
車を所有する際には、“維持費”が必要です。
「軽自動車は普通車(乗用車)に比べると維持費が安い」という言葉を耳にしたことがある方も多いかと思いますが、漠然としたこの言葉。
どの部分がどれだけ安くなるか、ご存知の方は少ないのではないでしょうか。
そこで、今回は中古軽自動車を持つにあたって必要な費用を詳しくご紹介します。
この記事のPOINT★
- 中古の軽自動車の維持費の内訳がわかる
- 普通車と軽自動車の維持費を比較
- 維持費を抑える方法
中古の軽自動車の維持費とは?内訳と目安一覧

自動車を保有するには、月ごと、年ごとに定期的に維持費がかかります。
では中古の軽自動車だと、どのような維持費がいくらぐらいかかってくるのでしょうか?ここでは、月単位でかかる維持費、年間でかかる維持費をご紹介していきます。
毎月かかる維持費
月々 |
年間 |
|
ガソリン代 |
6,485円 |
77,820円 |
駐車場代 | 8,288円 | 99,456円 |
洗車代 | 400~1,000円 | 4,800~12,000円 |
ガソリン代
毎月かかる維持費の中で、ガソリン代は車を動かす上で最も重要な費用です。
ガソリン価格は原材料である「原油価格」の動向に左右されるので、毎月一定の価格ではありません。また、ガソリン代は燃費によって異なることから、ここでは『ガソリン価格179円、燃費23.0㎞/L、年間走行距離1万㎞』と仮定し計算しています。
駐車場代
自宅に駐車するスペースがある方には要らない維持費ですが、そうでない方は軽自動車を置いておける駐車場を借りなければなりません。
月極駐車場を利用するならば、全国平均で月8,288円かかります。地価の高い都会などはこれよりも高くなり、地価の安い田舎の方ではこれよりも安くなります。
洗車代
車をキレイに維持するための洗車代は、洗車の方法や利用する施設、洗車の頻度により変わります。
ここでは、洗車機を月1回利用すると仮定しました。洗車機を1回かける費用は400円~1,000円が相場です。
この他に、軽自動車をローンで購入した場合、月々のローンの支払いも維持費として加わります。
年間でかかってくる維持費
任意保険料 | 平均50,000円 | |
軽自動車税 | 7,200円~12,900円 | |
車検費用 (1年換算) |
車検基本料 | 10,000~25,000円 |
自賠責保険料 | 8,770円 | |
重量税 | 3,300円 | |
印紙代 | 1,100円 | |
メンテナンス費 | 30,000~50,000円 |
任意保険料
全ての車の所有者に加入が義務付けられている「自賠責保険」と違い、「任意保険」は任意で加入できる保険です。ですが自賠責保険は対人事故の被害者に与えた被害についてのみ最低限の補償を行う保険なので、たいていの方は任意保険にも加入しています。
任意保険は保険の種類や補償内容、加入者の年齢などにより金額が大きく変動します。
軽自動車税
毎年、4月1日の時点で車を所有している方へかかる税金です。
軽自動車の税金は一律と思われがちですが、初度登録年度や経過年数により金額が異なります。
また、仕事用として使用する「営業用」も、一般的に使用される「自家用」と金額は異なります。
H27年3月31日 |
H27年4月1日 以降に新車登録 |
新車登録後 13年経過 |
|
自家用 | 7,200円 | 10,800円 | 12,900円 |
営業用 | 5,500円 | 6,900円 | 8,200円 |
参考サイト:軽自動車検査協会
車検費用
車検とは、公道を走る車の所有者に義務付けられている継続検査のことで、初回検査は新車登録から3年目、2回目以降の継続検査は2年ごとに受けると定められています。
【車検基本料】
車検基本料は車検を依頼するお店に払う費用で、車の基本点検技術料や整備技術料、事務手数料などの様々な費用が含まれています。この費用は依頼するお店によってかなり差があります。
【自賠責保険料】
自賠責保険は、車を所有する全ての人に加入が義務付けられている保険で、車検の際に更新するのが一般的です。軽自動車の場合は、2年契約で一律17,540円です。
参考サイト:自賠責保険ポータルサイト
【重量税】
重量税とは、車両の重量によって定められた税金ですが、軽自動車は重さに関わらず一律です。ただし、エコカー対象車であるか、エコカー対象外であるかにより費用が異なります。エコカー対象外でも、初度登録から何年経過しているかにより費用が異なります。
2年(自家用 車検実施時) | ||||
エコカー減免適用 | エコカー減免なし | |||
エコカー(本則税率) | エコカー以外 | |||
免税 | 13年未満 | 13年経過 | 18年経過 | |
0 | 5,000円 | 6,600円 | 8,200円 | 8,800円 |
ここでは「エコカー対象外、初度登録から13年未満」で計算しています。
【印紙代】
車検の検査手数料として国に支払うのが印紙代です。
継続検査(車検)で支払う印紙代は軽自動車で2,200円になります。
メンテナンス費
メンテナンス費とは、定期的に行う必要があるオイル交換やワイパーなどの交換、タイヤ交換費用などがこれにあたります。
車の使用状況やコンディションによって変わりますので、年間決まった額ではありません。ですが中古の軽自動車ですと年数もそれなりに経過しているため、様々な部品などが劣化しメンテナンス費がかさむ傾向にあります。
維持費の計算方法とシミュレーション

