの未使用車販売店では、購入時に名義変更の手続きを代行してくれます。この場合、あなたは必要書類を販売店に提出するだけで済み、販売店が陸運局での手続きを全て行ってくれます。これが最も一般的で手間がかからない方法です。
  • ご自身で行う場合: もしご自身で名義変更を行う場合は、管轄の陸運局(運輸支局または自動車検査登録事務所)に出向いて手続きをする必要があります。名義変更には、車検証、新所有者の印鑑証明書、実印、車庫証明書など、様々な書類が必要です。事前に陸運局のウェブサイトなどで必要書類や手続きの流れを確認し、不備がないように準備しましょう。

名義変更が完了すると、車検証の所有者欄があなたの名前に書き換えられます。この名義変更が完了しない限り、メーカー保証継承の手続きに進むことはできません。

STEP3.ディーラーで点検を受ける

名義変更が完了し、車検証がご自身の名義になったら、いよいよメーカー保証継承の最終ステップです。購入したメーカーのディーラーに連絡し、保証継承のための点検(有償)を予約します。これは、未使用車の状態がメーカー保証の対象として適正かどうかを確認するための点検です。

点検では主に以下の項目が実施されます。

  • エンジン・ブレーキ・電装系の動作確認
  • オイル・冷却水の状態確認
  • 整備記録の確認

点検完了後、ディーラーから「保証継承確認書」が発行され、これにより保証が購入者に正式に移転されます。点検費用は5,000円〜15,000円程度かかるのが一般的ですが、この費用は保証の安心料と考えると妥当です。

 

未使用車でもメーカー保証の対象外となるケース

営業マン

未使用車であっても、すべてがメーカー保証の対象となるわけではありません。条件を満たしていなかったり、手続きに不備があったりすると、保証が無効とされてしまう場合があります。

ここからは、メーカー保証の対象外となる代表的な例を5つ紹介します。

保証人の名義人が違う

メーカー保証は、原則として保証書に記載されている名義人に紐付いています。未使用車を購入した場合、車両は既に一度登録されており、保証書の名義は前の所有者(販売店やメーカー)のままになっているのが一般的です。

そのため、名義変更が完了しても、別途保証継承の手続きを行わない限り、保証書の名義は旧所有者のままです。この状態では、いざあなたの車に不具合が発生して保証修理を依頼しようとしても、メーカーのデータベース上ではあなたの車両として認識されておらず、保証が適用されない可能性が高いです。

保証継承は、新しい所有者であるあなたが、メーカー保証の権利を正式に引き継ぐための重要な手続きですので、必ず行いましょう。

定期点検を受けていない

メーカー保証は、定期的な点検整備を受けることを前提とした制度です。未使用車でも、一定の期間や走行距離に応じてディーラーなどで点検を受けていない場合、保証が打ち切られることがあります。たとえば、法定12か月点検や車検前点検などの整備履歴が未記録のままだと、「管理不備」とみなされ、保証修理を拒否されるリスクがあります。

点検の有無はメンテナンスノートや整備記録簿で確認できます。購入後すぐに点検を受け、継続的に整備履歴を記録しておくことで、保証の有効性を維持することができます。

車を改造した

メーカー保証は、メーカーの定める標準状態の車に対して適用される保証です。そのため、購入後に違法な改造や、メーカーが認めていない部品の取り付けを行った場合、その改造が原因で発生した故障はもちろんのこと、場合によっては改造とは直接関係のない部分の故障についても保証対象外となる恐れがあります。

これは、改造によって車の設計バランスが崩れたり、部品に想定外の負荷がかかったりする可能性があることが理由です。

たとえ見た目の変更であっても、メーカーが指定していないエアロパーツやホイールの取り付けなど、車の性能や安全に影響を及ぼす可能性のある改造は、保証の適用に影響を与える可能性があるため、事前にディーラーに確認することが賢明です。

保証継承前に故障した

未使用車を購入し、メーカー保証継承の手続きを行う前に故障が発生した場合、その故障は保証の対象外となることがあります。これは、保証継承が完了するまでは、その車の保証が旧所有者にあると見なされるためです。

