N-BOXは、ホンダが誇る人気の軽ハイトワゴンで、使い勝手や快適性から多くのドライバーに愛されています。
そんなN-BOXの性能を最大限に引き出すために欠かせないのが「タイヤサイズの適正な把握と管理」です。タイヤサイズはグレードや駆動方式、カスタム仕様かどうかなどで異なり、交換時期やインチアップの可否にも関係します。
本記事では、N-BOXのタイヤサイズを世代別に整理しつつ、調べ方や交換のタイミング、インチアップの可否についても詳しく解説します。
N-BOXのタイヤサイズは?グレード別に紹介

N-BOXのタイヤサイズは、初代(JF1/JF2)から最新の3代目(JF5/JF6)まで、グレード・駆動方式・パッケージ内容によって異なります。
ここでは世代別・代表的なグレードを中心に、タイヤサイズを一覧形式でわかりやすく紹介します。
初代N-BOX(JF1/JF2)

▲標準モデル

▲カスタムモデル
初代N-BOXは2011年に登場し、FF(JF1)と4WD(JF2)でラインアップされました。標準モデルでは多くが「155/65R14」サイズのタイヤを装着しています。
ターボ車やカスタム仕様、GターボLパッケージなどでは「165/55R15」のインチアップ仕様も見られます。リム径が異なるため、ホイール選定時は注意が必要です。
また、グレードごとに装着タイヤが異なるので、実車での確認も重要です。
2代目N-BOX(JF3/JF4)

▲標準モデル

▲カスタムターボモデル
2代目(JF3:FF/JF4:4WD)は2017年にフルモデルチェンジされ、より洗練されたデザインと走行性能が特徴です。標準モデルの多くは「155/65R14」を採用し、上級グレードやカスタムモデルでは「165/55R15」が標準装備されます。
特にN-BOXカスタム ターボ仕様では15インチのアルミホイールを装備し、視覚的にもスポーティな印象を与えます。走行性能と快適性を両立したサイズ設計がなされています。
3代目N-BOX(JF5/JF6)

▲標準モデル

▲カスタムモデル
最新の3代目N-BOXは2023年に登場し、さらに快適性と安全性能が向上しています。タイヤサイズもグレードごとに異なり、標準車では「155/65R14」が中心です。
一方で、N-BOXカスタムやターボパッケージでは「165/55R15」が装備され、より安定感のある走行が可能です。JF5はFF、JF6は4WDで、どちらもタイヤサイズに大きな違いはないものの、グレードによってホイール形状が異なるため、交換時は注意が必要です。
N-BOXのタイヤサイズを調べる方法

