スズキの人気軽自動車であるスペーシアは、その圧倒的な車内空間の広さと使い勝手の良さから、ファミリー層だけでなくアウトドア派の方々からも絶大な支持を得ています。
とくに、車内をまるで部屋のように活用できる「フルフラット化」は、スペーシアを所有するうえでの最大の醍醐味と言っても過言ではありません。
車中泊でゆったりと横になったり、大きな家具や自転車を積み込んだりと、シートアレンジひとつでその用途は無限に広がります。
しかし、初めてスペーシアを手にした方やこれから購入を検討している方のなかには、具体的にどのようにシートを動かせば理想的な平らな空間が作れるのか、あるいは完全に平らになるのかといった疑問をお持ちの方も多いでしょう。
本記事では、スペーシアをフルフラットにするための具体的な手順や、知っておいてほしい注意点、さらにはその広さを最大限に活かす活用シーンまで、余すところなく解説していきます。
スペーシアのシートはフルフラットにできる?
スペーシアの購入を考えている方がもっとも気になるポイントのひとつが、シートを倒した際にどれだけ平らな空間が生まれるかという点でしょう。
結論から伝えると、スペーシアのシートは非常に柔軟な設計がされており、簡単な操作でフルフラットに近い状態を作り出すことが可能です。
ここでは、その可能性と基本的なスペックについて深く掘り下げていきます。
・シートアレンジの種類と注意点
・スペーシアの基本情報
スペーシアでフルフラットにできる?
スペーシアは、軽自動車の中でも「スーパーハイトワゴン」と呼ばれるジャンルに属しており、もともと天井が高く床が低い設計になっています。この構造を活かして、シートアレンジによって広大なフラットスペースを作り出すことができます。
完全に真っ平らな「畳のような床」を想像すると、シートの厚みや背もたれの起伏によるわずかな段差は生じますが、大人が横になって休息を取ったり、底の平らな荷物を安定して置いたりするには十分すぎるほどの平滑性が確保されています。
特に現行モデルや近年のモデルでは、シートの格納機能が洗練されており、少ない力でスムーズにフラットな状態へ移行できるよう工夫されています。
シートアレンジの種類と使い方
スペーシアの魅力は、単に後ろに倒れるだけでなく、用途に合わせた多彩なシートアレンジが用意されている点にあります。
例えば、助手席側だけを前後に長く倒してサーフボードのような長尺物を積むモードや、後部座席をすべて床下に格納するようにして広大な荷室を作るモード、さらには前席と後席を連結させてソファのようにくつろげるモードなどがあります。
これらの操作は、シートについているレバーやストラップを引くだけで簡単に行えるようになっており、女性や力の弱い方でも迷わずにアレンジを楽しむことができます。
それぞれのモードがどのようなシーンに適しているかを理解することで、スペーシアの利便性は飛躍的に向上します。
スペーシアの基本情報
フルフラット化を検討するうえで、まずは土台となるスペーシアのサイズ感を正しく把握しておくことが重要です。
軽自動車という限られた規格のなかで、どれだけの空間が確保されているのかを数値で見ていきましょう。
荷室寸法・広さ
スペーシアの荷室は、後部座席をもっとも前にスライドさせた状態や、折りたたんだ状態でこそ本当の良さを発揮します。
荷室の開口部は地上高が低く抑えられており、重い荷物や自転車の積み込みがラクに行えるのが特徴です。
後輪の張り出しが少ないため、四角い箱のような空間が確保されており、デッドスペースがほとんどありません。
これによりキャンプ道具一式を詰め込んだり、引っ越し時の大きな荷物を運んだりといった、軽自動車の域を超えた使い方が可能になっています。
室内寸法
室内の広さについても、スペーシアはクラス最高レベルを誇ります。室内長は2メートルを超え、室内幅も大人が2人並んで座っても窮屈さを感じない余裕があります。
とくに注目すべきは室内高で、小さなお子様であれば立ったまま着替えができるほどの高さが確保されています。
この「高さ」があるおかげで、シートをフルフラットにして厚手のマットを敷いたとしても、天井までの距離に余裕があり、車中泊の際にも圧迫感を感じることなく過ごせます。
スペーシアをフルフラットにする基本手順
実際にスペーシアの車内をフラットにするための手順は決して難しくありませんが、いくつかのコツをおさえることで、より素早くキレイな空間を作れます。
ここからは、シート構造の解説とともに、具体的な操作の流れを説明します。
・スペーシアをフルフラットにするやり方