中古軽自動車にかかる維持費の平均相場をみてみましょう。
項目 | 平均相場 |
軽自動車税 | 7,200~12,900円 |
自動車重量税 | 5,000~8,800円 |
自賠責保険 | 17,540円 (24ヵ月分) |
任意保険 | 50,000円 |
ガソリン代 | 77,820円 |
駐車場代 | 99,456円 |
洗車代 | 4,800~12,000円 |
車検基本料 | 20,000~50,000 |
印紙代 | 2,200円 |
メンテナンス代 | 30,000~50,000円 |
合計 | 314,016円 |
車検のある年ですと、年間の維持費は合計で31万円ほど必要となってきます。
駐車場代など不要な方は、年間でみると10万近く金額は下がります。
ひと月にかかることのある最大費用
軽自動車を所有していて一番出費が大きくなる月は、車検が5月にある年です。5月には軽自動車税の支払いもあるので、ダブルでの出費となります。大体どのくらいかかるのかシュミレーションしてみました。
「高い!」と感じられるかもしれませんが、これ以上かかることは極稀れでこれだけみておけば大丈夫ということになります。
<新車登録から18年経過したエコカー対象外の軽自動車の費用>
項目 | 費用/月 |
軽自動車税 | 12,900円 |
任意保険 |
4,167円 |
ガソリン代 | 6,485円 |
駐車場代 | 8,288円 |
洗車代 | 1,000円 |
車検代 (自賠責保険・重量税・印紙代を含む) |
78,540円 |
合計 | 111,380円 |
5月に車検があると、軽自動車税の支払いとタイミングがかぶってしまう為まとまった金額が出ていくことになります。
車検が5月にある人は、前もって用意しておく必要がありそうです。
ひと月にかかる最低限の費用
上記ではひと月の最大費用をご紹介しましたが、車検のない普段の支出は案外少ないものです。
項目 | 費用/月 |
任意保険 |
4,167円 |
ガソリン代 | 6,485円 |
駐車場代 | 8,288円 |
洗車代 | 1,000円 |
合計 | 19,940円 |
駐車場代のかからない場合は更に費用も抑えることが出来そうですね。
毎月自動車用に2万円程度はみておくようにしましょう。
中古の軽自動車と普通車・新車の維持費を比較