N-BOXのタイヤサイズを調べるには、タイヤの側面や車体の空気圧ラベル、取扱説明書、ホンダの公式サイトなど複数の方法があります。
ここでは、タイヤ表記の読み方とあわせて、正しい調べ方をわかりやすく解説します。
そもそもタイヤサイズの表記ルールとは
タイヤには「155/65R14」のような表記が刻印されており、これがタイヤサイズを示します。
この表記には、幅(mm)・扁平率(%)・構造・リム径(インチ)などの情報が含まれており、タイヤ選びや交換の際に必ず確認すべき要素です。
数字・アルファベットの意味
例
「155/65R14」
この表記は以下の意味を持ちます。
つまり、「155/65R14」は、幅155mm、高さが約100.75mm(155×0.65)、ホイール直径が14インチのラジアルタイヤを示します。
断面層・扁平率・リム径について
断面幅(mm) | 155、165など。車両の重量や走行安定性に影響。 |
偏平率(%) | 60、65など。数字が小さいほど薄く、スポーティな印象になりますが、乗り心地は硬めになります。 |
リム径(インチ) | 14、15など。インチアップ・ダウン時に重要。 |
例えば、N-BOXカスタム ターボで使用される「165/55R15」は、標準「155/65R14」より幅が広く、扁平率が低く、ホイール径が1インチ大きくなっています。
見た目や走行性能が向上しますが、段差での衝撃は強くなります。タイヤ選びは見た目だけでなく、使用環境や走行距離も考慮することが大切です。
タイヤサイズを調べる方法
タイヤサイズは、車体や書類などの複数の場所で確認できます。
以下に主な方法を4つ紹介します。それぞれの特徴と注意点を把握しておくと、間違いのないタイヤ選びが可能になります。
公式サイト
ホンダの公式サイトでは、各車種の諸元情報が公開されており、グレード別に標準タイヤサイズが確認できます。特に新車購入時やインチアップを検討している場合は、正確な情報を得るためにも公式情報の確認が重要です。
また、アクセサリーカタログにもタイヤ・ホイールの対応サイズが記載されているため、ホンダ純正オプションを検討している人にも便利です。
取扱説明書
N-BOXに付属している「取扱説明書」にもタイヤサイズが明記されています。
タイヤサイズだけでなく、空気圧・ローテーションのタイミング・交換方法まで詳しく記載されており、実用的な情報が豊富です。車を購入した際に保管しておくことが推奨されますが、紛失してしまった場合はホンダの販売店やWEBから再取得できることもあります。
タイヤの側面
装着されているタイヤの側面には、「155/65R14」などのサイズ情報が刻印されています。実際の装着タイヤの確認にはこの方法が最も確実です。
ただし、社外タイヤに交換されている場合は、純正サイズとは異なる可能性もあるため、標準サイズと一致しているかを必ず確認するようにしましょう。
空気圧ラベル
車体のドア内側や給油口フタ裏に貼付されている「空気圧ラベル」にもタイヤサイズと適正空気圧が記載されています。これはメーカーが推奨する情報であり、適正なメンテナンスのためにも重要です。
特に、タイヤ交換後や空気圧チェック時には、このラベルの内容を基準に設定しましょう。ドライバーが簡単に確認できる有用な情報源です。
N-BOXのタイヤを交換するタイミング

タイヤは消耗品であり、一定の走行距離や年数で交換が必要です。N-BOXに適した交換タイミングを知ることは、安全運転の基本です。
ここではタイヤの寿命の目安と、残り溝の深さによる判断基準を解説します。
一般的なタイヤの寿命
タイヤの寿命は使用環境やメンテナンス状況によって異なりますが、一般的には走行距離にかかわらず年数を基準に判断するのが一般的です。劣化したタイヤはグリップ力が低下し、雨天時のスリップリスクが増すため注意が必要です。
ノーマルタイヤ:4~5年
ノーマルタイヤ(サマータイヤ)は、素材の性質上、製造から約4〜5年が寿命の目安とされています。ゴムは時間の経過とともに硬化・ひび割れを起こすため、使用頻度が少なくても経年劣化は避けられません。
タイヤの製造年週(例:R1年 第25週→「2521」表記)を確認し、4年以上経過していれば交換を検討しましょう。摩耗や空気圧管理が適切でない場合、寿命がさらに短くなることもあります。
スタッドレスタイヤ:3~4年
スタッドレスタイヤは、ゴムが柔らかいため劣化が早く、寿命は3〜4年程度です。表面の細かい溝が雪や氷上でのグリップ力に重要ですが、この溝が摩耗すると性能が大きく低下します。また、気温の高い時期に使用すると摩耗が加速するため、季節ごとの履き替えと保管管理が重要です。スタッドレスには「プラットフォーム」と呼ばれる摩耗限界の目印があり、これが出たら即交換が必要です。
タイヤの残りの溝が4㎜以下
タイヤの溝が4mm以下になると排水性能が著しく低下し、特に雨天時のスリップ事故の原因となります。新品時の溝は約8mmあり、1.6mmを下回ると車検にも通りません。一般的には残り溝が4mmを切った時点での交換が推奨されます。
タイヤには「スリップサイン」と呼ばれる突起があり、これが露出している場合は法的にも使用不可です。定期的なチェックを行い、早めの交換が安全運転に繋がります。
N-BOXはインチアップできる?

