「デザインが可愛くて、アウトドアにも便利そう」「ハスラーが気になるけど、実際の維持費ってどれくらいかかるのか分からない」
そうお考えの方も多いのではないでしょうか。車両本体価格だけでなく、車を所有し続けるためには、税金や保険、ガソリン代、メンテナンス費用などさまざまな「維持費」が発生します。特に初めて軽自動車を検討されている方にとっては、その費用の全体像を掴むのは難しいかもしれません。
結論から言うと、ハスラーは軽自動車であるため、普通車と比較して維持費は安い傾向にあります。
この記事では、ハスラーを所有する際にかかる費用を項目ごとに徹底的に解説し、具体的な節約のポイントもご紹介します。この記事を読めば、ハスラーの維持費に対する不安が解消され、安心して購入を検討できるようになるでしょう。
ハスラーの維持費の内訳と特徴
ハスラーの維持費を考えるうえで、まずその内訳を理解することが大切です。維持費は「必ずかかる固定費」と「使い方によって変動する変動費」の2つに分けられます。ハスラーは軽自動車規格のため、税金面で優遇されているのが大きな特徴です。
・ハスラーの燃費性能とガソリン代の目安
・年間維持費のイメージを掴むためのポイント
維持費に含まれる主な費用
車検
車検は、正式には「自動車検査登録制度」といい、国が定める安全基準や公害防止基準を満たしているかを確認するための検査です。新車登録から3年後、以降は2年ごとに受けることが義務付けられています。
車検費用には、以下の2種類が含まれます。
| 法定費用 (必ずかかる費用) |
・自動車重量税 ・自賠責保険料 ・印紙代 |
| 車検基本費用・整備費用 (依頼先によって変動する費用) |
・点検、整備技術料 ・代行手数料 ・部品交換費用 |
軽自動車であるハスラーは、普通車に比べて自動車重量税が安く、車検費用全体も比較的抑えられます。
自動車税
自動車税は、毎年4月1日時点の車の所有者に対して課せられる地方税です。ハスラーは軽自動車なので、「軽自動車税(種別割)」という税金がかかります。
普通車の場合、排気量に応じて税額が上がりますが、軽自動車は排気量が660cc以下と決まっているため、税額は一律です。
| ハスラー(自家用軽自動車)の税額(標準) | 年間10,800円 |
これは普通車の最も低いランク(1,000cc以下)の約半額であり、ハスラーの維持費が安い大きな要因のひとつです。
ガソリン
ガソリン代は、車の燃費性能と走行距離、そしてガソリン価格によって変動する費用です。ハスラーは燃費性能が高い軽自動車であり、レギュラーガソリンを使用するため、燃料代も抑えやすいのが特徴です。
任意保険
自賠責保険とは別に、万が一の事故に備えて自分で加入する保険です。名前の通り加入は「任意」ですが、対人・対物賠償が無制限のプランを選ぶのが一般的で、ほとんどの人が加入しています。
保険料は、運転者の年齢、等級(事故歴)、補償内容、車両保険の有無など、さまざまな要因で大きく変動します。若い方や初めて車を持つ方は高くなりがちですが、ハスラーのような軽自動車は、一般的に普通車よりも車両保険料が安くなる傾向があります。
メンテナンス費
車を安全に、長く乗り続けるために欠かせない費用です。主に、消耗品の交換にかかる費用を指します。
| 主な消耗品例 | ・エンジンオイル、オイルフィルター ・タイヤ ・バッテリー ・ワイパーブレード ・ブレーキパッド |
これらの交換タイミングは、走行距離や使用状況によって変わりますが、オイル交換のように数ヶ月ごとに必要なものもあります。日々の点検や定期的な交換を怠ると、大きな故障につながり、かえって修理費が高くなる可能性があるため、計画的なメンテナンスが重要です。
ハスラーの燃費性能とガソリン代の目安
ハスラーの燃費性能は、軽自動車のなかでも優秀です。現行モデル(2025年時点)のWLTCモード燃費は以下の通りです。
| グレード | 駆動方式 | WLTCモード燃費 |