中古の軽自動車と中古の普通車を比べると、どちらの維持費のほうがお得なのでしょうか。
また、中古の軽自動車と新車の軽自動車ではどうでしょうか。それぞれを比較してみました。
軽自動車と普通車で比較した場合
中古の軽自動車と普通車は、どちらも中古で年月が経っているためメンテナンス費は高くなる可能性があります。
ですがそれ以外では、軽自動車のほうが普通車よりも維持費が安くなる場合がほとんどです。具体的に普通車よりも軽自動車のほうが安くなる維持費は下表のとおりです。
自動車税 |
普通車の自動車税は排気量によって金額が変わります。最小金額が1,000㏄以下の25,000円で、最大金額が6,000㏄超の110,000円です。 対して軽自動車税は初度登録年度や経過年数によりますが、7,200円、10,800円、12,900円のいずれかです。 |
ガソリン代 |
軽自動車は排気量が660㏄と小さく燃費も良いので、普通車に比べガソリン代が安く済みます。 |
洗車代 |
ガソリンスタンドやカー用品で洗車を依頼する場合、軽自動車は普通車に比べボディサイズが小さいため費用が安くなります。 |
車検費用 |
車検費用も一般的に、軽自動車のほうが普通車よりも安くなります。 軽自動車の車検代が約40,000円~80,000円なのに対して、普通車は10万円以上する場合もあります。 |
新車と中古車で比較した場合
次に、新車の軽自動車と中古の軽自動車の維持費を比較すると、どちらが安く抑えることができるのでしょうか。
結論は、新車の軽自動車のほうが維持費を安く抑えることができます。
基本的には同じ軽自動車なので、保険料や車検費用といった維持費に変わりはありません。ですが、新車よりも年月の経過している中古車は、ガソリン代、メンテナンス費が高くなる傾向にあります。
中古車のほうが高くなる維持費は下表のとおりです。
ガソリン代 |
新車の多くは、中古車と比較すると燃費性能が向上しています。燃費の良い新車に比べると中古車はガソリン代が高くなります。 |
メンテナンス費 |
新車は購入時に部品から何から全て新品なのですぐにメンテナンス費がかかる心配はほぼありません。ですが、中古車はそうではないので、古くなったタイヤの交換やバッテリーの交換などが必要なケースが多くなります。 |
修理代 |
新車に比べ中古車は不具合や故障のリスクが高く、修理代が発生する確率が高いです。 |
維持費で一番お得なのは?
では、「中古の軽自動車」「新車の軽自動車」「中古の普通車」の中で一番維持費が安いのはどれでしょうか?
維持費がお得なのはズバリ「新車の軽自動車」です。長期的に乗ることを考えると、故障や不具合のリスクが少なく、税金、車検代の安い新車の軽自動車が一番お得と言えます。
では具体的にこの3台の維持費を比較してみましょう。
それぞれ上記の条件と仮定し、年間の維持費を比べてみます。
年間の維持費一覧
中古の軽自動車 | 新車の軽自動車 | 中古の普通車 | |
自動車税 | 10,800円 | 10,800円 | 25,000円 |
任意保険料 | 約50,000円 | 約50,000円 | 約75,000円 |
駐車場代 | 約10万円 | 約10万円 | 約10万円 |
洗車代 | 12,000円 | 12,000円 | 24,000円 |
ガソリン代 | 10万5,294円 | 71,600円 | 14万9,167円 |
車検費用(1年換算) | 2.5万~4万円 | 3万~4.5万円 | 4万~6万円 |
メンテナンス費 | 3万~5万円 | 1万~3万円 | 5万~6万円 |
合計 | 33万3,094円~36万8,094円 | 28万4,400円~31万9,400円 | 46万3,167円~49万3,167円 |
中古の軽自動車は中古の普通車と比べ、ガソリン代、車検費用を抑えることができるため、維持費が安くなります。
ですが新車の軽自動車と比較すると、中古軽自動車はガソリン代、メンテナンス費用が高くなる傾向にあります。
プロが教える中古軽自動車の維持費の5つの節約術

車の維持費は、車を所持している限りずっと支払う必要があります。
毎月の出費になるので、できるだけ抑えておきたいですよね。そこで、維持費を少しでも節約できるポイントをいくつかご紹介します。
燃費の良い車を選ぶ
維持費を安くするうえで、「ガソリン代」は重要です。
購入時には実燃費の調査をしておきましょう。
カタログ表記の燃費性能は、実際に私たちが走行する状況ではありません。
定められた状況のもと、最良の走行方法で燃費を計測しています。
走る環境も違えば、道路の交通状況も異なります。
カタログに書かれている「燃費消費率」は、あくまで参考程度にしましょう。
また、レギュラーガソリンを選ぶこともポイントです。
ハイオクとの1Lあたりの料金の違いは一目瞭然です。
信頼あるお店で車検やメンテナンスをする
行きつけのメンテナンス工場や車を購入した販売店など、信頼しているお店でメンテナンスや車検を受けましょう。
一般の人では交換しなくてもいい部品と、交換しなくてはいけない部品の違いはわかりません。
消耗品の寿命がわからないため、どうしても任せっきりになってしまいます。
ここでの無駄な交換費用を防ぐことがポイントです。
安心して任せられるお店にお願いするようにしましょう。
洗車は自分でする
ガソリンスタンドなどで洗車をお願いすると費用が発生しますが、自分で洗車を行えば洗車代は0円です。
はじめに洗車に使用する道具として、カーシャンプー、スポンジ、水を拭き取るクロスなどを用意する必要がありますが、一度そろえてしまえばずっと使えます。手間はかかりますが維持費の節約につながります。
任意保険は複数社比較する
任意保険料は契約する保険会社によって基本料金が異なるので、一社だけ見て決めるのではなく、複数社で見積もりをとり比較しましょう。
自動車保険には「代理店型」と「ネット型」の2つのタイプがあります。「代理店型」は代理店を通して担当者と対面で手続きをすることが可能です。一方「ネット型」は間に代理店を挟まないので代理店手数料をとられない分、保険料が安いというメリットがあります。
保険料の安さだけを考えると「ネット型」がオススメですが、対面でやりとりしないと不安な方や面倒な手続きのサポートが欲しい方などには不向きなので、よく考えてから契約するようにしましょう。
届出済未使用車を選ぶ
古い車と新車を比較してみると、エコカーの対象になっている車は新車に多く、古い車には適応していない車種も幅広くあります。
しかし新車を購入するとなると大きな資金を必要とします。
そこで新車よりお得に購入できるのが【届出未使用車】です。
エコカー対象車は、燃費がよく、税金の軽減対象でもあります。
そんな「エコ」が詰まった、届出済未使用車を取り扱っているのが軽の森です。
総在庫700台の中から、ご希望の軽自動車をご案内いたします。
在庫確認や気になる点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