N-BOXは、ホイールやタイヤのサイズを大きくする「インチアップ」が可能です。
ただし、メリット・デメリットを正しく理解し、車検対応や走行性能に配慮する必要があります。以下で詳しく解説します。
インチアップは可能
結論から言えば、N-BOXはインチアップが可能です。
純正サイズが14インチの場合でも、15インチや16インチへの変更は物理的に対応可能です。実際にカスタム仕様やターボモデルでは15インチが標準装備されていることもあり、スタイリングや走行性能を高める目的でインチアップするユーザーも少なくありません。
ただし、適正な外径の範囲内での変更に限られ、極端な変更は速度計の誤差や車検非対応になるリスクがあるため、専門店に相談しての施工が望ましいです。
インチアップのメリット
インチアップの主なメリットは以下のとおりです。
タイヤの扁平率が下がることで路面との接地感が増し、操舵性が高まります。また、大径ホイールによる足元のドレスアップ効果は、ドライバーの満足感にも繋がります。ただし、乗り心地やタイヤコストへの影響を理解しておく必要があります。
インチアップのデメリット
インチアップには以下のようなデメリットもあります。
扁平率が低いほどタイヤのクッション性が減り、路面の凹凸をダイレクトに拾いやすくなります。
また、純正より重くなると加速性能や燃費にマイナスの影響が出ることも。安全性・快適性を損なわない範囲での調整が重要です。
インチダウンもできる?
インチダウンも技術的には可能です。
ただし、カスタムグレードやターボ車のように15インチが標準の場合、14インチに戻すとブレーキキャリパーとの干渉の可能性があり、注意が必要です。タイヤの厚みが増えることで乗り心地は向上する一方、操縦性が低下することもあります。
安全性を最優先するなら、メーカー指定サイズを維持するのが安心です。インチダウンを検討する際も、信頼できるタイヤ専門店や整備工場での確認を推奨します。
N-BOXのタイヤ交換を依頼できる場所

N-BOXのタイヤ交換は、自分で行うよりも専門の業者に依頼する方が安心です。ここでは、タイヤ交換が可能な代表的な場所と、それぞれの特徴を紹介します。
ディーラー
ホンダの正規ディーラーでは、純正タイヤやオプション品の取り扱いがあり、N-BOXに最適なタイヤ交換が可能です。整備士は車種ごとの仕様に精通しており、安心して任せられます。
また、車検や点検のタイミングとあわせて作業を依頼することで、効率的にメンテナンスが行えます。価格はやや高めですが、保証やアフターサービスの充実が強みです。
整備工場
地域の整備工場では柔軟な対応が可能で、社外タイヤや持ち込みタイヤの交換にも応じてくれるケースが多いです。料金はディーラーよりも割安であることが多く、地域密着型の信頼関係が築ける点も魅力です。
ただし、店舗によって技術力に差があるため、実績や口コミの確認をおすすめします。
ガソリンスタンド
一部のガソリンスタンドでは、タイヤ交換や空気圧チェックなどのサービスを行っています。
急なパンクや出先での対応が必要な場合に便利ですが、専門性には限りがあるため、複雑な作業やカスタムタイヤには不向きです。簡易的な交換や点検には利用価値があります。
タイヤ専門店
オートバックスやタイヤ館、フジ・コーポレーションなどのタイヤ専門店は、品揃えが豊富で価格も比較的リーズナブルです。
タイヤサイズやグレードに応じた適正な提案が受けられ、スタッフの知識も豊富。季節のキャンペーンやWEB予約も活用でき、効率的なタイヤ選びが可能です。
カー用品店
イエローハットやジェームスといったカー用品店も、タイヤ販売から交換作業まで対応しています。
幅広い車種に対応しており、ホイールとのセット販売も充実しています。店頭での相談や即日交換にも対応できる点が利点です。ポイント還元などの独自サービスも魅力のひとつです。
N-BOXのタイヤサイズに関するご相談は軽の森へ!
N-BOXはその人気の高さから、多様なタイヤサイズやグレードが存在し、選び方にも慎重さが求められます。
この記事では、タイヤサイズの確認方法から交換タイミング、インチアップの注意点まで網羅的に解説しました。
タイヤは車の性能や安全性を左右する重要なパーツです。不安や疑問がある場合は、軽自動車に特化した専門店「軽の森」への相談をおすすめします。プロの整備士が、お客様の車両に最適なタイヤ選びをサポートし、確実で安心なタイヤ交換を提供します。まずは気軽にご相談ください。