| HYBRID X/G | 2WD | 約25.0km/L |
| HYBRID X/G | 4WD | 約23.4km/L |
【ガソリン代の目安計算】
・年間走行距離:10,000km
・実燃費:20.0km/L(カタログ値よりやや低めに設定)
・ガソリン単価:170円/L
この計算はあくまで目安ですが、ハスラーは燃費がいいため、日々の燃料コストを低く抑えることが可能です。
年間維持費のイメージを掴むためのポイント
ハスラーの年間維持費のイメージを掴むには、まず「必ずかかる固定費」を合計してみましょう。(※任意保険料とメンテナンス費は除く)
| 費用項目 | 支払い頻度 | 概算費用(年間) | 備考 |
| 軽自動車税 | 年に1回 | 10,800円 | 毎年5月頃に納税 |
| 自賠責保険料 | 2年ごと | 約9,000円 | 2年分で約17,540円 |
| 自動車重量税 | 2年ごと | 約4,100円 | 2年分で6,600~8,200円 |
| 合計(最低固定費) | 約23,900円 | 任意保険、ガソリン代等は含まず |
ここに、任意保険料(例:約30,000円~70,000円)、ガソリン代(例:約85,000円)、メンテナンス・消耗品費(例:約30,000円)を加算することで、よりリアルな年間維持費の総額が見えてきます。
ハスラーにかかる税金のポイント
車にかかる税金は種類が多く複雑ですが、ハスラーが軽自動車であることで、普通車に比べて非常に優遇されています。
・環境性能割や自賠責保険の概要
・税金の軽減措置や免疫措置について
自動車税・重量税のしくみと支払い時期
軽自動車税(種別割)
・しくみ:排気量に関係なく、一律の税額が適用されます。
・税額:年額10,800円
・支払い時期:毎年5月頃。納付書が自宅に届きます。
・注意点:新車登録から13年を超えると、重課(税額が約20%アップ)の対象となります。
自動車重量税
・しくみ:車両の重量に応じて課税される国税ですが、軽自動車は普通車と異なり、車両重量に関係なく一律です。
・税額:6,600円
・支払い時期:車検時にまとめて支払います。(新車購入時、初回車検時、以降2年ごとの車検時)
・エコカー減税:燃費性能や排出ガス性能に優れた車は、この税金が免税または軽減されます。ハスラーは「マイルドハイブリッド」を搭載しており、新車購入時にエコカー減税の対象となることが多いです。
環境性能割や自賠責保険の概要
環境性能割
・しくみ:2019年10月に、それまでの「自動車取得税」に代わって導入された税金です。燃費性能に応じて、取得時(購入時)に課税されます。
・税率:0%〜3%(軽自動車は0%〜2%)
・特徴:燃費基準達成度が高い車ほど税率が低くなります。ハスラーは環境性能に優れているため、非課税(0%)となるグレードが多いです。
自賠責保険
・概要:正式名称は「自動車損害賠償責任保険」といい、法律で加入が義務付けられている強制保険です。
・目的:交通事故の被害者救済を目的としており、対人賠償(相手のケガや死亡)のみに適用されます。自分のケガや車の修理代、相手の車の修理代などは補償されません。
・特徴:軽自動車も普通車も、保険料は全国一律です。
税金の軽減制度や免税措置について
ハスラーのような軽自動車(とくにマイルドハイブリッド搭載車)は、国の定める燃費基準を達成しているため、エコカー減税の恩恵を受けることができます。
・自動車重量税:新車購入時に免税となる
・環境性能割:新車購入時に非課税となる
これらの税制優遇によって、新車購入時の初期費用と車検時の費用が軽減されるため、「維持費の安さ」に大きく貢献しています。
購入を検討する際は、必ず販売店で適用される税額を確認しましょう。
ハスラーの保険適用と選び方
万が一の事故に備える保険は、維持費の中でも大きな割合を占めます。自賠責保険と任意保険の違いを理解し、賢く任意保険を選ぶことが節約の鍵となります。
・保険料の相場と節約方法
任意保険と自賠責保険の違いと特徴