・フルフラット後の荷室サイズ
スペーシアのシート構造
スペーシアのシートは、フロントシート、リアシートともに独立して動かせる構造になっています。
フロントシートは背もたれを後ろに倒すリクライニング機能があり、リアシートは「ワンタッチダブルフォールディング」や「スライド機能」が備わっています。
とくにリアシートは、背もたれを前に倒すと同時に座面が足元に沈み込むような動きをするモデルが多く、これによって荷室の床面と高さを合わせる仕組みになっておます。
この低床設計こそが、スペーシアのフルフラット化を支える大きな要因です。
スペーシアをフルフラットにするやり方
具体的な手順としては、まず車内にある荷物をすべて外に出し、作業スペースを確保することから始めます。もっとも一般的なフルフラット(車中泊スタイル)にする場合は、フロントシートのヘッドレストを取り外す必要があります。
ヘッドレストを外した状態で、フロントシートをもっとも前方にスライドさせ、背もたれを後ろに限界まで倒します。
次に、リアシートをもっとも後方にスライドさせた状態で背もたれを後ろに倒すと、フロントシートの背もたれとリアシートの座面が連結する形になります。
一方で、荷室を広げるためのフラット化の場合は、リアシートの肩口にあるレバーを引き、背もたれを前方にパタンと倒すだけで完了です。
この際、リアシートをあらかじめ前方にスライドさせておくと、より奥行きのある空間を作れます。
フルフラット後の荷室サイズ
すべてのシートをフラットにした状態では、軽自動車とは思えないほどの広大な面積が出現します。縦の長さとしては、フロントダッシュボード付近からバックドア付近まで、大人が足を伸ばして十分に寝られるだけの距離が確保されます。
具体的には、身長百八十センチメートルクラスの方が横になっても、少し斜めになれば余裕を持って収まるサイズ感です。
横幅も、後部座席側であれば大人二人が肩を並べて横になれる程度の広さがあり、カップルや親子での車中泊も現実的な選択肢となります。
フルフラットの注意点
スペーシアをフルフラットにする際、完璧な平坦さを求めているのであれば、いくつか留意しておかなければならない点があります。
実際に使用してみて初めて気づくような細かいポイントを解説します。
・完全な段差ゼロにするには?
・シートの隙間に注意
助手席側に段差ができる
フロントシートを後ろに倒してリアシートと連結させるタイプのフルフラットでは、どうしてもシートの凹凸や、座面と背もたれの連結部分に数センチメートルの段差が生じてしまいます。
これはシートのホールド性を高めるためのクッション形状が原因であり、そのままの状態で寝ようとすると、腰や背中に違和感を覚えることがあります。
とくに助手席側をフラットにした際、シートを固定する金具付近やクッションの端が少し盛り上がっているため、快適に過ごすためにはひと工夫が必要です。
完全な段差ゼロにするには?
この段差を解消して、自宅のベッドのような平らな環境を作るためには、車中泊専用のマットや厚手の長座布団を活用するのがもっとも効果的です。
最近では、車種別の専用設計マットも市販されており、スペーシアのシートの凹凸を完璧に埋めてくれる製品もあります。
もし手元に専用品がない場合は、バスタオルを丸めて段差の部分に詰め込んだり、キャンプ用のインフレーターマットを敷くだけでも驚くほど寝心地が改善されます。
このひと手間を惜しまないことが、車内での疲労回復を左右する鍵となります。
シートの隙間に注意
シートを前後に動かしたり倒したりする過程で、シート間にどうしても小さな隙間ができてしまうことがあります。とくにフロントシートを最前部までスライドさせると、足元に大きな空間が生まれます。
車中泊の際、この隙間にスマートフォンや鍵などの小物を落としてしまうと、暗い車内で探し出すのは一苦労です。
また、ペットと一緒に移動する場合、この隙間に足を引っ掛けてしまう危険性もあります。
フルフラットにした後は、余ったクッションや荷物で隙間を埋めておくと、安全性と利便性が同時に向上します。
フルフラットを使った活用シーン
スペーシアのフルフラット機能は、単に「寝る」ためだけのものではありません。
日常のさまざまな場面で、この広大な空間が私たちの生活をサポートしてくれます。
・大きな荷物・家具の積み込み
・子どもの着替えや仮眠にも便利
車中泊はできる?快適に過ごす工夫
スペーシアでの車中泊は、現在の軽自動車市場においてもトップクラスの快適性を備えています。前述の通り、室内高が高いため、車内での着替えや食事といった動作が非常にスムーズです。