維持費の安い中古軽自動車ランキングTOP3
軽自動車の税金は一律となっているので、車種による維持費の大きな違いはありませんがその中でも特に維持費が安くつく車種をランキング順に見ていきましょう。
1位:スズキ アルト

画像引用:アルト
コンパクトで扱いやすく、切り返しもラクに行えます。セカンドカーとしてもオススメですよ。
アルト基本スペック | |
全長 ㎜ | 3,395/1,475/1,525 |
室内寸法 ㎜ | 1,960~/1,280/1,260 |
車両重量 ㎏ | 700~ |
燃料消費率(WLTCモード) | 23.5㎞/L~27.7㎞/L |
新車価格 | 943,800円~ |

・通勤など個人の足としても最適

画像引用:アルト
2021年12月のモデルチェンジで、レトロ可愛いデザインに生まれ変わったアルト。
外観だけでなく、車内はネイビーを基調としたカジュアルなデザインとなっています。
アルトは車両価格もお手頃で、コスパの高い車種として知られていますが、高い燃費性能から維持費の面で見てもお財布に優しいクルマでしょう。
通勤や通学での利用など、お車の使用頻度が高い方こそ燃費性能にこだわることをお勧めします。
2位:ダイハツ ミライース

シャープでスタイリッシュなデザイン。工夫された車内空間で窮屈さを感じさせません。
ミライース(2WD)基本スペック | |
全長 ㎜ | 3,395/1,475/1,500 |
室内寸法 ㎜ | 1,935~/1,345/1,240 |
車両重量 ㎏ | 650~ |
燃料消費率(WLTCモード) | 23.2㎞/L~25.0㎞/L |
新車価格 | 860,200円~ |
軽の森価格 | 798,000円~ |

・全グレード安全性能搭載で安心


コンパクトなサイズ感で、住宅街など細い道でも運転がしやすく普段使いにも便利なミライース。
シンプルなデザインなので、家族間でのシェアをするのにもおすすめです。
車両重量の軽量化など燃費性能にもこだわりが見られますが、安全性能の高さもミライースのセールスポイントです。
安全性能への関心が高まっている現代でもコスパ以外の点でも選ばれる理由の多い車種と言えるでしょう。
3位:スズキ ハスラー

全車マイルドハイブリッドシステム搭載の優れた燃費性能。走行性能にもこだわりたい方にもオススメ
ハスラー(2WD)基本スペック | |
全長 ㎜ | 3,395/1,475/1,680 |
室内寸法 ㎜ | 2,215/1,330/1,270 |
車両重量 ㎏ | 820~ |
燃料消費率(WLTCモード) | 20.8㎞/L~25.0㎞/L |
新車価格 | 1,409,100円~ |
軽の森価格 | 1,298,000円~ |

・豊富なカラーバリエーション


個性的な見た目からデザインにばかり目が行きがちですが、燃費性能が高く維持費も安くつくのもハスラーの魅力のひとつです。
また、アウトドアシーンでの利用にも対応する走行性能を持ち、軽い砂利道や山道ならグングン進む頼もしい一面も持ち合わせています。
グレードによりターボエンジンを搭載していますが、維持費(燃費性能)選ぶならノンターボグレードがおすすめですよ。
中古軽自動車の維持費のご相談なら軽の森へ
この記事では、軽自動車を維持するにあたって必要となる費用を詳しく解説しました。
個々によって車を所有する条件は異なったりするのであくまでも1つの例にすぎませんが、今までぼんやりと、「軽は維持費が安いから」と認識があった方も、どの項目の金額がどれくらい安いのかということが明確になったのではないでしょうか。
もちろん普通車にも軽自動車にない機能に乗員数や室内空間の拡大、馬力の強さの違いなどはあります!
しかしながら、これだけの維持費の違いがあるということは、軽自動車にとってとても大きな魅力の1つではないでしょうか。
お車のことでお悩みやご相談がございましたら、ぜひ軽の森をご利用ください。
〈お問合せフォーム〉や〈オンライン商談〉など、お電話以外のお問合せ方法もございます。
皆様のご来場・お問合せを心よりお待ちしております。




最後までご覧頂き誠にありがとうございました。
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