| 項目 | 自賠責保険 | 任意保険 |
| 加入義務 | 義務(強制) | 任意 |
| 補償範囲 | 対人事故のみ (相手の怪我や死亡) |
対人・対物・人身傷害など (補償範囲を自由に設定できる) |
| 保険金額 |
上限がある |
自由に設定可能 (対人・対物無制限が一般的) |
| 支払い元 | 国が定めた保険会社 | 自分で選んだ保険会社 |
| 目的 | 交通事故被害者の最低限の救済 | 自賠責ではカバーできない損害の補償 |
ハスラーに乗る上で最も重要なのは、任意保険です。自賠責保険だけでは、相手の車の修理代(対物賠償)や、自分の車の修理代(車両保険)、示談交渉など、大きな事故に対応できません。
保険料の相場と節約方法
ハスラーの任意保険料の相場は、年間3万円~7万円程度が目安ですが、運転者の条件によって大きく変動します。
保険料の相場を左右する主な要因
- 年齢条件
20代など若い方や免許取得して間もない方は高く、30歳以上やゴールド免許の方は安くなります。 - 等級(ノンフリート等級)
新規加入時は6等級からスタートし、無事故で保険を使い続けないと毎年1等級ずつ上がり、割引率が最大63%(20等級)になります。事故を起こすと等級が下がり、保険料が割高になります。
- 車両保険の有無
自分の車の修理代を補償する「車両保険」を付けた場合、保険料は高くなります。ただし、ハスラーは普通車よりも車両保険の保険料が比較的安価な傾向があります。 - 補償内容
「対人・対物無制限」は必須ですが、弁護士費用特約やロードサービスの内容などによっても変わります。
任意保険の節約方法
・年齢条件の設定
運転する可能性のある最も若い人の年齢に合わせて条件を設定しましょう。もし家族で自分だけが運転するなら、「本人限定」や「年齢条件の引き上げ」で保険料が下がります。
・車両保険の検討
新車でローンが残っている場合は加入が安心ですが、車両保険の「免責金額」(事故の際、自己負担する金額)を高く設定することで、保険料を下げることができます。
・通販型(ダイレクト)保険の利用
代理店を通さないネット系の保険会社は、人件費が抑えられる分、保険料が安い傾向があります。
・一括見積もりサービスの活用
複数の保険会社を比較することで、最も安い保険会社を見つけられます。ハスラーの保険料を把握する上で最も有効な方法です。
定期メンテナンスで長く安心して乗るためのポイント
維持費の節約は大切ですが、メンテナンスを怠ると燃費の悪化や大きな故障につながり、結果的に高額な修理費がかかることになります。
ハスラーに長く安心して乗るために、定期的なメンテナンスは必須です。
・メンテナンス時に気をつけたい注意点
消耗品交換の費用目安と交換タイミング
| 消耗品 | 交換のタイミング | 費用目安 | 節約のポイント |
| エンジンオイル | 5,000km走行ごと、または6ヶ月ごと | 3,000円~6,000円 |
カー用品店やガソリンスタンドでも交換可能。 |
| オイルフィルター | オイル交換2回に1回 | 1,500円~3,000円 | オイルとセットで交換すると工賃が割引になる場合がある。 |
| タイヤ | 3年~5年ごと、または溝が1.6mm以下 | 4本で30,000円~60,000円 | ネットで購入し、持ち込み交換を依頼すると費用が抑えられる場合がある。 |
| バッテリー | 2年~3年ごと | 10,000円~20,000円 | 寒冷地では特に注意。ハイブリッド車は専用な場合も。 |
| ブレーキパッド | 30,000km~50,000km走行ごと | 1箇所5,000円~10,000円 |
車検時など、プロに点検してもらい摩耗状況を確認する。 |
※上記の費用はあくまで目安であり、部品の種類や依頼する整備工場によって大きく変動します。
エンジンオイルの重要性