例えば、未使用車を購入してすぐに長距離ドライブに出かけ、その途中で故障が発生したとします。もし保証継承の手続きがまだ完了していない状態であれば、その修理費用は自己負担となる可能性が高いです。

そのため、未使用車を購入したら、できるだけ早く保証継承の手続きを進めることが、予期せぬ出費を避ける上で非常に重要です。

自然故障ではない

メーカー保証の対象となるのは、製造上の不具合や自然故障です。「自然故障」とは、通常の使用状況下で、製品の構造や材料の欠陥により発生する故障のことであり、以下のようなケースは保証の対象外となります。

  • オイル交換を怠ったことによるエンジン故障
  • 衝突や事故による損傷
  • 水没や浸水
  • 荷物の積載過多によるサスペンション破損
  • これらの対象外となるケースを理解しておくことで、どのような場合に保証が適用され、どのような場合に自己負担となるのかを把握し、いざという時に冷静に対応できるようになります。

  

未使用車の保証で確認するポイント

自動車販売店

未使用車を購入する際は、価格や車種だけでなく「保証内容」も重要なチェックポイントです。保証の範囲・有効期間・追加オプションの有無によって、将来的な維持費や安心感が大きく異なります。

ここでは、確認すべき3つのポイントを解説します。

保証される内容

まず確認すべきは、「どの部品やトラブルが保証の対象になるか」です。販売店が独自に提供する保証は、エンジンやトランスミッションなど主要部位のみを対象とする簡易保証の場合があります。曖昧な表現ではなく、具体的な部品名やシステムの名称で確認することで、後々のトラブルを防ぐことができます。

一方で、メーカー保証は一般・特別保証の2段構えで幅広い部位を網羅しています。

購入前には以下をチェックしましょう。

  • 対象部品のリスト
  • 免責事項(保証されない故障)
  • 保証書の発行有無

また、保証を受けるにはディーラー点検が条件となることも多いため、整備履歴や点検スケジュールの確認も忘れずに行ってください。

追加保証

販売店やディーラーによっては、オプションで「追加保証(延長保証)」を提供している場合があります。これは、メーカー保証終了後も一定期間、部品交換や修理が無償で受けられる制度です。

たとえば、

  • 通常3年保証 → 延長して5年に
  • 距離制限60,000km → 100,000kmに拡大

ただし、追加保証には費用が発生します。価格は1万円〜5万円程度とさまざまなので、内容と費用のバランスを比較して選ぶと良いでしょう。また、販売店によっては「保証の対象範囲」が異なるため、必ず契約前に細かく確認することが大切です。

期間の延長

未使用車に限らず、近年は「長期保証」を求めるユーザーが増えていることから、多くのディーラーや中古車販売店で保証期間の延長サービスが提供されています。特に、長期間同じ車に乗る予定がある方にとって、保証延長は安心材料となります。

保証の種類はさまざまですが、主に以下のような延長方式があります。

  • 年単位での延長(+1年、+2年など)
  • 特定部品のみの延長(エンジン・ミッション限定など)
  • 距離無制限プラン

メーカー保証とは別に販売店が用意しているプランもありますので、「何年乗る予定か」「使用環境はどうか」に応じて適切な延長保証を選びましょう。

 

未使用車の保証に関するご相談は軽の森へ!

未使用車の購入を検討している方にとって、保証の有無や内容は将来の安心に直結する重要な要素です。メーカー保証が付いているか、継承手続きが必要か、対象部位や保証期間はどれほどかなど、見落としがちな点も多くあります。

「軽の森」では、未使用車の保証内容についてもわかりやすくご案内し、追加保証のご提案などワンストップでサポートしております。ご購入後のトラブルにも迅速に対応できるネットワーク体制を整えておりますので、未使用車のご購入をご検討の方は、ぜひ一度ご相談ください。

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この記事を書いた人
営業
森田龍太朗
Ryutaro Morita
ヨシダオートサービスに入社して7年目。整備士を経て現在は営業や仕入れの業務をしています。 ブログ記事を通して自動車販売店独自の目線でお客様にお得でタメになる情報をお届けしていきます。 資格としては自動車整備学校にて二級自動車整備士を取得しております。