さらに快適さを追求するなら、窓に吸盤で取り付けるサンシェードやカーテンの導入をおすすめします。
外からの視線を遮ることでプライバシーが守られるだけでなく、冬場の冷気や夏場の直射日光を遮断し、車内温度を一定に保つ効果があります。
また、スペーシアには純正アクセサリーとして車内電源を確保できるパーツも用意されているため、電気毛布やポータブル扇風機を併用すれば、季節を問わず快適な宿泊が可能になります。
大きな荷物・家具の積み込み
引越しや模様替え、ホームセンターでの買い出しの際にも、フルフラット機能は威力を発揮します。例えば、組み立て式の大きな棚や、折りたたみではない大人用の自転車を運ぶ際、後部座席を床下に格納する形でフラットにすれば、無理なく積み込むことができます。
スペーシアのバックドア開口部は地上高が非常に低く、重い荷物を持ち上げる負担が少ないのも大きなメリットです。自転車を載せる際も、前輪を外すことなくそのまま車内に押し込める場合が多く、アクティブな趣味を持つ方にとってはこれ以上ない頼もしい相棒となります。
子どもの着替えや仮眠にも便利
小さなお子様がいるご家庭では、外出先での急な着替えやオムツ替えの場所に困ることが多々あります。そんな時、スペーシアをサッとフルフラットにすれば、そこは立派なプライベート空間に早変わりします。
公園で遊んで泥だらけになった着替えも、周囲の目を気にせず、ゆったりとしたスペースで行えます。
また、長距離ドライブの休憩中に、お子様を広いスペースで横にして仮眠をとらせることも容易です。家族のニーズに合わせて柔軟に姿を変えられるのが、スペーシアの真の価値と言えるでしょう。
シートアレンジは4種類!
スペーシアのシートアレンジは、大きく分けて4つのパターンに分類できます。これらを使い分けることで、あらゆる状況に適した車内空間を作り出せます。
・後席のみフルフラット+未室拡張
・前席フルリクライニング+後席活用
・全席リクライニング+荷室延長
助手席&後席フラット+荷室スペース
助手席側の前後シートをすべてフラットに倒し、運転席の後ろにだけ人を載せる、あるいは荷物を置くスタイルです。このアレンジの最大の特徴は、車内の左側半分を貫通する長いフラットスペースが生まれることです。
これにより、サーフボードやスキー板、カーペットといった非常に長い荷物を、ドアを閉めた状態で安全に運べます。1人で趣味に出かける際など、積載性と運転のしやすさを両立させたい場合に非常に有効なモードです。
後席のみフルフラット+荷室拡張
フロントシートは通常通り運転や同乗に使用し、後部座席のみをすべて折りたたんで荷物として活用する、もっとも頻繁に使われるアレンジです。
この状態でも、通常のセダンやコンパクトカーとは比較にならないほどの広大なラゲッジスペースが出現します。
ベビーカーを畳まずに載せたり、1週間分の大量の食料品をまとめ買いしたりする際にも、積み込みの順番を気にせずどんどん載せていける余裕があります。
前席フルリクライニング+後席活用
フロントシートのヘッドレストを外し、後ろに倒しきってリアシートとつなげるアレンジです。これは主に長時間の休憩や、サービスエリアでの仮眠に適しています。
足をまっすぐ伸ばしてリラックスできるため、ソファでくつろいでいるかのような感覚を味わえます。
後部座席をそのまま座席として使えば、前席に足を乗せてゆったりと座るという贅沢な使い方も可能です。
全席リクライニング+荷室延長
すべてのシートを可能な限りフラットな状態に近づける、スペーシアの最大空間モードです。車内全体がひとつの大きな部屋のようになり、大人数でのレジャーの合間にみんなで車内でくつろいだり、本格的な車中泊の準備をしたりする際に活躍します。
荷室側からもアクセスしやすいため、大きな荷物を奥まで押し込みつつ、隙間に小さなバッグを詰め込むといった複雑なパッキングも容易に行えます。
スペーシアに関するご相談は軽の森へ!
スペーシアのフルフラット機能は、単なる機能の一つを超えて、私たちのライフスタイルを豊かにしてくれる魔法のような仕組みです。
簡単なレバー操作一つで、日常の足としての車が、時には動く寝室になり、時には強力な運搬車になり、そして時には家族の憩いの場へと姿を変えます。
本記事でご紹介した手順や注意点を参考に、ぜひご自身のスペーシアで最適なシートアレンジを試してみてください。
あなたの素敵なカーライフの第一歩を、ぜひ軽の森から始めてみてください。皆さまからのお問い合わせ・ご予約をお待ちしております。
画像引用・出典
スズキ(スペーシア)