エンジンオイルは、エンジン内部の循環や冷却、洗浄などの重要な役割を担っています。交換を怠ると、燃費が悪化するだけでなく、最悪の場合エンジンが焼き付いてしまい、数十万円単位の修理費がかかることがあります。ハスラーを快適に乗り続けるために、最も基本的なメンテナンスです。
メンテナンス時に気をつけたい注意点
・点検整備記録簿の保管
車検や定期点検の記録が記載された書類は、車のメンテナンス履歴を示す重要な書類です。下取りや売却時の査定額にも影響するため、大切に保管しましょう。
・異常を感じたらすぐに相談
「なんだか音が違う」「ブレーキの効きが悪い」など、いつもと違う異常を感じたら、すぐにプロの整備士に相談しましょう。早期発見が、結果的に修理費の節約につながります。
・ディーラーと町の整備工場の使いわけ
| ディーラー | ハスラーの専門知識が豊富で、純正部品を使った確実な整備が受けられますが、費用は高めになる傾向があります。 |
| 町の整備工場 | 費用が安く抑えられる場合が多いですが、整備士のスキルや使用する部品の品質に差が出る可能性があります。 |
ハスラーの維持費を抑えるための具体的な方法
ハスラーはもともと維持費が安い車ですが、さらに費用を抑えるための具体的な工夫をご紹介します。
・保険料や車検費用を見直すコツ
燃費を良くするための運転の工夫
ガソリン代は変動費の中で最も大きな割合を占めます。運転方法を少し変えるだけで、燃費が良くなりガソリン代を節約できます。
- 急発進・急加速を避ける
アクセルをゆっくり踏み込み、なめらかに発進することを心がけましょう。エコドライブの基本です。 - 一定速度での走行を心がける
加速・減速を繰り返すよりも、一定の速度で走るほうが燃費は向上します。
ハスラーに搭載されているクルーズコントロールを活用するのも有効です。 - 不要な荷物を積まない
車体が重くなると、発進時や加速時に多くの燃料を消費します。不要な荷物(ゴルフバッグ、キャンプ用品など)は、必要なとき以外は車から降ろしておきましょう。 - タイヤの空気圧を適正に保つ
空気圧が低いとタイヤの転がり抵抗が増し、燃費が悪化します。月に一度は空気圧をチェックしましょう。運転席ドアの内側などに記載されている適正空気圧を保つのが理想です。
保険料や車検費用を見直すコツ
任意保険を見直すコツ
・補償内容の無駄を省く
「弁護士費用特約」は必要ですが、あまり使わない「レジャー特約」など、オプションを見直しましょう。
とくに、対人・対物賠償は「無制限」が基本ですが、車両保険は車の年式や価格によって外すことを検討しても良いでしょう。
・インターネット割引の活用
通販型保険では、インターネットからの申し込みで数千円の割引が適用される場合があります。
車検費用を見直すコツ
・相見積もりを取る
ディーラー、町の整備工場、車検専門店など、複数の業者から見積もりを取り、料金とサービス内容を比較しましょう。
・「ユーザー車検」の検討
整備を自分で行い、検査のみを運輸支局に持ち込む方法です。法定費用以外の費用を大幅にカットできますが、車の整備知識が必要です。
・「予防整備」を心がける
日頃からオイル交換などの軽整備をこまめに行うことで、車検時に「大きな部品交換」が必要になる事態を避けられます。
ハスラーの維持費に関するご相談は軽の森へ!
スズキのハスラーは、そのポップな見た目と高い実用性に加え、軽自動車という規格の恩恵により、普通自動車と比べて税金、保険、車検、燃費のあらゆる面で維持費が安いことがお分かりいただけたかと思います。
ハスラーを長く快適に乗るためには、維持費の全体像を理解し、賢く節約することが大切です。
「自分の年齢や使用状況だと、具体的にどれくらいの維持費がかかるの?」「どのグレードが一番維持費を抑えられる?」といった、お客様1人ひとりのライフスタイルに合わせた具体的なご相談は、ぜひ「軽の森」にお任せください。
お客様の疑問を解決し、最適な1台を見つけるお手伝いをさせていただきます。
皆さまからのお問い合わせ・ご予約を心よりお待ちしております。
出典・画像引用
スズキ(ハスラー)





